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世界の学校心理学事典
原書: THE HANDBOOK OF INTERNATIONAL SCHOOL PSYCHOLOGY
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 初版年月日
- 2013年9月
- 書店発売日
- 2013年9月20日
- 登録日
- 2013年9月12日
- 最終更新日
- 2013年9月12日
紹介
世界43カ国の学校心理学の歴史と現状、今後の課題を各国の主要研究者がまとめた画期的な事典。学校心理学が展開される環境、起源・歴史・現状と組織的基盤、スクールサイコロジストの養成・役割・機能など主要国の学校心理学を俯瞰できる。
目次
謝辞
日本語版はじめに
第1章 この本の紹介
第1部 各国の学校心理学
〔北米〕
第2章 カナダの学校心理学
第3章 アメリカ合衆国の学校心理学
〔中南米〕
第4章 ジャマイカの学校心理学
第5章 プエルトリコの学校心理学
第6章 ベネズエラの学校心理学
第7章 ペルーの学校心理学
第8章 ブラジルの学校心理学
〔ヨーロッパ〕
第9章 アイルランドの学校心理学
第10章 イングランドとウェールズの教育心理学
第11章 スコットランドの専門的教育心理学
第12章 スペインの学校心理学
第13章 フランスの学校心理学
第14章 オランダの教育心理学
第15章 スイスの学校心理学
第16章 ドイツの学校心理学
第17章 イタリアの学校心理学
第18章 マルタの学校心理学
第19章 ノルウェーの学校心理学
第20章 デンマークの学校心理学
第21章 フィンランドの学校心理学
第22章 アルバニアの学校心理学
第23章 ギリシャの学校心理学
第24章 キプロスの学校心理学
第25章 スロバキアの学校心理学
第26章 ハンガリーの学校心理学
第27章 ルーマニアの学校心理学
第28章 エストニアの学校心理学
第29章 リトアニアの学校心理学
第30章 ロシア連邦の教育領域の心理学
〔アジア〕
第31章 中国の学校心理学
第32章 香港の教育心理学
第33章 インドの学校心理学
第34章 パキスタンの学校心理学
第35章 韓国の学校心理学
第36章 日本の学校心理学
〔オセアニア〕
第37章 オーストラリアの学校心理学
第38章 ニュージーランドの教育心理学
〔中東〕
第39章 トルコの学校における心理的援助サービス
第40章 イスラエルの学校心理学
第41章 アラブ首長国連邦の学校心理学
〔アフリカ〕
第42章 ナイジェリアの学校心理学
第43章 ジンバブエの学校心理学
第44章 南アフリカの学校心理学
第2部 世界の学校心理学~現在から未来へ
第45章 世界の学校心理学:これまでの歩み
第46章 学校心理学の国際的発展に影響を与える求心的、遠心的動向
第47章 国際学校心理学会:その設立、成果、および将来展望
第48章 学校心理学の国際比較調査:世界のスクールサイコロジストから得られる洞察
第49章 学校心理学の国際的展望:知見の統合
日本語版あとがき
心理検査一覧
索引
編者紹介
執筆者紹介
前書きなど
日本語版はじめに
原書であるThe Handbook of INTERNATIONAL SCHOOL PSYCHOLOGYの出版目的は、子ども、教師と保護者にサービスを提供することを目的とした学校心理学の専門性を描き出すことである、とされています。
スクールサイコロジスト(School Psychologist)に国際的視点が導入されたのは、1948年のユネスコ(United Nations Educational, Scientific and Cultural Organization:UNESCO)による世界43カ国のスクールサイコロジストの概要報告が最初です。その後いくつかの国際的視点からの図書が編集され、2002年には本書を編集したジマーソン(Jimerson)と国際学校心理学会(International School Psychology Association)によって国際調査が実施されました(Jimerson & International School Psychology Association Research Committee, 2002)。本書はその調査が基礎となって編集、刊行されたもので、日本を含め43カ国の学校心理学の現状と課題が報告されています。
第1部における各章の構成については第1章に詳細に述べられていますが、国の事情による若干の相違を除いて、およそ次の構成になっています。
(1)学校心理学が展開される環境
地理、人口統計学的情報、経済・社会・産業に関する情報、教育システムなど。
(2)学校心理学の起源、歴史および現状
学校心理学の歴史とサイコロジストの人数や給与、社会的待遇など。
(3)学校心理学に関する組織的基盤
専門職業組織、学会や協会などに関する情報。関連する資格についての法整備の状況や専門雑誌についてなど。
(4)スクールサイコロジストの養成
サイコロジスト養成の大学数、大学名やカリキュラムの内容、実習の概要や資格取得までの過程について。
(5)スクールサイコロジストの役割、機能および責任
サイコロジストの学校での具体的な役割、アセスメントに用いる検査、行政における位置づけなど。
(6)学校心理学に影響を与える今日的課題
各国における社会・経済・政治情勢と学校心理学への影響や抱える課題など。
(7)参考文献
特に(1)における各国の概要については、歴史、面積、人口構成から経済・政治状況や教育システムなどが詳説され、その国の様子が具体的にイメージでき、読んで楽しめる内容です。また第2部の第45章から第49章までは、全体のまとめとして、学校心理学を国際的な視点から統合しようとする方向性について理解が深まる内容になっています。
読者諸氏には、関心のある国を選んで世界旅行を楽しんでいただけるように日本語版では世界地図を掲載しました。本書を通して世界各国の子どもたちがどのような環境で暮らし、どのような教育を受け、どのような心理学的サービスを提供されているのか、ということを深くかつ広く理解していただけるものと思います。
そして海外から見た日本という国際的な視点で、日本の子どもを取り巻く社会や学校環境について改めて理解を深め、子どもたちに対する日本の心理学的サービスの量と質の現状を知り、今、何が課題なのかを考え、日本に生きる子どもたちのウェルビーイングについて思い巡らせていただけることを期待しています。
(…後略…)
上記内容は本書刊行時のものです。