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韓国の小学校教員養成
日韓比較からみる教職選択と教師像
- 出版社在庫情報
- 不明
- 初版年月日
- 2026年3月31日
- 書店発売日
- 2026年4月9日
- 登録日
- 2026年2月27日
- 最終更新日
- 2026年4月2日
紹介
目的型の教員養成体制を採る韓国の教育大学の学生は、いつ、いかなる動機で教員を志し、どのようなキャリア像を描くのか。制度や社会的背景が学生の意識に及ぼす影響を考察し、日本の教職志望学生との比較を通じて、日韓の教員養成体制の特徴や課題に迫る。
目次
はしがき
序章 日韓比較を通して韓国の教育大学の学生をみる
第1節 はじめに
第2節 先行研究の検討
2.1 日本における韓国の教師研究
2.2 日本の教員養成段階の大学生に関する研究
2.3 韓国の教育大学生の職業選択や職業的社会化に関する研究
2.4 先行研究の限界と本研究の位置づけ
第3節 本研究の目的と方法
3.1 本研究の目的
3.2 量的・質的調査と日韓比較という方法論
第4節 本書の構成
第1章 韓国における小学校教員養成および採用制度
第1節 はじめに
第2節 韓国における小学校教師
2.1 小学校教師に関する基本情報
2.2 近年の学校教育における国家の重点
2.3 小学校教師を取り巻く社会状況
第3節 韓国の小学校教員養成制度
3.1 解放後の小学校教員養成体制の変遷
3.2 韓国の小学校教員養成機関
3.3 小学校教員資格の取得方法
3.4 教育大学のカリキュラム
3.5 教育大学の入学者選抜
第4節 小学校教師の採用制度
4.1 小学校教師の任用試験
4.2 任用試験の方法と具体例
4.3 近年の小学校教師の採用動向
第5節 小括
第2章 小学校教師志望の大学生における教職選択の日韓比較
第1節 はじめに
第2節 日韓での質問紙調査の方法
2.1 日韓比較という方法論
2.2 日韓の小学校教師志望学生に関する制度的・社会的背景
2.3 調査方法と分析対象者
2.4 分析項目
第3節 調査分析の結果と考察
3.1 教職の志望意識
3.2 教職選択の動機
第4節 韓国の小学校教師志望学生の職業選択の特徴
4.1 日韓の小学校教師志望学生の共通点
4.2 日韓の相違点にみる韓国の小学校教師志望学生の特徴
第5節 小括
第3章 小学校教師志望の大学生における教師像の日韓比較
第1節 はじめに
第2節 日韓での質問紙調査の方法
2.1 調査の概要
2.2 分析項目の内容
第3節 調査分析の結果と考察
3.1 なりたい教師像
3.2 職業選択に影響した教師
第4節 小括
第4章 韓国の目的型教員養成体制における小学校教師という職業選択
第1節 はじめに
第2節 韓国でのインタビュー調査の概要
第3節 調査分析の結果と考察
3.1 小学校教師の職業選択の時期や動機
3.2 将来の展望と職業的魅力
3.3 語りからみる将来の教師像
第4節 小括
終章 本研究の総合考察と課題
第1節 各章で得られた知見の概要
1.1 韓国の小学校教員養成・採用制度の特質
1.2 多様な志望時期と多元的な教職選択の動機
1.3 模範的な教師像と職業人としての教師像
1.4 教育大学における小学校教師としての自己探求
第2節 教育大学生の職業選択とキャリア意識の形成プロセス
2.1 目的型教員養成体制における職業選択や教職意識の形成
2.2 教育大学生における予期的社会化の様相
第3節 韓国の教師教育への示唆と課題
第4節 日本の教師教育への示唆と課題
4.1 日韓比較による日本の小学校教師志望学生の特徴
4.2 教師教育への示唆
第5節 本研究の意義と今後の課題
5.1 本研究の意義
5.2 今後の課題
引用・参考文献
あとがき
附録 本調査質問紙
前書きなど
序章 日韓比較を通して韓国の教育大学の学生をみる
(…前略…)
第4節 本書の構成
本書は序章,第1章~第4章,終章の全6章で構成される。
第1章では,本研究の調査対象である韓国の教育大学の学生を取り巻く制度的・社会的環境の理解として,韓国の学校教育・小学校教師に関する基本的な情報や,小学校教員養成制度や教員採用制度を中心に整理し,次章以降の教育大学生への調査分析の解釈の基盤となる制度的・社会的背景を提示する。
第2章では,日韓の小学校教師志望の大学生を対象に実施した質問紙調査を分析し,日韓比較を通して韓国の教育大学生の職業選択の特徴とその要因を検討する。特に,小学校教師を志望した時期や,現在の志望度,大学入学までに他職を考慮した経験,教職選択の動機などを分析し,日本の学生との比較を通して,韓国の教育大学の学生の職業選択にどのような特徴がみられるのか検討する。それを通して,韓国の教育大学生がもつ職業選択の特徴と,その特徴がみられる制度的・社会的背景を考察する。
第3章では,同じく日韓の小学校教師志望の大学生を対象に実施した質問紙調査を分析し,日韓比較を通して,韓国の教育大学生がなりたいと考える教師の姿と,小学校教師の職業選択において,小学校から高校で出会った教師からどのように影響を受けたと認識しているのか,検討する。それを通して,日本の学生と比較した際に浮かび上がる,韓国の教育大学生がもつ教師像の特徴と,その文化的・制度的背景について考察する。
第4章では,第2章・第3章の量的調査の結果を踏まえ,韓国の教育大学生を対象に行ったインタビュー調査を分析し,個々の調査協力者の語りを通して,小学校教師の職業選択がいかになされ,教育大学の課程を通してどのような教師像やキャリア意識を形成しているのか,具体的に検討する。またその際,目的型の教員養成制度のもと,教育大学の学生は小学校教師の養成を目的とした大学環境に置かれていることに特に注目しながら,学生の語りを考察する。その際,2章・3章の量的調査で得られた韓国の学生の特徴との共通点も検討するが,量的調査では検討しきれなかった認識の個別性や多様性についても検討する。
終章では,本研究の各章の知見を整理したうえで,本研究の総合的な知見として,韓国において教育大学で小学校教師を養成する目的型の教員養成体制が,教育大学の学生の職業選択やキャリア意識,教師像の形成に対してどのような働きをしているのか,また,韓国の教育大学の予期的社会化過程はどのような様相がみられるのか,考察する。最後に本研究の調査結果と考察を踏まえて,韓国の小学校教員養成への示唆と課題を考察し,また,日韓比較の調査結果を踏まえて,日本の教員養成に対する示唆と課題を考察する。
上記内容は本書刊行時のものです。
