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マレーシアを知るための58章 鳥居 高(編著) - 明石書店
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マレーシアを知るための58章 (マレーシアヲシルタメノゴジュウハッショウ)

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発行:明石書店
4-6
384ページ
並製
価格 2,000円+税
ISBN
978-4-7503-5639-6   COPY
ISBN 13
9784750356396   COPY
ISBN 10h
4-7503-5639-5   COPY
ISBN 10
4750356395   COPY
出版者記号
7503   COPY
Cコード
C0336  
0:一般 3:全集・双書 36:社会
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2023年9月20日
書店発売日
登録日
2023年7月20日
最終更新日
2023年9月29日
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紹介

マレーシアは、インドシナ半島南部に位置するマレー半島部と南シナ海をはさむボルネオ島の、民族構成や社会構造など異なった2つの地域を主たる領土としている。本書では異なる要素を内包しつつそれを結び付けて成り立っている魅力に溢れるこの国を紹介する。

目次

はじめに 岐路に立つマレーシア

 マレーシア全図
 〔巻頭資料1〕州別基本統計(2020年)
 〔巻頭資料2〕マレーシア国民民族別人口と構成比の推移
 〔巻頭資料3〕新経済政策(NEP)導入以降の開発政策と開発計画の展開および担当政権
 略表記一覧

Ⅰ マレーシアの成り立ち

第1章 2種類の「2つの世界」――半島部世界とボルネオ島世界
第2章 地形上の特徴と小規模な国――労働力人口と社会変容
第3章 モンスーンと豊かな森――自然環境と植民地支配下での改変
第4章 港市国家マラッカ王国――マレーシアの起源の1つとして
 【コラム1】満刺加王国と琉球王国
第5章 多民族社会の基盤の形成――イギリス領マラヤ、ボルネオ
第6章 警察機構の歴史――イギリス植民地統治期を中心に
第7章 マラヤ連合からマラヤ連邦へ――外来系住民の市民権をめぐって①
第8章 ムルデカへの道――外来系住民の市民権をめぐって②
第9章 マレー人はなぜ優遇されているのか?――特別な地位規定と政策
 【コラム2】30%ルール
第10章 国王は何をするのか?――変化する国王の役割り
第11章 クアラルンプール――華人の街からマレー人の街へ
第12章 首都における「血の記憶」――5月13日事件

Ⅱ 人々の生業と生活

第13章 マレーシアには誰が住んでいるのか?――多民族・多国籍社会の横顔
 【コラム3】あいまいさを持つ「ブミプトラ」
第14章 マレー人とは?――その多様性と混淆性
 【コラム4】華麗なる一族とオスマントルコ
第15章 華僑、華人、マレーシア人?――多民族社会の憂鬱
第16章 インド系の人々――プランテーションの住人から都市の住人へ
第17章 サバに住む人々――定期市タムと民族間の共生
第18章 サラワクの人々と歴史――流域社会の連合体からサラワクへ
第19章 オラン・アスリと呼ばれる人々とは?――開発・イスラーム化・先住民運動
第20章 人々は何を信じているのか?――イスラームとその他の宗教
第21章 人々はどんな言葉を用いて、日常生活を送っているのか?――国語と多言語社会のコミュニケーション
 【コラム5】DBP(言語図書局)
第22章 人々の1年と祝日――暦と暮らし
第23章 人々はどこに、どのように住んでいるのか?――住まいと暮らし
第24章 人々はどのように移動しているのか?――LCC、高速バス、公共鉄道
第25章 人々は外出時に、また家の中で何をまとっているのか?――衣類と暮らし
第26章 人々は何を、どのように学ぶのか?――教育制度と教育内容
第27章 高等教育のハブへ――私立高等教育機関による挑戦
第28章 ひとつの高等教育システムへ――マレーシア高等教育構想
第29章 女性と社会参加――社会での活躍と課題としてのジェンダー格差
第30章 人々はどのように情報を集め、また発信するのか?――多様な言語環境の下でのメディア利用
第31章 人々は何を楽しんでいるか?――主役の映画
第32章 マレー人は何を読んでいるか?――ヒカヤッから社会的文学へ
第33章 華人は何を読んでいるか?――新しい潮流へ
第34章 人々は「退職後」にどのように備えるのか?――「高齢化」を見据えて

