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論点・西洋史学 金澤 周作(監修) - ミネルヴァ書房
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論点・西洋史学 (ロンテンセイヨウシガク)

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B5判
340ページ
定価 3,200円+税
ISBN
978-4-623-08779-2   COPY
ISBN 13
9784623087792   COPY
ISBN 10h
4-623-08779-4   COPY
ISBN 10
4623087794   COPY
出版者記号
623   COPY
Cコード
C3022  
3:専門 0:単行本 22:外国歴史
出版社在庫情報
不明
初版年月日
2020年4月30日
書店発売日
登録日
2020年2月22日
最終更新日
2024年3月20日
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書評掲載情報

2020-07-18 毎日新聞  朝刊
評者: 本村凌二(歴史学者)
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紹介

あなたなら、どう考えますか?
本書は、古代から現代に至る西洋の過去に関して、真実=正解を求めて幾通りもの主張が戦わされているポイント、すなわち「論点」だけを集めたテキストです。「論点」に触れ、主体的に思考することで、歴史学ならではの醍醐味が味わえます。各項目は〈史実〉〈論点〉〈歴史学的に考察するポイント〉の3パートから構成され、語句説明やクロスリファレンスも充実。世界史の知識がなくとも理解が進む工夫が満載!

目次

はじめに
準備体操1 歴史学の基本
準備体操2 史料と歴史家の偏見、言葉の力と歪み
本書の使用法

Ⅰ 西洋古代史の論点
 1 ホメロスの社会(周藤芳幸)
 2 ポリス形成論(竹尾美里)
 3 歴史叙述起源論(師尾晶子)
 4 ブラック・アテナ論争(庄子大亮)
 5 アテナイ「帝国」と民主政(佐藤昇)
 6 アケメネス朝ペルシアの表象と現実(阿部拓児)
 7 アテナイの演劇と社会(栗原麻子)
 8 アレクサンドロス大王と「ヘレニズム論争」(長谷川岳男)
 9 ヘレニズム期の王権とポリス(藤井崇)
 10 古代ギリシアの連邦とその受容(岸本廣大)
 11 コイネー(石田真衣)
 12 ローマ共和政の本質とアウグストゥス(丸亀裕司)
 13 ローマ皇帝と帝国の統合(志内一興)
 14 「ローマ化」論争(南川高志)
 15 ケルト問題(疋田隆康)
 16 ローマ帝政期のギリシア(桑山由文)
 17 五賢帝時代と「3世紀の危機」(井上文則)
 18 剣闘士競技(本村凌二)
 19 キリスト教の拡大(大谷哲)
 20 強制国家論の現在(大清水裕)
 21 ローマ帝国衰亡論(西村昌洋)
 22 ローマ法典と社会(田中創)
 23 古代経済史論争(池口守)
 24 古代の奴隷(福山佑子)
 25 古代ローマの家族とセクシュアリティ(高橋亮介)
 26 古代人の宗教1:犠牲 (山内暁子)
 27 古代人の宗教2:神話と造形芸術(福本薫)
 28 古代人の宗教3:国家と宗教(小堀馨子)
 29 古代の科学:ガレノスを中心に(澤井直)
 30 「古代末期」論争(南雲泰輔)
 31 ビザンツ帝国史の時代区分(井上浩一)
 32 ビザンツ皇帝とは何か(中谷功)

Ⅱ 西洋中世史の論点
 1 中世初期国家論(加納修)
 2 カロリング・ルネサンス(多田哲)
 3 ピレンヌ・テーゼ(山田雅彦)
 4 中世農業革命(丹下栄)
 5 中世都市成立論(河原温)
 6 ヴァイキングのエスニシティ(小澤実)
 7 ノルマン征服(中村敦子)
 8 封建革命論(轟木広太郎)
 9 「封建制」をめぐる論争(江川温)
 10 教会改革(藤崎衛)
 11 中世修道会(大貫俊夫)
 12 12世紀ルネサンス(小澤実)
 13 十字軍(櫻井康人)
 14 レコンキスタ(阿部俊大)
 15 迫害社会の形成(図師宣忠)
 16 13世紀の司牧革命(赤江雄一)
 17 神判から証人尋問へ(轟木広太郎)
 18 儀礼とコミュニケーション(服部良久)
 19 リテラシー(大黒俊二)
 20 歴史と記憶(鈴木道也)
 21 近代国家生成論(上田耕造)
 22 スイスの起源(田中俊之)
 23 タタールのくびき(宮野裕)
 24 ハンザ(小野寺利行)
 25 14世紀の危機(加藤玄)
 26 ジャンヌ・ダルク(加藤玄)
 27 ブルゴーニュ公の宮廷文化(青谷秀紀)
 28 イタリア・ルネサンス(徳橋曜)

