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出版者情報
歩いて読みとく地域経済
地域の営みから考えるまち歩き入門
- 初版年月日
- 2025年3月15日
- 書店発売日
- 2025年3月12日
- 登録日
- 2025年1月18日
- 最終更新日
- 2025年2月20日
紹介
農山村や港、町工場、百貨店や商店街、観光地に埋立地…普段のまちを地域経済の視点で歩くと、まちの成り立ちをめぐる人々の営みのドラマが見えてくる。企業活動のスケール化で風景が画一化するなか、地域内の経済循環を生み出すコモンズの可能性にも注目。まち歩きの達人が贈る、「わたしたちの経済圏」を考えるためのヒント。
目次
はじめに
第1章 生活史のリテラシー
1 まち観察企画「Walkin’About」
2 まち読みの視点
3 まち読みのために その1 出会った「謎」を大事にする
4 まち読みのために その2 昔からあるものに注目する
5 まち読みのために その3 生活者の視点でまちを観る
6 まち読みのために その4 誰かの意図に気づく
7 まち読みのために その5 ドラマを読み解く
第2章 農林水産業にまつわる経済
1 田畑転換 水田ではコメ以外も作られている
2 二毛作地域の産物 裏作がもたらした豊かな経済
3 近郊農業のいま キーワードは「ブランド化」
4 果樹の産地 6次産業化が地域を支える
5 農産物直売所 生産地にマーケットを作り、消費者に来てもらう
6 林業地域 木材の周辺にはさまざまな産業がある
7 沿岸漁業の港 多様な魚種をあつかう市場ができる
8 遠洋漁業の港 さまざまな港から船が集まるマザーポート
コラム でこまわし 農地に恵まれなかった地の名物
第3章 製造業にまつわる経済
1 都市に集められた商工業 職人はまちで働き、暮らしていた
2 徳島の藍 米作が困難だからこそ栄えた産業
3 豊岡のカバン イノベーションで生き残った地域産業
4 木綿産地のその後 綿花栽培が廃れた後にさまざまな工業が興った
5 諏訪の精密機械 疎開工場がもたらした産業
6 石炭の町 エネルギー革命で産業が失われている
コラム かつての工場出勤風景
第4章 流通業にまつわる経済
1 百貨店 呉服店と鉄道会社がはじめた業態
2 公設市場 庶民が食材を安く買える場所だった
3 商店街 「横の百貨店」として広がっている
4 代理店 メーカーは小売店を系列化していた
5 スーパーマーケットのいま 都心部では過当競争に
6 コンビニエンスストア 大型店規制の抜け穴として始まった業界
7 SPAとPB いまの時代には最強の業態
コラム 外食チェーンの登場
第5章 サービス業と地域経済
1 塩の道 海と内陸部を結ぶ交易路があった
2 在郷町 山村と都市の間にあった商工業の拠点
3 産地問屋街 流通業者がいることで、商品が生まれる
4 観光地の土産 人が訪れる場所で、ものづくりが生まれる
5 食材供給源 生産者は都市の市場を必要としている
6 団体旅行から個人旅行へ 温泉地がたどった変遷
コラム 笑ふ現金
第6章 開発にまつわる経済
1 開発と水利 水の分配はムラの死活問題だった
2 工業用地となった新田開発地 造船所からクリエイターの拠点へ
3 住宅地の開発 住宅を建てて売る仕事が生まれた
4 工場跡地の開発 いつ、どこに土地が空いたかで、建つものは変わる
5 インナーベイと埋立地 役割を終えた港、新たに生まれた土地
6 公有地の再開発と民営化 河川・公園・学校跡の開発が進んでいる
コラム 工場に隣接していた弁当屋
第7章 コモンズ─わたしたちの経済圏
1 地域に寄付する人たち 篤志家が出身地を支えた
2 金融機関 相互扶助から始まったシクミ
3 財産区 共有地を引き継ぐための方法
4 沖縄の共同売店 地域の人たちによる、地域のためのお店
5 エンクレーブ 同郷の人たちによる互助経済圏
6 ローカルと移住 移住者が地域の可能性を拡げる
7 制度というコモンズ 地域を持続的に変えていく力
コラム 150人の島に必要な仕事と役割
おわりに
上記内容は本書刊行時のものです。