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出版者情報
家(チベ)の歴史を書く
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 初版年月日
- 2022年10月11日
- 書店発売日
- 2022年10月13日
- 登録日
- 2022年8月29日
- 最終更新日
- 2023年7月31日
書評掲載情報
2022-12-18 | 読売新聞 朝刊 |
2022-11-26 |
朝日新聞
朝刊 評者: 安田浩一(ノンフィクションライター) |
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紹介
「個人の人生を、どう歴史として残せるのだろう」
家族への親愛と歴史への洞察に満ちた、ある家の記録。岸政彦、星野智幸推薦。解説 斎藤真理子
「自分の親戚がどうやら「面白い」らしいことは知っていた」社会学者である著者は、済州島から日本へ来た親族にインタビューする。「社会学は過去をどのように扱えるのか」「ひとの語りを聞くとはどういうことか」自問しながら、著者は伯父二人と伯母二人の生活史を聞きとっていく。亡くなった伯父との約束を果たすべく書いてみせた、ある家(チベ)の歴史。
目次
はじめに
第一章 生活史を書く
「人生を語ってください」?/知りたいこととその方法/「社会学的」な分析とは何か?/過去を社会学する/生活史を書く/二つの「正しさ」
第二章 誰も知らない──李延奎伯父さん
幼少期/日本一の教育者/「解放」と「敗戦」のあいだ/三・一ストライキ/伯父さんの逮捕/息も楽もできない/運を天に任す/残された人々のこと/「逃
避者(トビジャ)」となって/美しい済州(アルムダウン・チェジュ)
第三章 めっちゃええ場所──朴貞姫伯母さん
ハラボジが泣いたとき/ラムネとベッタン/済州での生活/語られないこと/日本への「密航」/大村収容所/結婚/「新楽園」と「シルクロード」/服ぜんぶ破いたってん/歴史的な事実
第四章 親族の中心──朴誠奎伯父さん
和歌山への疎開/朝鮮に戻る/済州島での生活/解放後の混乱/済州四・三事件/死ぬいう意味がわからんかった/村人の虐殺/漢拏山の樹海/日本へ/吹田事件/一番つらかったこと/前提としての差別/雑役の仕事/金貸しの用心棒/典型を生きる
第五章 わからへんこと──朴俊子伯母さん
年取って産んだから、トシコ/予想外の話/四・三事件のあとで/「怖い目」の意味/お母さん、わからんねん/みんな組んでるからな/働きはじめる/住み込みで帽子工場に/伯母さんの恋/伯母さんの結婚/夜間中学校へ/どんだけつらいか、そのつらいのわからへん/カラオケ行っても、いまは読めるし/鉛筆で食うてる家族/語りの雑多さ
第六章 美しい済州(アルムダウン・チェジュ)
済州のプーさん/イルボンハルマン/故郷の夢/ハラボジのこと/プーさんの話/折り重なる暴力/記憶の場
おわりに
文庫版あとがき
解説 闇夜にイカが跳ねる本 斎藤真理子
注
参考文献
年表
上記内容は本書刊行時のものです。