Ⅲ 政治・行政の仕組み

第35章 マレー半島部の人々と政治――BN優位から政権交代を経て多党乱立へ
第36章 サバ州の人々と政治――選挙と政党
第37章 サラワク州の人々と政治――選挙と政党
第38章 法律はどのようにつくられるのか?――連邦議会の役割
第39章 連邦―州政府関係(1)――半島部マレーシア
第40章 連邦―州政府関係(2)――サラワクとサバ
第41章 州から見たマレーシア――変化する統治者の役割と統治機構
第42章 イスラームは政治にどのように関わるのか?――イスラーム勢力
 【コラム6】モスクという場

Ⅳ 経済の仕組み

第43章 マレーシア経済の根幹は?――新経済政策
 【コラム7】一般化した『ブミプトラ政策』
第44章 人々のお金はどのように回っているのか?――財政の仕組み
 【コラム8】通貨単位Malaysia Ringgit
第45章 金融制度――2つの顔を持つ中央銀行と銀行部門
第46章 ツインタワービルは誰のものか?――国有石油公社と天然資源
第47章 工業化の牽引力は誰?――外国資本/日系企業
第48章 マレーシアの働く人々――多様なエスニシティや国籍の労働者と課題となる労働問題
第49章 経済格差へのアプローチ――民族間から「包摂性」へ
第50章 「中所得国の罠」脱出なるか――産業高度化は停滞も内需主導で安定成長
第51章 アリババ・ビジネス、UMNOプトラからの脱却――ブミプトラ企業
第52章 イスラームと経済開発の「接合」――政府主導の試みとその意味
第53章 新しいマレーシアの経済――スタートアップ・エコシステムと新たなビジネス機会
第54章 農村はどうなっているのか?――農業の空洞化とアブラヤシ生産の広まり
第55章 多様な環境問題と問われる法対策――森林資源開発から工業化まで

Ⅴ 「小さな国」の周囲との関係

第56章 マレーシア外交――多国間、途上国のリーダー、そしてイスラーム
第57章 ASEANとマレーシア――10か国のグループの一員として
第58章 マレーシアとシンガポール――近親憎悪から有機的関係へ

 おわりに

前書きなど

はじめに

 (…前略…)

 本書は5部から構成されている。
 第Ⅰ部では多民族国家であるマレーシアの形成過程をオーソドックスにたどることを目的とした。自然環境に始まり、マレーシアの原型の1つとなるマラッカ王国を起点とし、イギリスの植民地支配から独立まで、そして歴史的な転換点である「5月13日事件」までの流れを扱う。
 第Ⅱ部では多民族社会で暮らす「人間」に焦点を当て、マレーシアの人々がどのように生活を営んでいるのか、そして日常生活の中でどのように「多民族社会」という要素が反映されているのかを映し出す。本書は「エリア・スタディーズ」シリーズの基本的なコンセプトである「どの章から読んでも構わない」、また「1つの章だけ読んでも理解できるように」を踏襲している。したがって、マレーシアのように多民族社会を記述する際に、それぞれの民族や社会からマレーシア全体を見ることになり、それは結果的に歴史書の記述方法の1つである「列伝」記述のように、複眼でみることにつながる。すなわち、マレー人から見たマレーシア、華人社会から見たマレーシアという形で、マレーシアという記述対象を複数の眼から見て、立体化することになる。
 第Ⅲ部は政治、第Ⅳ部が経済の側面である。そして第Ⅴ部がマレーシアを取り巻く外部環境を扱った。ともに「5月13日事件」というマレーシアの大転換以降を主に扱う。簡単に基本枠組みを説明しておこう。「5月13日事件」を収集すべく非常事態宣言を解除したのちに、アブドゥル・ラザク率いる政府は連邦憲法第10条などを改正した。この改正により本来民族間で争点となるはずの4点が国会の場を含む議会制民主主義の枠組みから外された。すなわちマレー人の特別な地位、市民権、国語としてのマレー語、スルタン及び国王の地位と権限に関する規定である。これらは「敏感問題」と総称された。このように、まず議会政治のルール変更を行った。次いで、そのルールの下で政治を展開する主体にも変更を加えた。BN体制の樹立である。半島部からは主要構成民族を代表する政党、またボルネオ島からは地域代表政党をそれぞれ出し、あたかも与党の構成がマレーシアの社会構造を反映するかのような「擬制」を作り上げた。連邦憲法改正とBN体制に支えられ、マレー人優遇を基調とするNEPを実施していくことになる。

