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ユングの神経症概念
- 初版年月日
- 2021年6月20日
- 書店発売日
- 2021年6月22日
- 登録日
- 2021年4月8日
- 最終更新日
- 2021年6月17日
紹介
治療的な心理学の黎明期に中心的な主題となった神経症は、心理学自身の理論形成や自己理解に大きな影響を及ぼしたが、C・G・ユングだけは当時の因果論モデルや医学モデルへの囚われから自由だった。ユングの神経症概念をユング自身のテキストに即して導き出し、それを手がかりに、心理学のあり方を根本から問い直しながら、心の病への新たな視点を提示する。心理学の理論と実践を結ぶギーゲリッヒの重要著作、待望の邦訳。
目次
【目次】
臨床家ギーゲリッヒ――監訳者序文として 河合俊雄
日本語版への序文
序文
導入
C・G・ユングの事故後神経症という物語に埋め込まれた神経症概念
1.神経症のもう一つの起源――自由な創造
2.原理的なこと
3.目的性の観点
4.論理的な接収と転倒
5.転倒した視点の倫理的・治療的・理論的意味
6.神経症のアクチュアルな葛藤という理論
7.忘却された制作という作品
8.神経症の二つの真実
9.見通すこと、手口に乗ること
10.手口に乗ることの止揚
11.自己欺瞞――いつわりの見通し
12.治療的実践において手口に乗ること
13.解離と自己関係
14.幼年期という楽園の定立性(人工性)
15.心理学的差異
16.神経症の終焉
17.この解放を生む洞察はどこにあるのか?
18.意志なのか、いや認識である
19.失心という症状
20.意識的認識と「無意識」の抵抗
21.通過儀礼としての神経症と神経症の二重の目的
22.神経症の二つの形式 第一の形式――完全な神経症
23.矛盾と時間の危機
24.神経症の第二の形式――みずからの内に囚われている神経症
25.神経症の二つの形式という見せかけ
26.心理学へのイニシエーションとしての神経症
27.実体と主体、エスと自我
28.区別
a)子どもの神経症
b)とc)人生前半の神経症
補説――エロティックな欲望
d)人生の後半における神経症的な障害あるいは病理
文献略語一覧
注
文献リスト
神経症という心の展開――解題として 猪股 剛
上記内容は本書刊行時のものです。