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大学生 大学生活の適応が気になる学生を支える 松本 真理子(監修) - 明石書店
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大学生 大学生活の適応が気になる学生を支える (ダイガクセイダイガクセイカツノテキオウガキニナルガクセイヲササエル)

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発行:明石書店
A5判
192ページ
並製
価格 2,000円+税
ISBN
978-4-7503-4339-6   COPY
ISBN 13
9784750343396   COPY
ISBN 10h
4-7503-4339-0   COPY
ISBN 10
4750343390   COPY
出版者記号
7503   COPY
Cコード
C0337  
0:一般 3:全集・双書 37:教育
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2016年4月
書店発売日
登録日
2016年4月20日
最終更新日
2016年6月2日
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紹介

大学生活の中でどのようなことにつまずきやすいか、そういう時はどのようにしたらよいか、入学前にやっておく方が良いことは何かなどについて、事例を交えて具体的に解説。

目次

 「心の発達支援シリーズ」刊行にあたって
 はじめに

第1章 大学生の心の発達とつまずき・支援
 1 青年期の発達課題
  (1)大学生のホント
  (2)大学生の発達
  (3)自分探しの道――アイデンティティの探求
  (4)大学生のいま――ポストモラトリアムという課題
 2 発達が気になる大学生の抱える問題と見立て
  (1)発達が気になる大学生とは
  (2)大学生活とそれまでの生活の違いとは
  (3)神経発達症の特性と大学生に見られる症状
  (4)二次的なつまずき
  (5)環境との折り合いの悪さ(社会的障壁)
  (6)支援に向けて
 3 入学前から発達障害と診断されている場合――大学生とその家族に知っておいてもらいたいこと
  (1)発達障害の大学生を取り巻く情勢の変化
  (2)合理的配慮とはなにか
  (3)「学生本人が主体となって要望を出す」ための準備
  (4)本当の自立とは

第2章 大学生活におけるつまずきの実際と支援の方法
 1 入学期――新しい環境への適応
  (1)高校と大学の違いにつまずいたヨシオ
  (2)履修登録でつまずいたトシキ
  (3)履修登録への不安からピア・サポートを訪れたサトシ
  (4)窓口での手続きにつまずいたツヨ
  (5)一人暮らしがうまくいかず大学に通えなくなったジロウ
  (6)カルトに誘われてしまったサヨコ
 2 中間期――学修の中でのつまずき
  (1)授業をたくさん履修しすぎて単位を落としたノリオ
  (2)ノートがとれず授業についていけなかったミサ
  (3)最初の実験でつまずいてしまったサトル
  (4)実験のレポートが書けなかったアキラ
  (5)息子の留年を突然知らされた母親
  (6)養護実習で戸惑ってしまったマキ
  (7)資格取得の目標を見失ったタツヤ
  (8)予定を立てて守るのが苦手なマサト
 3 中間期――対人関係のつまずき
  (1)場の空気が読めず友人関係でつまずいたノボル
  (2)好きな女の子に怖がられてしまったマサシ
  (3)アルバイトの職種を変えて適応できたノリカ
  (4)教員の指導を否定的に受けとめてしまうテツヤ
  (5)ゲームにのめり込んでいったマサオ
 4 卒業期――卒業と就活
  (1)不注意から卒業単位を満たせなかったタロウ
  (2)就職活動につまずいたタケオとマサミ

第3章 個別にみた大学生への支援の実際
 1 ASDの特徴が見られた事例――卒業後数年かけて就職したハジメ
 2 ADHDと診断された理系男子大学院生の事例――窮屈な生き方から、のびのびとした生き方へ転換したツクオ
 3 二次的なつまずきの問題が大きいADHDの短大生の事例――安心感・自尊心を回復して、自分サイズの生き方へと変化したヨシコ

前書きなど

はじめに

 発達にばらつきがありながらも、周囲の許容的な対応や自分なりの努力で高校を卒業し、大学に入学してきた学生は、大学特有の「主体的に考えて積極的に行動しないとやっていけない」という環境の中でどう動けばよいかわからず、友達ができない、必要な情報が入ってこない、居場所感が持てない、といった戸惑いや不安、困り感を感じることが少なくありません。このような入学直後の戸惑いをうまく解決できず、ストレスにさらされ続けていると、授業を聴いても理解しにくい、考えるのに時間がかかる、不注意なミスを犯しやすいなど、これまでできていたことができなくなり、自分の学力に自信が持てなくなって、どんどん悪循環に陥ってしまいます。
 本書では、発達が気になる大学生の特徴と、大学生活の中でどのようなことにつまずきやすいか、そういうときはどのようにしたらよいか、入学前にやっておく方がよいことは何かなどについて、事例を交えて具体的に解説します。また、困難を乗り越えて卒業した事例についても紹介します。
 大学になじめずに困っている学生の方には、同じような困り感を抱えている人がいるということ、悩んでいるのは決して自分だけではないということや解決の方法があるということをおわかりいただけると思います。また、保護者の方には、周囲からの働きかけが少なくなる大学こそ、うまくやれているか気をつけてあげることが必要であることをご理解いただけると思います。本書でとり上げている困り感は実際の面接で語られたエピソードを基にしていますので、学生支援にあたる教職員の方にも、学生理解の参考にしていただけます。