 本書は大学・学部生、そしてビジネスパーソン、留学、ロングステイなどマレーシアに関心を持つ多くの人々に幅広く手に取ってもらえるように編集した。しかし、それぞれのニーズは異なるので、原則的に各章末に参考文献を4点程度提示した。各章で取り上げたテーマに関して、学部生などには「もう少し深く掘り下げたい」「詳しく知りたい」といった入門的な文献、また「専門的に調査したい」「論文や専門的なレポートを執筆したい」といったニーズを満たす専門的文献と2段階で各執筆者に文献の提示をお願いした。
 本書を作成するにあたって、基本的にマレーシアでの生活を送った方、長期滞在経験を持つ方や、頻度多くマレーシアを訪ねた経験を持つ方にお願いした。それぞれの豊富な体験から、短い滞在や旅行では味わうことができない「寄り道的」なエピソードを含めて、マレーシアの暮らしが生き生きと目の前に広がるような臨場感を味わっていただきたいと考えたからだ。いうなれば、ジャラン(Jalan通りの意味)だけでなく、ロロン(Loromg 小道)を歩くと見つかる何かを本書のページを繰りながら探してもらいたい。

著者プロフィール

鳥居 高  (トリイ タカシ)  (編著

1962年生まれ。明治大学商学部教授および大学院教養デザイン研究科担当。中央大学法学部卒業後、アジア経済研究所入所、マレーシア国民大学(UKM)客員研究員を経、1997年より明治大学専任教員。
【主要な著作】
「マハティールによる国王・スルタン制度の再編成」(『アジア経済』第39巻第5号、1998年5月、pp.19-58)、『マハティール政権下のマレーシア―「イスラーム先進国」を目指した22年―』(編著、日本貿易振興機構アジア経済研究所、2006年)、『東アジアの社会大変動―人口センサスが語る世界―』(共著、名古屋大学出版会、2017年)、『岩波講座東南アジア史9巻「開発」の時代と「模索」の時代』(共著、岩波書店、2002年)、『アジアの中間層の生成と特質』(共編著、アジア経済研究所、2002年)、『戦間期アジア留学生と明治大学』(共著、東方書店、2019年)ほか。

追記

【執筆者一覧】

鳥居高(とりい・たかし) 編著者一覧を参照

穴沢眞(あなざわ・まこと)
小樽商科大学学長。
【主要な著作】
「マレーシアの工業化再考」(山田満・苅込俊二編著『アジアダイナミズムとベトナムの経済発展』文眞堂、2020年)、『発展途上国の工業化と多国籍企業――マレーシアにおけるリンケージの形成』(文眞堂、2010年)。

伊賀司(いが・つかさ)
名古屋大学アジアサテライトキャンパス学院特任准教授。
【主要な著作】
「活性化した社会運動と市民社会の変貌――ブルシ運動による街頭デモの日常化」(中村正志・熊谷聡編『ポスト・マハティール時代のマレーシア:政治と経済はどう変わったか』JETRO・アジア経済研究所、2018年)、「現代マレーシアにおける『セクシュアリティ・ポリティクス』の誕生――1980年代以降の国家とLGBT運動」(『アジア・アフリカ地域研究』第17-1号、2017年)、「マレーシアにおけるメディア統制と与党UMNOの起源――脱植民地期のマレー語ジャーナリズムと政治権力」(『東南アジア研究』55巻1号、2017年)。

生田真人(いくた・まさと)
立命館大学文学研究科授業担当講師。
【主要な著作】
「東南アジアの島嶼部における空間政策の課題――マレーシアとインドネシアの比較考察――」(『立命館文学』674号、2021年)、『拡大メコン圏の経済地理学――国境経済と空間政策』(ミネルヴァ書房、2020年)、『マレーシアの都市開発――歴史的アプローチ』(古今書院、2001年)。

宇高雄志(うたか・ゆうし)
兵庫県立大学環境人間学部教授。
【主要な著作】
『神戸モスク――建築と街と人』(東方出版、2018年)、『多民族〈共生〉のダイナミズム――マレーシアの社会開発と生活空間』(昭和堂、2017年)、『住まいと暮らしからみる多民族社会マレーシア』(南船北馬舎、2008年)。

