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SDGs時代の学びづくり かながわ開発教育センター(企画) - 明石書店
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SDGs時代の学びづくり (エスディージーズジダイノマナビヅクリ) 地域から世界とつながる開発教育 (チイキカラセカイトツナガルカイハツキョウイク)

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発行:明石書店
A5判
240ページ
並製
価格 2,000円+税
ISBN
978-4-7503-5309-8   COPY
ISBN 13
9784750353098   COPY
ISBN 10h
4-7503-5309-4   COPY
ISBN 10
4750353094   COPY
出版者記号
7503   COPY
Cコード
C0037  
0:一般 0:単行本 37:教育
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2021年12月25日
書店発売日
登録日
2021年11月19日
最終更新日
2021年12月28日
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紹介

SDGs時代の学びのヒントは地域にある。神奈川県で開発教育を実践してきた11人が、学校、地域、NGO活動の中で何に出会い、何を学び、どのように行動してきたのか。その軌跡を通して「世界とつながり地域で行動する」新しい学びへのトビラが開かれる!

目次

この本を手に取ったみなさんへ―世界とつながり、地域で行動する学びづくりを―[風巻浩]
かながわ開発教育センター(K-DEC)の紹介[山西優二]

第1部 学校編―学びの場を世界にひらく―

第1章 相手を知ることは新しい自分に出会うこと[平野沙和]

第2章 教師としての自分自身の気づき―カンボジアの学校と関わって―[戸沼雄介]
 私のお薦め本①

第3章 若者たちが東アジア市民になるとき―高校生に未来を託す―[風巻浩]
 私のお薦め本②

第4章 環境と持続可能性の本質を問う学び[岩本泰]
 私のお薦め本③

第2部 地域・NGO編―地域を掘り下げ、世界とつながる―

第5章 「多文化共生」を考える―朝鮮学校の子どもたちのことを知って―[木下理仁]
 私のお薦め本④

第6章 フィリピンに学んだ「わかちあい共に生きる」NGO実践[田中祥一]
 私のお薦め本⑤

第7章 NGOと市民社会―私は社会を引き受ける―[小野行雄]
 私のお薦め本⑥

第8章 寿町から学んだこと―懸命に、誠実に在る―[木下大樹]
 私のお薦め本⑦

第9章 共に生きる世界へ―ボランティアの現場から―[大江浩]
 私のお薦め本⑧

第10章 世界から地域へ―逗子におけるフェアトレードタウン運動への軌跡―[磯野昌子]
 私のお薦め本⑨

第11章 開発教育との出会いと「文化」「関わり」「地域」へのこだわり[山西優二]
 私のお薦め本⑩

第3部 SDGs・開発教育キーワード―公正な世界を求めて―

第12章 開発とは[小野行雄]

第13章 開発教育とは[山西優二]

第14章 国際理解教育とは[山西優二]

第15章 国際理解教育・開発教育の目標構造とアプローチ[山西優二]

第16章 SDGsと開発教育[山西優二]

第17章 開発教育にとっての地域[山西優二]

第18章 多文化共生と教育課題[山西優二]

第19章 開発教育と参加型学習[山西優二]

第20章 ワークショップとファシリテーター[木下理仁]

おわりに[岩本泰]

SDGs・開発教育に関する文献案内
 開発/SDGsとは?
 エコロジー/エシカル消費/フェアトレードとは?
 子ども/生きる/教育とは?
 国際理解教育/開発教育/環境教育/ESD/参加型学習/アクティブ・ラーニングとは?
 多文化共生/多文化共生教育とは?
 地域/公共/NGO/ボランティアとは/地域で何ができる?

SDGs・開発教育に関する索引(事項、人名、映画、教材、団体)

前書きなど

この本を手に取ったみなさんへ―世界とつながり、地域で行動する学びづくりを―

 (…前略…)

