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オスマン帝国の崩壊
中東における第一次世界大戦
発行:白水社
四六判
602ページ
定価
4,500円+税
- 書店発売日
- 2017年10月1日
- 登録日
- 2017年6月29日
- 最終更新日
- 2017年9月23日
書評掲載情報
2017-11-05 |
東京新聞/中日新聞
朝刊 評者: 宮田律(現代イスラム研究センター理事長) |
2017-11-05 |
読売新聞
朝刊 評者: 出口治明(ライフネット生命創業者) |
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紹介
中東近現代史の必読書
久しく「ヨーロッパの病人」と呼ばれながら驚くほど長生きしたオスマン帝国――。19世紀末から第一次世界大戦を経て帝国終焉に至る過程について、これまでは戦勝国側の史料によってのみ語られることが多かった。しかし本書は、トルコ語とアラビア語で書かれた史料を駆使して背景を読み解き、「大戦」期における中東の動静をオスマン帝国側の視点から生々しく描き出していく。
ダーダネルス海峡をめぐるガリポリの戦いやメソポタミア戦線など、中東とその周辺における戦況について詳述する一方、本書はオスマン帝国の敗北と、連合国によるその後の領土分割についても多くのページを割いている。この戦後処理が、現在の中東のありように計り知れない影響を及ぼしているからだ。「フサイン=マクマホン書簡」や「サイクス=ピコ協定」「バルフォア宣言」といった一連の協定は一般に英国の二枚舌、三枚舌と片づけられるが、本書はあくまで戦時情勢の成り行き上の戦略として生まれたものと位置づけ、その成り行きを丁寧に説明する。
斯界の権威による、学識と読みやすさを兼ね備えた中東近現代史の必読書。
上記内容は本書刊行時のものです。