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鳥と人間をめぐる思考
環境文学と人類学の対話
- 書店発売日
- 2016年11月30日
- 登録日
- 2016年10月20日
- 最終更新日
- 2016年11月9日
紹介
文学作品に描かれた自然を対象とする環境文学、民族誌として記録されてきた自然を対象とする人類学。その双方の視点から、人間が鳥をどのように捉え、語り、描いてきたのかを探る。
人類が地球環境に甚大なる影響を与える時代=「人新世(アントロポセン)」に、人間中心主義からの脱却と、世界/自然とのコミュニケーションを可能にする思考を提示する。
目次
はじめに 野田研一
序論―環境文学と人類学の対話に向けて 奥野克巳
第1部 文学と人類学の対話
第1章 犬むさぼる呪術師―内陸アラスカのワタリガラス神話における犬肉食 近藤祉秋
第2章 鳥を〈かたる〉言葉:梨木香歩の〈かたり〉の〈かたち〉 山田悠介
第3章 リーフモンキー鳥のシャーニック・パースペクティヴ的美学―ボルネオ島プナンにおける鳥と人間をめぐる民族誌 奥野克巳
第4章 剥製の欲望から諸自己の詩学へ―一九世紀アメリカ文学における鳥の表象 山本洋平
第5章 コメント① 山田仁史 / コメント② 野田研一
第2部 鳥をめぐる文学
第6章 日本近代文学における鳥の表象―夏目漱石「永日小品」と泉鏡花「化鳥」を中心に 北川扶生子
第7章 人間中心主義の解体へ向けて―近代イギリス文学にみる鳥の表象の変遷 唐戸信嘉
第8章 開かれた〈想像力〉、解放される〈時間〉:〈いま・ここ〉に遭遇する物語 李恩善
第9章 鳥の名前の倫理学 河野哲也
第10章 【座談会】鳥の表象を追いかける 中村邦生×野田研一
第3部 鳥をめぐる人類学
第11章 羽衣伝承にみるミンゾク学と文学の接点 山田仁史
第12章 アガチャーとキジムナー―ヤンバルクイナの生態学的特徴と沖縄の妖怪伝説 島田将喜・宮澤楓
第13章 フィリピン・パラワン島南部の焼畑漁撈民パラワンの鳥の狩猟罠 辻貴志
第14章 カザフ騎馬鷹狩文化の宿す鷹匠用語と語彙表現の民族鳥類学 相馬拓也
第15章 環境と虚環境のはざまを飛び走る鳥たち―狩猟採集民グイの民族鳥類学を中心に 菅原和孝
あとがき 奥野克巳
上記内容は本書刊行時のものです。