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シシィの肖像 カール・ヴォツェルカ(著) - 白水社
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シシィの肖像 (シシィノショウゾウ) 皇妃エリーザベトをめぐる神話と実像 (コウヒエリーザベトヲメグルシンワトジツゾウ)

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発行:白水社
四六判
208ページ
定価 2,000 円+税   2,200 円(税込)
ISBN
978-4-560-02494-2   COPY
ISBN 13
9784560024942   COPY
ISBN 10h
4-560-02494-4   COPY
ISBN 10
4560024944   COPY
出版者記号
560   COPY
Cコード
C0022  
0:一般 0:単行本 22:外国歴史
出版社在庫情報
不明
書店発売日
登録日
2025年12月30日
最終更新日
2026年2月26日
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書評掲載情報

2026-05-10 読売新聞  朝刊
評者: 君塚直隆(駒沢大学教授・歴史学者)
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紹介

エリーザベト──愛称シシィ。16歳でオーストリアの君主フランツ=ヨーゼフの妃となった彼女は、永遠の若さと美をまとったまま、やがてアナーキストの刃に倒れた悲劇の皇妃として語り継がれてきた。堅苦しいウィーン宮廷の儀礼に順応することを拒み、ハンガリーの精神に強い共感を寄せた一方で、日に何度も体重計に乗っては一喜一憂する強い自己愛の持ち主。無謀なほどに激しい乗馬に励み、風雨のなかを何時間も歩きつづけるような過酷な運動に身を投じ、休む間もなく次の旅に出かけるような「過活動」的性質。こうした神話が幾重にも折り重なるシシィ像の前で、著者のふたりは史料の限界や矛盾を受け止めながら、史実から明らかなかぎりでエリーザベトの姿を誠実に描きなおすとともに、彼女のもうひとつの顔をも照らし出す。皇妃は率直に政治的見解を述べ、ハプスブルク家の過ちや弱点を容赦なく抉り出す詩を書き残していたのだ。そうした事実は、見る人が見たいものを見いだすスクリーンのような存在と化した「シシィ」を現実のほうへと引き戻し、鋭さと痛みを抱え、言葉で世界に抵抗しようとした生身の人間として立ち現われさせる。

目次


ポッセンホーフェンでの楽しい子供時代?
 両親
 子供時代と青春
皇帝フランツ= ヨーゼフとの婚約と結婚
 一八四八年革命の影の中での出会い
 イシュルでの婚約
 ウィーンでの結婚式
ウィーン宮廷での初期の結婚生活
 最初の一緒の旅行
 子供の誕生
 イタリアとハンガリーへの旅
自由と自己決定への長い道のり
 マデイラ
 コルフ、ヴェネツィア、リゾート地
 皇妃としての使命
 皇太子ルードルフの教育をめぐる権力闘争
ハンガリーと皇妃の政治的側面
 ハンガリーとのアウスグライヒ
 ブダペシュトでの戴冠式
 ハンガリーへの愛と政治的禁欲
美しさとその裏側
 美崇拝
 強迫的な痩身願望
 身体トレーニング
自分探しの旅へ
 エリーザベトと子供たち、バイエルンの親族たち
 皇妃としておこなう公務の重荷
 乗馬
 ギリシアの世界
 安息の地──アキレイオンとヘルメスヴィラ
 落ち着きのない放浪生活
アナーキストがもたらした死
 暗殺
 ルイジ・ルケーニ
 葬儀と遺産
性格と生活を映し出す、後世のための詩
 文学的野心
 皇帝との関係
 ハプスブルク家の親族たち
 政治的態度
 ルートヴィヒ二世
 愛の生活
ヨーロッパの記憶の場としてのシシィ
 記念碑と命名
 エリーザベトの文学像──神話の生成
 エリーザベトに関する「学術上の」取り組み
 映画
 ミュージカル的な解釈
 博物館
 エリーザベトが伝説であり、ノスタルジーの中心人物であるのはなぜか?
日本語版へのあとがき 
訳者解題 
索引/参考文献一覧

著者プロフィール

カール・ヴォツェルカ  (カール ヴォツェルカ)  (

オーストリア史研究者、元ウィーン大学歴史学研究所所長。近世の中欧社会文化史を専門とし、近年では数々の歴史展覧会の監修を務め、歴史学の知見の一般的な普及活動に取り組んでいる。主著に18世紀のオーストリア史を概説した Glanz und Untergang der höfischen Welt. Repräsentation, Reform und Reaktion im habsburgischen Vielvölkerstaat (2001) がある。また、ミヒャエラとの共著に Franz Joseph I. Kaiser von Österreich und König von Ungarn 1830–1916 (2015)、歴史小説 Der Bezoar: Ein Kriminalfall am Hof Rudolfs II. (2024) がある。

ミヒャエラ・ヴォツェルカ  (ミヒャエラ ヴォツェルカ)  (

元ジモン・ヴィーゼンタール文書館館長。

上村 敏郎  (ウエムラ トシロウ)  (

早稲田大学教育・総合科学学術院教授。ウィーン大学博士課程修了(Dr. Phil. )。筑波大学特任研究員、獨協大学教授を経て現職。専門は啓蒙期ハプスブルク史。訳書にヘルムート・ラインアルター『フリーメイソンの歴史と思想――「陰謀論」批判の本格的研究』(増谷英樹との共訳、三和書籍)、ロバート・ダーントン『検閲官のお仕事』(八谷舞・伊豆田俊輔との共訳、みすず書房)がある。

上記内容は本書刊行時のものです。