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奪われたアルメニア オーロラ・マルディガニアン(著) - 明石書店
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奪われたアルメニア (ウバワレタアルメニア) ジェノサイドを生き延びた少女の物語 (ジェノサイドヲイキノビタショウジョノモノガタリ)
原書: Ravished Armenia: The Story of Aurora Mardiganian, the Christian Girl Who Lived Through the Great Massacres

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発行:明石書店
4-6
296ページ
上製
価格 3,600円+税
ISBN
978-4-7503-5310-4   COPY
ISBN 13
9784750353104   COPY
ISBN 10h
4-7503-5310-8   COPY
ISBN 10
4750353108   COPY
出版者記号
7503   COPY
Cコード
C0336  
0:一般 3:全集・双書 36:社会
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2021年12月22日
書店発売日
登録日
2021年11月1日
最終更新日
2021年12月28日
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紹介

第一次大戦下のオスマン帝国。アルメニア人少女の一家に追放命令が下った。理由は「戦時下の移送」――。しかし、一家を待っていたのはほかならぬ“集団虐殺(ジェノサイド)”だった。アルメニア人虐殺……悲劇を生きた少女が世界に伝える“問題作”。百年ぶりの本邦刊行。

目次

献辞

謝辞

序文[ノラ・ワルン:全米アルメニア・シリア救援委員会広報局長]

序章 アルシャルス、曙の光

第1章 パシャが来た時

第2章 恐ろしい日々の始まり

第3章 ヴァビ・ベイの選択

第4章 ケマル・ベイの残酷な微笑

第5章 ザプティエのやり方

第6章 徴募とコンスタンチノープルのハーレム

第7章 マラティア、死の町

第8章 ハッジ・ガフルのハーレムで

第9章 襲われた修道院

第10章 剣の遊び、そしてディヤルバクル

第11章 「イシム ヨック、ケイフィム チョック」

第12章 再会とシェイク・ジラン

第13章 ヴァルタベッド翁と羊飼いの呼ぶ声

第14章 アンドラニク将軍の伝言

解説「アルメニア人虐殺事件とその余波」[渡辺大作]

訳者あとがき[上野庸平]

前書きなど

訳者あとがき

 本書は第一次大戦中のオスマン帝国下におけるアルメニア人虐殺の問題を描いたドキュメントとして一九一八年にアメリカで出版されたRavished Armenia: The Story of Aurora Mardiganian, the Christian Girl Who Lived Through the Great Massacresを全文邦訳したものである。主人公のオーロラ・マルディガニアン(Arshaluys Mardigian)は一九〇一年に現在のトルコ東部エラズー県チェミシュゲゼックに生まれたアルメニア人女性で、十四歳でアルメニア人虐殺に遭い、ロシアを経由して難民としてアメリカに渡り、一九九四年にロサンゼルスで没した。
 お気づきの方もいるかもしれないが、本書はアルメニア人少女・オーロラがある日突然家族とともに行き先も分からぬまま連行され、道中で苛烈な虐殺や性暴力に直面し、最終的にアメリカにたどり着くという「体験記」として書かれているものの、まったくの実話というよりは、アメリカ人の作家ヘンリー・レイフォード・ゲイツ(Henry Leyford Gates)が彼女の語りに脚色を加えて執筆したものである。第一次大戦の終戦直後という時代性もあって、戦争の大義と連合国の戦勝、そして西洋・白人・キリスト教至上主義的な人道精神に酔うアメリカ人の琴線をくすぐるような表現にあふれている。この点で、例えば『アンネの日記』のような純粋な体験文学とは異なるいわば「プロパガンダ文学」(アルメニア人にとっては無礼な表現かもしれないが)という側面も持つ作品であると言えるだろう。

 (…後略…)

著者プロフィール

オーロラ・マルディガニアン  (オーロラ マルディガニアン)  (

本名、アルシャルイス・マルディギアン(Arshaluys Mardigian)。1901~1994年。オスマン帝国マムレット・ウル・アジズ(現在のトルコ東部エラズー)に生まれ、14歳でアルメニア人虐殺に遭遇し、米国に亡命。口述筆記された本書Ravished Armenia: The Story of Aurora Mardiganian, the Christian Girl Who Lived Through the Great Massacres(1918年)及び映画Auction of Souls(1919年)により、「アルメニアのジャンヌダルク」として米国で広く知られ、アルメニア人虐殺の悲劇の象徴となった。その後、93歳まで米国で暮らし、ロサンゼルスにて没した。

ヘンリー・レイフォード・ゲイツ  (ヘンリー レイフォード ゲイツ)  (編集

1878~1937年。米国の作家。ニューヨークで新聞記者・編集者として働くかたわら、作家としても活動した。妻のエレノア・ゲイツとともに米国に亡命したオーロラ・マルディガニアンの法定後見人となった。

上野 庸平  (ウエノ ヨウヘイ)  (

1984年福岡県生。上智大学大学院グローバル・スタディーズ研究科博士後期課程在籍(アフリカ地域研究)。上智大学大学院実践宗教学研究科博士前期課程修了。修士(文学)。専門は死生学、宗教学。
主な業績に『ルポ-アフリカに進出する日本の新宗教』(花伝社、2016年)、「近代フランスにおける仏教受容の一様相」(第17回 中外日報社主催「涙骨賞」本賞受賞論文、2021年)など。

渡辺 大作  (ワタナベ ダイサク)  (解説

1981年千葉県生。現在、フリーランス翻訳者・通訳。上智大学外国語学部ロシア語学科卒業。東京大学大学院総合文化研究科博士課程単位取得満期退学。修士(地域研究)。専門はアルメニア近現代史。
主な訳書に『アルメニア人の歴史:古代から現代まで』(ジョージ・ブルヌティアン著、藤原書店、2016年)。

上記内容は本書刊行時のものです。