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里山という物語
環境人文学の対話
発行:勉誠出版
四六判
344ページ
定価
2,800円+税
- 書店発売日
- 2017年6月30日
- 登録日
- 2017年6月6日
- 最終更新日
- 2017年6月6日
書評掲載情報
2017-09-03 |
朝日新聞
朝刊 評者: 佐伯一麦(作家) |
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紹介
人びとの暮らしと多様な生き物を育む自然が調和した美しい環境、里山…。
日本の原風景を残すエコロジカルな体系を体現するものとして、近年もその意義は盛んに喧伝され、世界的な関心も集めつつある。
しかし、このような理解は里山のすべてを捉えているのだろうか。
里山なるものが形成されるトポスがはらむ問題、歴史的に形成・構築された言説のあり方を、さまざまな視点から解きほぐしていくことにより、里山という参照軸から自然・環境をめぐる人間の価値観の交渉を明らかにする。
目次
序言 結城正美
第一部 イメージと場所
里山言説の地勢学―ランドスケープ、場所、ゾーン 結城正美
なぜ里山なのか―近代の自然言説から 生田省悟
原発のある風景―水上勉『故郷』における里山の変容 小谷一明
日本の景観を飲み込む〈里山〉 リンドストロム・カティ
[コラム]芸術祭と里山・里海―環境美学の視点から 青田麻未
[鼎 談]失楽園幻想、サイボーグ、新しいリアリティ 北條勝貴・結城正美・黒田智
第二部せめぎ合う自然と文化
里山―その実態の歴史的変遷と現代的表象 湯本貴和
中世日本の「里」と「山」―加賀軽海郷の開発と洪水 黒田智
[コラム]絵図に描かれた里山 高木徳郎
[コラム]東京近郊の里山が辿った歴史―横浜市港北区日吉周辺を中心に 髙橋傑
[コラム]「里山の危機」と「竹林拡大」―保護/排除される景観 吉田国光
[コラム]養生論からみた里山 趙菁
[鼎 談]里と山の相克 北條勝貴・結城正美・黒田智
あとがき 黒田智
執筆者一覧
上記内容は本書刊行時のものです。