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取引情報
ムージル伝記 3
- 出版社在庫情報
- 絶版
- 初版年月日
- 2015年12月
- 書店発売日
- 2015年11月26日
- 登録日
- 2015年10月9日
- 最終更新日
- 2022年12月6日
書評掲載情報
2016-07-02 |
図書新聞
評者: 岡田素之 |
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紹介
『特性のない男』の刊行からその死までを描く完結編。反戦・反ファシズムと文化の擁護を目指したパリ国際作家会議では孤立し、ナチスからは禁書とされ、亡命を余儀なくされるムージル。それに対して、トーマス・マンやブロッホらの懸命の救援活動が続く。「作家以上のもの、あるいはまた同様に、作家とはまったく違う何か別のもの」とも称されたムージルの《真正さ》を保つ精神の最後の光がここにある。口絵、詳細な年譜および居住・滞在の軌跡を付す。
目次
*1~16は第1巻に所収
*17~32は第2巻に所収
33 「そこではドイツの緊迫した精神生活がじかに感じとれるので……」
──ベルリンという知的な環境。一九三一年~一九三三年
34 「これ以上はもう無理だ」
──一九三〇年代前半の困難な出版事情、経済的困窮、ベルリン・ムージル協会の設立
35 「特性のない男」から「特性のない民族」へ
──『特性のない男』第二巻の反響
36 「歴史の混乱ではなく、歴史の一段階」か?
──ムージルと一九三三年以後の政治
37 転居して、長らく窮状に、出版業者のこと
──ムージル基金の設立
38 非政治的人間の政治的登場
──「文化擁護のための国際作家会議」とその帰結
39 「轟音が響き、あえぐ世界のただなかの、ほんのささやかな物語」
──『生前の遺稿』
40 生の危機と愚かさ、生命にかかわる愚かな言動
──オーストリア等族国家の末期
41 感情と情熱のいとなみ
──『特性のない男』ゲラ刷りの章(一九三八年)
42 「この空の下では息ができない」
──オーストリア併合とムージルの亡命
43 「この世の最良の地」
──スイスでの亡命生活──チューリヒ ペンション・フォルトゥーナ
44 「まるでぼくはもう存在していないかのようだ」
──ジュネーブ時代
45 「あまりに長く続く不遇の日々に、力つきて」
──作品を蘇らせるためのマルタの報われぬ戦い
主要人名・地名・事項一覧
年譜および居住・滞在の軌跡
訳者あとがき
参考文献
索引
上記内容は本書刊行時のものです。