梅﨑創(うめざき・そう)
独立行政法人日本貿易振興機構アジア経済研究所開発研究センター・経済統合研究グループ長。
【主要な著作】
「世界金融危機後のマレーシア経済:国際資本移動・為替レートの動向と政策対応」(『フィナンシャル・レビュー』〔特集国際資本移動と新興国経済〕、2019(2)、2019年)、「地域開発:均衡成長への終わらない挑戦」(中村正志・熊谷聡編著『ポスト・マハティール時代のマレーシア――政治と経済はどう変わったか』第10章、アジア経済研究所、2018年)、“Monetary policy in a small open economy: The case of Malaysia”, DEVELOPING ECONOMIES, 45(4),2007年12月。

奥村育栄(おくむら・いくえ)
一橋大学大学院社会学研究科博士課程修了。
【主要な著作】
「構築される『教育問題』――マレーシア:多民族国家の隘路」(関啓子、太田美幸編『ヨーロッパ近代教育の葛藤――地球社会の求める教育システムへ』東信堂、2009年)、「マレーシアにおけるインド人労働者家族の教育をめぐる諸問題の考察――言説によるイメージの構築という観点から」(『日本学習社会学会年報』第3号、2007年)、「ある労働者夫妻の人生の軌跡と次世代の育み――マレーシアのインド人プランテーション労働者に着目して」『〈教育と社会〉研究』第16号、2006年)。

鬼丸武士(おにまる・たけし)
九州大学大学院比較社会文化研究院教授。
【主要な著作】
「近代アジアにおける越境する革命家の「旅」と都市」(『国際政治』第191号、2018年)、『上海「ヌーラン事件」の闇――戦間期アジアにおける地下活動のネットワークとイギリス政治情報警察』(書籍工房早山、2014年)、「植民地統治と警察――19世紀から20世紀初頭にかけてのシンガポールでの治安維持」(林田敏子、大日方純夫編『近代ヨーロッパの探究13 警察』ミネルヴァ書房、2012年)。

金子奈央(かねこ・なお)
長崎外国語大学外国語学部学修支援センター特別任用講師。
【主要な著作】
“Formation of Independent Education System in Sabah” (Islam and Cultural Diversity in Southeast Asia. Vol.2: Perspectives from Indonesia, Malaysia, the Philippines, Thailand, and Cambodia, Research Institute for Languages and Cultures of Asia and Africa, Tokyo University of Foreign Studies, 2018.)

金子芳樹(かねこ・よしき)
獨協大学外国語学部教授。
【主要な著作】
『「一帯一路」時代のASEAN中国傾斜のなかで分裂・分断に向かうのか』(共編著、明石書店、2020年)、『現代の国際政治〔第4版〕――変容するグローバル化と新たなパワーの台頭』(共編著、ミネルヴァ書房、2019年)、『マレーシアの政治とエスニシティ――華人政治と国民統合』(晃洋書房、2001年)。

川端隆史(かわばた・たかし)
東南アジア研究者、Japan Southeast Asia Innovation Platform編集委員、EYストラテジー・アンド・コンサルティング株式会社インテリジェンスユニットシニアマネージャー。
【主要な著作】
「マレーシア企業の多国籍化――途上国のサービス産業の海外展開」(中村正志・熊谷聡共編『ポスト・マハティール時代のマレーシアー政治と経済はどう変ったかー』アジア経済研究所、2018年)、「グローバル・ハラール・マーケットへの挑戦」(床呂郁哉・西井凉子・福島康博編『東南アジアのイスラーム』東京外国語大学出版会、2012年)、「ウラマー指導体制下での汎マレーシア・イスラーム党(PAS)――イスラーム主義と民族問題のはざまで」(鳥居高編『マハティール政権下のマレーシア――「イスラーム先進国」をめざした22年』アジア経済研究所、2006年)など。

熊谷聡(くまがい・さとる)
独立行政法人日本貿易振興機構アジア経済研究所開発研究センター・経済地理研究グループ長。
【主要な著作】
「東アジアにおける輸出構造の高度化――中所得国の罠へのインプリケーション――経済地理シミュレーションモデル──理論と応用」(共著、『アジア経済』61巻2号研究所、2020年)、『ポスト・マハティール時代のマレーシア――政治と経済はどう変わったか」(共編著、アジア経済研究所、2018年)、『東アジア統合の経済学』(共著、日本評論社、2014年)。