 第1部学校編は、学校を軸として様々な活動をおこなってきたメンバーの学びと行動の軌跡です。
 小学校教員の平野沙和は、タンザニアでの研修などから、相手を知ることは新しい自分と出会うことと気づき、実践を深めています。(第1章)
 中学校教員の戸沼雄介は、カンボジアの小学校と長年関わる中で、子どもたちとの関わりが教育の原点であることにあらためて気づき、地域教材を生徒と共に作成していきます。(第2章)
 元高校教員の風巻浩は、国際的な視野を持って地域で活動する高校生を組織してきた経験から、東アジア世界のことを考え、地域で行動できる東アジア市民の自覚を持つ若者たちに未来を託します。(第3章)
 大学教員の岩本泰は、アースミュージアム・プロジェクトなどの環境と持続可能性の本質を問う学びを大学で実現していきます。(第4章)
 第2部地域・NGO編は、地域活動やNGO活動にこだわったメンバーの学びと行動の軌跡です。
 神奈川は多民族・多文化の豊かな歴史を持つ地域です。未だ存在しない平和で公正な地域社会である多文化共生社会を創造しようとする動きと、それを潰そうとする差別・暴力とのせめぎ合いが生じています。
 木下理仁は、理不尽な暴力に晒された朝鮮学校の入学式を祝う「入学応援隊」を組織しました。地域での多文化共生をテーマにした開発教育の醍醐味をお聞きください。(第5章)
 かながわ開発教育センターのユニークなところは、学校の仕事と併せてNGOを組織して活動しているメンバーが多いことです。
 高校教員の田中祥一はフィリピンの現場に学び、フェアトレードなどわかちあい共に生きるNGO実践をしています。(第6章)
 同じく高校教員の小野行雄もNGOの代表となっています。フィリピンやインドなどに関わる自身のNGO体験から、NGOは市民が社会を引きうける術と説きます。(第7章)
 横浜市の日傭い労働者の街、寿町に関わっているNPO職員の木下大樹は、肩書きの無い街で懸命に誠実に在り、相手と向き合うことの大切さを学んでいきます。(第8章)
 共に生きる社会に向けたボランティアの意義については、YMCAなどに長年勤務してきた大江浩の阪神・淡路大震災や関東大震災、そしてセツルメントの現場からの話に耳を傾けてください。(第9章)
 神奈川県の小さな市、逗子市は、日本で三番目のフェアトレードタウンです。逗子フェアトレードタウンの会共同代表である磯野昌子が、フェアトレードタウン運動の軌跡を記します。(10章)
 最後に、かながわ開発教育センター代表の山西優二が、「文化」「関わり」「地域」へのこだわりを、会社を辞めインドを放浪した若き日から語ります。(第11章)
 第3部SDGs・開発教育キーワードでは、SDGsや開発教育をめぐるキーワードについての議論を深めることになります。理論的なことを知りたい方は、まずこちらからお読みください。
 まず、開発とは(第12章)として、SDGsの「D」(開発)とは何かを問います。そして、開発教育とは(第13章)、国際理解教育とは(第14章)と、既存の二つの国際的な学びの潮流についてふれ、その両者の関係性を国際理解教育・開発教育の目標構造とアプローチ(第15章)として提案することになります。
 SDGsと開発教育(第16章)では、SDGsを教える際に重要な視点を提示しました。私たちが大事にしている「地域」に関しては、開発教育にとっての地域(第17章)に記しました。神奈川をはじめとする日本各地域で課題となっている多文化共生社会の創造における教育の役割を、多文化共生と教育課題(第18章)を通じて理論的に深めていってください。
 私たちの大事にしている教育は、教師の一方的な教え込みではありません。開発教育と参加型学習(第19章)では、参加型学習の基本を語りました。参加型学習で大事な、教師/指導者のあり方に関しては、ワークショップとファシリテーター(第20章)をお読みください。
 そして、巻末にはSDGsと開発教育に関する文献案内と索引をおきました。
 Think Globally, Act Locally.「世界のことを考え、地域で行動する」は、SDGsや開発教育で語られるキーワードです。「暴走する資本主義」に怯むことなく地域や職場で行動するためのヒントが、この本に溢れています。一緒に、やっていきませんか!

著者プロフィール

岩本 泰  (イワモト ユタカ)  (編著

K-DEC理事。東海大学教養学部人間環境学科教授。日本シティズンシップ教育学会理事、日本環境教育学会代議員、東京都板橋区環境教育推進協議会委員。専門はESD・総合的な学習/探究の時間・まちづくり学習(「関係人口」創出)。共編著『教職概論―「包容的で質の高い教育」のために―』(学文社、2019年)、『総合的な学習/探究の時間―持続可能な未来の創造と探究―』(学文社、2020年)など。

小野 行雄  (オノ ユキオ)  (編著

K-DEC理事。神奈川県立逗葉高校教諭、法政大学人間環境学部および大学院公共政策研究科兼任講師。草の根援助運動事務局長、横浜NGOネットワーク理事長、開発教育協会機関誌編集委員。専門は市民社会・開発教育。単著『NGO主義でいこう』(藤原書店、2002年)。共訳『参加型ワークショップ入門』(ロバート・チェンバース著、明石書店、2004年)。共著『21世紀の人権』(日本評論社、2011年)、『新・21世紀の人権』(日本評論社、2021年)。

風巻 浩  (カザマキ ヒロシ)  (編著

K-DEC理事。東京都立大学特任教授。日本国際理解教育学会、日本社会科教育学会会員、地球対話ラボ監事、川崎・富川高校生フォーラム「ハナ」サポーター。専門は社会科教育・国際理解教育・開発教育・多文化共生教育。単著『社会科アクティブ・ラーニングへの挑戦―社会参画をめざす参加型学習―』(明石書店、2016年)。共著『未来の市民を育む「公共」の授業』(大月書店、2020年)など。

山西 優二  (ヤマニシ ユウジ)  (編著

K-DEC代表理事。早稲田大学文学学術院教授。日本国際理解教育学会理事、日本ホリスティック教育/ケア学会理事、多文化社会専門職機構副代表など。専門は国際教育・開発教育・共生社会論。共編著『地域から描くこれからの開発教育』(新評論、2008年)。共著『多文化共生の地域日本語教室をめざして―居場所づくりと参加型学習教材―』(松柏社、2018年)、『国際理解教育を問い直す―現代的課題への15のアプローチ―』(明石書店、2021年)など。

上記内容は本書刊行時のものです。