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アズキの起源 内藤 健(著) - 東京書籍
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【利用可否不明】

アズキの起源 (アズキノキゲン)

自然科学
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発行:東京書籍
四六判
224ページ
定価 1,900 円+税   2,090 円(税込)
ISBN
978-4-487-81888-4   COPY
ISBN 13
9784487818884   COPY
ISBN 10h
4-487-81888-5   COPY
ISBN 10
4487818885   COPY
出版者記号
487   COPY
Cコード
C0045  
0:一般 0:単行本 45:生物学
出版社在庫情報
不明
書店発売日
登録日
2026年1月30日
最終更新日
2026年3月12日
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書評掲載情報

2026-05-09 毎日新聞  朝刊
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紹介

ゲノムで解き明かす古代日本の謎

赤いアズキは縄文人が育てたのか? それとも、弥生人が大陸から持ち込んだのか?
アズキの起源をめぐる科学ノンフィクション

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

大陸か、日本か? 赤いアズキはどこで生まれた?

 日本人にとって、アズキは赤飯やあんパンやぜんざいなど、毎日ではなくとも普通に食べる食材だ。だが、少なくとも私はアズキの研究論文を読んだことがなかったし、学会でもアズキの研究発表を聞いたことがなかった。実際のところどれくらい研究されてるんだろうと思って論文検索データベースでアズキを検索したら、ヒットした論文数、91。えっ、少なくない!?と思い、同じマメ科でも最も重要な作物であるダイズの論文を検索してみると、その数1万8千である。さすがダイズさん、油を搾るために世界中で栽培されているだけのことはある。搾りかすは家畜の餌にしてもいいし、醤油の原料として売ることさえできる。アジアで最も重要な作物であるイネの研究論文はそれ以上で、2万2千だった。
--「まえがき」より抜粋

 アズキの名前の由来って、みなさんご存知であろうか。私は子供ながらに、何でダイズは「大豆」という漢字の読み通りの名前なのに、アズキは違うのだろうかと疑問を持っていたことはある。漢字では「小豆」と書いておいて、これを「ショウズ」ではなく「アズキ」と読むなんて無理矢理過ぎはしないか。学校で習った「小」の字の読み方は「ショウ」・「コ」「ちい(さい)」であり、「あ」も「ず」も「き」もなかったぞ。豆だってまめ・トウ・ズ以外の読み方、習ってないし。
 実は、「あずき」というのは「やまとことば」なのである。中国では「小豆」あるいは「赤豆」と書いてシャオトゥと呼ぶ(大豆はタートゥ)のだが、その漢字が伝わってきた後でさえ、日本人はアズキをアズキと呼び続けたわけだ。なので、それだけ重要な食べ物だったのだろうなということは想像できる。
 そしてアズキの語源については、二つの有力な説がある。一つは「あ」は赤を、「ずき」は煮崩れるとか溶けるとかいう意味を表すとする説である。赤くて、かつ他の豆類よりも調理時間が短く済むマメということかも知れない(心の声:しかしアズキの調理に要する時間って……決して短くはないような?……と思ったが、ヤブツルアズキに比べると俄然早く火が通るので、ああ、なるほどという気もする)。もう一つは、「あ」は赤、「ずき」は「つぶき(粒木)」が転じたものとする説である。赤い粒のなる植物、は確かに分かりやすいが、どっちかというと前者の方がより有力視されているようだ。いずれにせよ重要なポイントは、どちらの説もアズキのアは「赤色」のアだとしていることだ。つまり、古の日本人の間にアズキという呼び名が定着した頃には、アズキはすでに赤かったということだ。
--「コラム6」より抜粋

目次

第1章 アズキ研究前夜
第2章 地図を作れ アズキゲノムという名の地図を
第3章 アズキの歴史と我が家の歴史
第4章 アズキの起源は日本以外ない
第5章 遺伝学と考古学が完全に一致
第6章 中国起源説を覆せ

著者プロフィール

内藤 健  (ナイトウケン)  (

1978年滋賀県生まれ。農研機構遺伝資源研究センター上級研究員。京都大学大学院農学研究科修了、博士(農学)。波打ち際や石灰岩の上など、すごい場所に生えている野生アズキ類の虜になる。主な研究テーマは食糧問題解決へのヒントを探るべく、海辺に生える野生アズキ類の耐塩性。近年、東京大学大学院新領域創成科学研究科客員准教授として学生への指導にも力を入れている。共著に『ゲノムでたどる古代の日本列島』(東京書籍)、『植物の超階層生物学』(文一総合出版)などがある。

上記内容は本書刊行時のものです。