作本直行(さくもと・なおゆき)
日本貿易振興機構アジア経済研究所名誉研究員、国際協力機構環境社会配慮ガイドライン異議申立審査役。
【主要な著作】
「アジア諸国の環境アセスメント――ミャンマーの2012年環境保全法と2014年第四次環境アセスメント法案の検討を中心に」(人間環境問題研究会編『環境法研究』第38号、有斐閣、2014年)、「海外立地と環境リスク管理――アジアへの海外投資を中心に」(森嶌昭夫教授古稀記念論文集・環境法体系、商事法務、2012年)、「アジア環境法の発展とエンフォースメント」(明治大学法学部『法律論叢 松村弓彦教授・笹川紀勝教授古稀記念論文集』第83巻2・3合併号、2011年)。

佐藤万知(さとう・まち)
京都大学教育学研究科教育学環専攻教育社会学講座准教授。
【主要な著作】
佐藤万知・チャンダーワン「多民族国家のアイデンティティ形成と大学教育――マレーシア」(米澤彰純、嶋内佐絵、吉田文編著『学士課程教育のグローバル・スタディーズ:国際的視野への転換を展望する』第4章 明石書店、2022年)、「大学教授職の役割細分化現象と課題:オーストラリアの教育担当教員を事例に」『名古屋高等教育研究』20、2020年)、「マレーシアにおける大学の機能別分化政策について」(広島大学高等教育研究開発推進センター編、戦略的研究プロジェクトシリーズ9『大学の機能別分化の現状と課題』2015年)。

塩崎悠輝(しおざき・ゆうき)
静岡県立大学国際関係学部国際言語文化学科准教授。
【主要な著作】
『国家と対峙するイスラーム――マレーシアにおけるイスラーム法学の展開』(作品社、2016年)。

清水一史(しみず・かずし)
九州大学大学院経済学研究院国際経済経営部門教授。
【主要な著作】
『RCEPと東アジア』(共編著、文眞堂、2022年)、『ASEAN経済共同体の創設と日本』(共編著、文眞堂、2016年)、『ASEAN域内経済協力の政治経済学』(ミネルヴァ書房、1998年)。

鈴木陽一(すずき・よういち)
早稲田大学総合人文科学研究センター招聘研究員。
【主要な著作】
「シンガポール共和国の建国について 人民行動党政府とイギリス帝国 1963-1966」(『アジア・アフリカ言語文化研究』95号、2018年)、「スルタン・オマール・アリ・サイフディン3世と新連邦構想 ブルネイのマレーシア編入問題 1959-1963」(『アジア・アフリカ言語文化研究』89号、2015年)、「グレーター・マレーシア、1961-1967 帝国の黄昏と東南アジア人」(『国際政治』126号、2001年)。

左右田直規(そうだ・なおき)
東京外国語大学大学院総合国際学研究院教授。
【主要な著作】
『歴史の生成――叙述と沈黙のヒストリオグラフィ』(小泉順子編、京都大学学術出版会、2018年)、『東南アジアを知るための50章』(今井昭夫編、明石書店、2014年)、Conceptualizing the Malay World: Colonialism and Pan-Malay Identity in Malaya, Kyoto:Kyoto University Press & Melbourne: Trans Pacific Press, 2020.

田村慶子(たむら・けいこ)
北九州市立大学名誉教授・特別研究員、NPO法人国境地域研究センター理事長。
【主要な著作】
『シンガポールを知るための65章【第5版】』(編著、明石書店、2021年)、『多民族国家シンガポールの政治と言語――「消滅」した南洋大学の25年』(明石書店、2013年)、"Looking into State and Civil Societies in Taiwan and Singapore through the Lens of Sexual Minorites," Globalization and Civil Society in East Asian Space, eds. by UM, Khatharya and Chiharu Takenaka, Routledge, 2023.

坪井祐司(つぼい・ゆうじ)
名桜大学上級准教授。
【主要な著作】
『ラッフルズ――海の東南アジアの「近代」』(山川出版社、2019年)、『東南アジアの歴史』(古田元夫編、分担執筆、放送大学教育振興会、2018年)、『『カラム』の時代VIII――マレー・ムスリムの越境するネットワーク』(山本博之との共編著、京都大学東南アジア地域研究研究所、2017年)。

戸加里康子(とがり・やすこ)
マレーシア語講師・通訳。
【主要な著作】
『旅の指さし会話帳15 マレーシア(マレーシア語)[第2版]』(情報センター出版局、2010年)。