著者プロフィール

松本 真理子  (マツモト マリコ)  (監修

名古屋大学心の発達支援研究実践センター、大学院教育発達科学研究科教授。名古屋大学大学院教育発達科学研究科博士課程後期修了。博士(心理学)。臨床心理士、学校心理士。聖隷クリストファー看護大学助教授、金城学院大学人間科学部教授を経て、現職。専門は児童・思春期を対象とした臨床心理学。
主な著作に『子どものロールシャッハ反応――形態水準と反応内容』(監修、金子書房、2009)、『子どもの臨床心理アセスメント――子ども・家族・学校支援のために』(編著、金剛出版、2010)、『フィンランドの子どもを支える学校環境と心の健康――子どもにとって大切なことは何か』(編著、明石書店、2013)、『世界の学校心理学事典』(監訳、明石書店、2013)、『心とかかわる臨床心理 第3版――基礎・実際・方法』(共著、ナカニシヤ出版、2015)他。

永田 雅子  (ナガタ マサコ)  (監修

名古屋大学心の発達支援研究実践センター、大学院教育発達科学研究科教授。名古屋大学大学院教育発達科学研究科博士課程後期修了。博士(心理学)。臨床心理士。日本福祉大学心理臨床研究センター嘱託研究員、名古屋第二赤十字病院小児科臨床心理士、浜松医科大学子どものこころの発達研究センター地域支援室コーディネーターを経て、現職。専門は周産期-乳幼児期の親と子を対象とした発達臨床心理学。
主な著作に、『周産期のこころのケア――親と子の出会いとメンタルヘルス』(単著、遠見書房、2011)、『“いのち”と向き合うこと・“こころ”を感じること』(編著、ナカニシヤ出版、2013)、『心理臨床における多職種との連携と協働――つなぎ手としての心理士をめざして』(編著、岩崎学術出版社、2015)、『臨床心理学実践の基礎その2:心理面接の基礎から臨床実践まで』(編著、ナカニシヤ出版、2015)他。

野邑 健二  (ノムラ ケンジ)  (監修

名古屋大学心の発達支援研究実践センター「発達障害分野における治療教育的支援事業」特任教授。浜松医科大学医学部医学科卒業。博士(医学)。児童精神科医師。愛知県青い鳥医療福祉センター児童精神科医長、名古屋大学医学部附属病院親と子どもの心療科助教を経て現職。専門は、児童精神医学、発達障害児への支援、幼児期からの発達支援。
主な著作に、『子どもの発達と情緒の障害』(共編著、岩崎学術出版社、2009)、『発達障害児の家族支援(発達障害医学の進歩24巻)』(共編著、診断と治療社、2012)、『児童青年精神医学大辞典』(共訳、西村書店、2012)他。

安田 道子  (ヤスダ ミチコ)  (編著

名古屋大学名誉教授。千葉大学教育学部卒業。医学博士。臨床心理士。愛知教育大学助教授、名古屋大学医学部教授、福島学院大学教授、東海学院大学教授、名古屋大学発達心理精神科学教育研究センター教授を歴任。専門は発達障害傾向を有する大学生を対象とした心理的支援。
主な著作に、『養護教諭の行う支援と相談活動』(共著、東山書房、1995)、『児童・思春期の精神保健マニュアル』(共著、東山書房、1998)、『人間援助の諸領域――その心・実践・研究』(共著、ナカニシヤ出版、2000)、『臨床実践の知――実践してきたこの私』(共著、ナカニシヤ出版、2003)他。

鈴木 健一  (スズキ ケンイチ)  (編著

名古屋大学心の発達支援研究実践センター、学生相談総合センター教授。広島大学大学院教育学研究科博士課程後期単位取得退学。博士(心理学)。臨床心理士。米国W.A.White 精神分析研究所公認精神分析家。広島大学教育学部助手、日本学術振興会特別研究員、金沢大学保健管理センター准教授を経て、現職。専門は対人関係からの精神分析的アプローチ。
主な著作に、『教育現場に根ざした生徒指導』(分担執筆、北樹出版、1997)、『新版心理臨床家の手引』(分担執筆、誠信書房、2000)、『精神分析臨床を生きる』(監訳、創元社、2009)。

上記内容は本書刊行時のものです。