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小学生 学習が気になる子どもを支える 野邑 健二(監修) - 明石書店
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小学生 学習が気になる子どもを支える (ショウガクセイガクシュウガキニナルコドモヲササエル)

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発行:明石書店
A5判
208ページ
並製
価格 2,000円+税
ISBN
978-4-7503-4327-3   COPY
ISBN 13
9784750343273   COPY
ISBN 10h
4-7503-4327-7   COPY
ISBN 10
4750343277   COPY
出版者記号
7503   COPY
Cコード
C0337  
0:一般 3:全集・双書 37:教育
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2016年3月
書店発売日
登録日
2016年3月23日
最終更新日
2016年6月2日
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紹介

小学生児童の保護者・教員を対象とした学習支援の手引きとして、児童の学習におけるつまずきがどのような要因から起こっているのかを解説し、今後の支援の方向性について具体的に提示することを目指す。

目次

 「心の発達支援シリーズ」刊行にあたって
 はじめに

第1章 学童期の子どもの発達と学習困難
 1 学童期の子どもの発達――認知、学習面を中心に
  (1)論理的思考の発達
  (2)ワーキングメモリの発達
  (3)ことばと描画の発達
  (4)数の理解の発達
  (5)9歳の壁
 2 学習に困難を抱える子ども
  (1)LD概論
  (2)他の問題による学習困難
 3 学習の困難さを見つける
  はじめに
  (1)学習に困難さを抱える子どもとは?
  (2)小学校で学習に困難さのある児童を見つける
  (3)学習に困難さを抱える子どもへの早期対応の重要性
  (4)LDのアセスメント
  (5)RTIモデルについて
  (6)個別指導計画の作成
  まとめ
  《にじいろ教室における学習障害児のスクリーニング調査》

第2章 学習のつまずきを支える
 1 文字の読み書きが苦手な子ども
  (1)ひらがなの読み書きができない
  (2)カタカナが定着しにくい
  (3)漢字を読むのが苦手/正確に読めない
  (4)漢字を書くのが難しい
 2 文章の理解・表現が苦手な子ども
  (1)文章の意味を理解することが苦手
  (2)作文や日記を書くのが苦手
 3 数の理解・計算が苦手な子ども
  (1)数や量を理解することが苦手
  (2)たし算・ひき算ができない
  (3)九九・かけ算ができない
 4 図形・文章題・空間認知が苦手な子ども
  (1)図形問題が苦手/図形が正しく描けない
  (2)文章題が解けない
  (3)左右・前後/位置・方向の理解ができない

第3章 事例にみる学習支援の実際
 1 にじいろ教室における子どもへの学習支援
 2 読み書き・数概念の理解につまずきのある事例
 3 カタカナ・特殊音節につまずきのある事例――書字グループでの支援から
 4 漢字の読み書きにつまずきのある事例
 5 書字・文章題の読み取りにつまずきのある事例――通級指導教室での取り組み

前書きなど

はじめに

 特別支援教育の展開にともない、学校現場における学習障害(LD)、注意欠如・多動症(注意欠如・多動性障害、ADHD)、自閉スペクトラム症(自閉症・アスペルガー障害など、ASD)などの発達障害児に対する学習指導の充実は、重要な課題となっています。しかし学校現場においては、一人ひとりの児童の学習習得度や認知特性を丁寧に把握することは難しく、それが個々の児童のニーズに沿った学習指導計画を立てることの難しさにも結びついているといえます。さらに、医療機関における知能検査などを通して、児童の認知的特徴や得意不得意が把握できたとしても、その内容を実際の教科学習指導に反映させることは難しく、担任の先生方は対応に苦慮しているといえるでしょう。
 本書では、小学生児童の保護者・教員を対象とした学習支援の手引きとして、児童の学習におけるつまずきがどのような要因から起こっているのかを解説し、今後の支援の方向性について具体的に提示することを目指します。本書が、小学校で学習困難を抱える子どもを支えている先生方や専門家の皆様および保護者の皆様にとって、支援を考えていく一助となれば幸いです。
 なお、第1章で詳しく述べられているように、LDの定義は、医学領域と教育領域とで異なっており、それぞれにおいて変遷しています。そこで本書では、DSM-5における診断名としての限局性学習症(Specific Learning Disorder)について述べている箇所では、その略称としてSLDを用い、それ以外の箇所ではLDを略称として用いることとします。

著者プロフィール

野邑 健二  (ノムラ ケンジ)  (監修

名古屋大学心の発達支援研究実践センター「発達障害分野における治療教育的支援事業」特任准教授。浜松医科大学医学部医学科卒業。博士(医学)。児童精神科医師。愛知県青い鳥医療福祉センター児童精神科医長、名古屋大学医学部附属病院親と子どもの心療科助教を経て現職。専門は、児童精神医学、発達障害児への支援、幼児期からの発達支援。主な著作に、『子どもの発達と情緒の障害』(共編著、岩崎学術出版社、2009)、『発達障害児の家族支援(発達障害医学の進歩24巻)』(共編著、診断と治療社、2012)、『児童青年精神医学大辞典』(共訳、西村書店、2012)他。

永田 雅子  (ナガタ マサコ)  (監修

名古屋大学心の発達支援研究実践センター、大学院教育発達科学研究科准教授。名古屋大学大学院教育発達科学研究科博士課程後期修了。博士(心理学)。臨床心理士。日本福祉大学心理臨床研究センター嘱託研究員、名古屋第二赤十字病院小児科臨床心理士、浜松医科大学子どものこころの発達研究センター地域支援室コーディネーターを経て、現職。専門は周産期-乳幼児期の親と子を対象とした発達臨床心理学。主な著作に、『周産期のこころのケア――親と子の出会いとメンタルヘルス』(単著、遠見書房、2011)、『“いのち”と向き合うこと・“こころ”を感じること』(編著、ナカニシヤ出版、2013)、『心理臨床における多職種との連携と協働――つなぎ手としての心理士をめざして』(編著、岩崎学術出版社、2015)、『臨床心理学実践の基礎その2:心理面接の基礎から臨床実践まで』(編著、ナカニシヤ出版、2015)他。

松本 真理子  (マツモト マリコ)  (監修

名古屋大学心の発達支援研究実践センター、大学院教育発達科学研究科教授。名古屋大学大学院教育発達科学研究科博士課程後期修了。博士(心理学)。臨床心理士、学校心理士。聖隷クリストファー看護大学助教授、金城学院大学人間科学部教授を経て、現職。専門は児童・思春期を対象とした臨床心理学。
主な著作に『子どものロールシャッハ反応――形態水準と反応内容』(監修、金子書房、2009)、『子どもの臨床心理アセスメント――子ども・家族・学校支援のために』(編著、金剛出版、2010)、『フィンランドの子どもを支える学校環境と心の健康――子どもにとって大切なことは何か』(編著、明石書店、2013)、『世界の学校心理学事典』(監訳、明石書店、2013)、『心とかかわる臨床心理 第3版――基礎・実際・方法』(共著、ナカニシヤ出版、2015)他。

福元 理英  (フクモト リエ)  (編著

名古屋大学心の発達支援研究実践センター「発達障害分野における治療教育的支援事業」特任助教。名古屋大学大学院教育発達科学研究科博士課程後期満期退学。修士(心理学)。臨床心理士。専門は、発達障害児への支援および学習支援。主な著作に、『“いのち”と向き合うこと・“こころ”を感じること』(分担執筆、ナカニシヤ出版、2013)、『教育と学びの心理学――基礎力のある教師になるために』(分担執筆、名古屋大学出版会、2013)。

上記内容は本書刊行時のものです。