中川利香(なかがわ・りか)
青山学院大学地球社会共生学部教授。
【主要な著作】
「マレーシア中央銀行による優先部門貸出指導の変遷」(『経済論集』東洋大学経済研究会、第48巻第2号、2023年)、「マレーシア銀行部門の中小企業向け貸出動向に関する考察」(『経済論集』東洋大学経済研究会、第47巻第2号、2022年)、“The Effect of SME Financing Programs on Job Opportunities in Malaysia: A Panel-Data Analysis,”(『経済論集』東洋大学経済研究会、第46巻第2号、2021年)。

永田淳嗣(ながた・じゅんじ)
東京大学総合文化研究科広域科学専攻広域システム科学系教授。
【主要な著作】
「リアウ州におけるアブラヤシ農園産業の拡大と構造変化」(林田秀樹編著『アブラヤシ農園問題の研究Ⅱ【ローカル編】―農園開発と地域社会の構造変化を追う―』晃洋書房、2021年)、『復帰後の沖縄農業――フィールドワークによる沖縄農政論』(新井祥穂との共著、農林統計協会、2013年)、「半島マレーシアにおける農業の空洞化」(『朝倉世界地理講座第3巻 東南アジア』朝倉書店、2009年)など。

長津一史(ながつ・かずふみ)
東洋大学社会学部教授。
【主要な著作】
『国境を生きる――マレーシア・サバ州、海サマの動態的民族誌』(木犀社、2019年)、『小さな民のグローバル学――共生の思想と実践をもとめて』(共著、上智大学出版会、2016年)、「開発と国境――マレーシア境域における海サマ社会の再編と揺らぎ」(加藤剛との共編著『開発の社会史――東南アジアに見るジェンダー・マイノリティ・越境の動態』風響社、2010年)。

中村正志(なかむら・まさし)
独立行政法人日本貿易振興機構アジア経済研究所地域研究センター主任調査研究員。
【主要な著作】
『パワーシェアリング――多民族国家マレーシアの経験』(東京大学出版会、2015年)、『マレーシアに学ぶ経済発展戦略――「中所得国の罠」を克服するヒント』(共著、作品社、2023年)、『東南アジアの比較政治学』(編著、アジア経済研究所、2012年)など。

信田敏宏(のぶた・としひろ)
国立民族学博物館グローバル現象研究部教授。
【主要な著作】
『家族の人類学――マレーシア先住民の親族研究から助け合いの人類史へ』(臨川書店、2019年)、『ドリアン王国探訪記――マレーシア先住民の生きる世界』(臨川書店、2013年)、『周縁を生きる人びと――オラン・アスリの開発とイスラーム化』(京都大学学術出版会、2004年)。

野元裕樹(のもと・ひろき)
東京外国語大学大学院総合国際学研究院准教授。
【主要な著作】
『マレー語の教科書 詳解文法』(Next Publishing Authors Press、2020年)、『ポータブル日マレー英・マレー英日辞典』(三修社、2016年)、Discourse Particles in Asian Languages(共編、Routledge、2023年)。

舛谷鋭(ますたに・さとし)
立教大学観光学部交流文化学科教授。
【主要な著作】
『蕉風・椰雨・犀鳥声――冷戦期の東アジア・東南アジアにおける華語出版ネットワーク』(共著、京都大学東南アジア地域研究研究所、2022年)、『シンガポールを知るための65章【第5版】』(共著、2021年)、『東南アジア文学への招待』(共著、段々社、2001年)。

山本博之(やまもと・ひろゆき)
京都大学東南アジア地域研究研究所准教授。
【主要な著作】
『マレーシア映画の母 ヤスミン・アフマドの世界――人とその作品、継承者たち』(編著、英明企画編集、2019年)、『脱植民地化とナショナリズム――英領北ボルネオにおける民族形成』(東京大学出版会、2006年)、Yamamoto Hiroyuki et al. (eds.) Bangsa and Umma: Development of People-grouping Concepts in Islamized Southeast Asia. Trans Pacific
Press, 2011.

吉村真子(よしむら・まこ)
法政大学社会学部教授。
【主要な著作】
『移民・マイノリティと変容する世界』(宮島喬との共編著、法政大学出版局、2012年)、『マレーシアの経済発展と労働力構造――エスニシティ、ジェンダー、ナショナリティ』(法政大学出版局、1998年)、AKASHI Yoji and YOSHIMURA Mako eds. New Perspectives of the Japanese Occupation of Malaya and Singapore, 1941-45. Singapore: National University of Singapore Press, 2008.

上記内容は本書刊行時のものです。