Ⅲ 西洋近世史の論点
 1 世界システム論(島田竜登)
 2 世界分割(デマルカシオン)(合田昌史)
 3 コロンブス交換(安村直己)
 4 スペイン帝国論(安村直己)
 5 オランダの黄金時代(大西吉之)
 6 重商主義論と特権商事会社(大峰真理)
 7 資本主義論(佐々木博光)
 8 東欧の辺境化・後進性(秋山晋吾)
 9 ヨーロッパとオスマン帝国(黛秋津)
 10 人文主義/文芸共和国(小山哲)
 11 レス・プブリカ(中澤達哉)
 12 主権/主権国家/主権国家体制(古谷大輔)
 13 宗教改革/対抗宗教改革論(塚本栄美子)
 14 宗派化(高津秀之)
 15 社会的規律化(鈴木直志)
 16 エトノス論(中澤達哉)
 17 複合国家/複合君主政/礫岩国家(古谷大輔)
 18 神聖ローマ帝国論(皆川卓)
 19 アンシャン・レジーム論(林田伸一)
 20 17世紀の危機(金澤周作)
 21 軍事革命(古谷大輔)
 22 三十年戦争(斉藤恵太)
 23 イギリス革命(後藤はる美)
 24 科学革命(坂本邦暢)
 25 魔女迫害(小林繁子)
 26 啓蒙主義(弓削尚子)
 27 財政軍事国家論(山本浩司)
 28 啓蒙改革/啓蒙絶対主義(岩崎周一)
 29 アメリカ革命(鰐淵秀一)

Ⅳ 西洋近代史の論点
 1 フランス革命(山中聡)
 2 イギリス産業革(坂本優一郎)
 3 生活水準論争(坂本優一郎)
 4 大西洋奴隷貿易(小林和夫)
 5 大分岐(村上衛)
 6 民衆運動、民衆文化、モラル・エコノミー(山根徹也)
 7 階級論(ジェントルマン論・ミドルクラス論)(岩間俊彦)
 8 市民結社(ボランタリ・ソサエティ)(岩間俊彦)
 9 消費社会(真保晶子)
 10 男女の領域分離(山口みどり)
 11 19世紀のジェンダーと人種(安武留美)
 12 セクシュアリティ(林田敏子)
 13 アイルランド大飢饉(勝田俊輔)
 14 移民史論(中野耕太郎)
 15 アリエス論争(岩下誠)
 16 ボナパルティスム(第二帝政)(野村啓介)
 17 リソルジメント(濱口忠大)
 18 農奴解放(森永貴子)
 19 南北戦争(田中きく代)
 20 第三共和政と改革(長井伸仁)
 21 ナショナリズム論(東欧からのアプローチ)(桐生裕子)
 22 ナショナリズム論(南北アメリカ・西欧からのアプローチ)(中野耕太郎)
 23 帝国論(篠原琢)
 24 女性参政権(佐藤繭香)
 25 「ドイツ特有の道」(西山暁義)
 26 社会主義(福元健之)

Ⅴ 西洋現代史の論点
 1 帝国主義論(山口育人)
 2 植民地と近代/西洋(堀内隆行)
 3 植民地と環境(水野祥子)
 4 第一次世界大戦原因論(小野塚知二)
 5 ウィルソンとアメリカの国際主義(三牧聖子)
 6 ロシア革命とソ連邦の成立(寺山恭輔)
 7 スターリンと農業集団化・工業化(寺山恭輔)
 8 世界恐慌(小野沢透)
 9 混合経済と福祉国家(坂出健)
 10 革新主義とニューディール(中野耕太郎)
 11 ファシズム論(石田憲)
 12 ナチズム(藤原辰史)
 13 ホロコースト(藤原辰史)
 14 第二次世界大戦原因論(山澄亨)
 15 冷戦の起源(小野沢透)
 16 ハンガリー動乱と「プラハの春」(吉岡潤)
 17 ヴェトナム戦争とその影響(水本義彦)
 18 デタント(青野利彦)
 19 欧州統合(能勢和宏)
 20 冷戦の終結(森聡)
 21 新自由主義(小野沢透)
 22 フェミニズムとジェンダー(兼子歩)
 23 オリエンタリズムとポストコロニアリズム(杉本淑彦)
 24 「短い20世紀」(小野沢透)

欧文参考文献
おわりに
研究者名一覧
人名索引
事項索引

著者プロフィール

金澤 周作  (カナザワ シュウサク)  (監修

*2023年6月現在
京都大学大学院文学研究科教授

藤井 崇  (フジイ タカシ)  (編集

2023年現在
京都大大学院文学研究科 歴史文化学専攻歴史文化学講座 准教授

青谷 秀紀  (アオタニ ヒデキ)  (編集

2020年2月現在
明治大学文学部准教授

古谷 大輔  (フルヤ ダイスケ)  (編集

2020年2月現在
大阪大学大学院言語文化研究科准教授

坂本 優一郎  (サカモト ユウイチロウ)  (編集

2020年2月現在
関西学院大学文学部教授

小野沢 透  (オノザワ トオル)  (編集

2020年2月現在
京都大学大学院文学研究科教授

上記内容は本書刊行時のものです。