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優生保護法のグローバル史 豊田 真穂(編) - 人文書院
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優生保護法のグローバル史 (ユウセイホゴホウノグローバルシ)

歴史・地理
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発行:人文書院
四六判
縦194mm 横135mm 厚さ29mm
重さ 480g
358ページ
上製
価格 3,600円+税
ISBN
978-4-409-24167-7   COPY
ISBN 13
9784409241677   COPY
ISBN 10h
4-409-24167-2   COPY
ISBN 10
4409241672   COPY
出版者記号
409   COPY
Cコード
C3036  
3:専門 0:単行本 36:社会
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2024年12月23日
書店発売日
登録日
2024年9月5日
最終更新日
2024年12月20日
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紹介

ナチ・ドイツの惨劇を経た世界は、なぜ優生保護法を認めたのか

人間の「質」に優劣を定め、劣った形質の者の生殖機能を強制的に奪う優生保護法。基本的人権を不可侵で永久に保障すると謳う新憲法を自ら起草したGHQの占領下で、この法律はなぜ成立したのか。その背景を、世界的な優生政策・人口政策・純血政策の潮流のなかに探る。

戦後に人口爆発を予見していた世界にとって、人口問題とは出生率をどのように下げるのかという「量」の問題であった。ここで付け加えておかなければならないのは、それが同時に「質」の問題でもあった、ということである。それは、すなわち先進国においては出生率が低下しているにもかかわらず、「第三世界」においては人口が急増していることこそが問題なのであり、言い換えると「グローバルな逆淘汰」が問題となっていたのである。それゆえに、人口抑制策としての優生保護法の真価、すなわち「第三世界」においてどのようにすれば出生率の低下がもたらされ、人口抑制が達せられるのかに注目が集まっていた。
(「はじめに」より)

◎目次
はじめに

第1部 英米独の断種法と優生保護法
民主的な人口政策?
――アメリカ優生学運動と人類改良の夢……小野直子
ナチ・ドイツの断種法はどのように裁かれたのか
――ニュルンベルク継続裁判第三号事件・法律家裁判を事例として……紀愛子
イギリス優生学はなぜ優生保護法を肯定したのか
――C・P・ブラッカーの思想と実践……寺尾範野

第2部 優生保護法と過剰人口という問題
「腐敗した西洋の倫理」
――占領期の優生保護法に対するオーストラリアの反応……クリスティン・デ・マトス(寺尾範野訳)
第三世界の出現
――戦後日本の人口政策における国際情勢……マシュー・コネリー(小原理乃訳) 
戦後日本の再/生産とトランスナショナルな科学の実践
――優生保護法再考……保明綾

第3部 純血政策と「混血問題」
日本における「混血」と優生思想の貫戦史(トランスウォー)……竹内愛子
戦後日本における「混血児」パニック……サラ・コブナー(小原理乃訳)
かれらが暮らすべき国はどこか
――戦後日本における日米混血児の国際養子縁組事業をめぐって……有賀ゆうアニース

第4部 「モデル」としての優生保護法
アメリカ統治下の沖縄における優生保護法……豊田真穂
韓国優生学の貫戦史的起源
――科学者たちと日本の優生保護法……玄在煥(斉藤すみれ訳)

おわりに

目次

はじめに

第1部 英米独の断種法と優生保護法
民主的な人口政策?
――アメリカ優生学運動と人類改良の夢……小野直子
ナチ・ドイツの断種法はどのように裁かれたのか
――ニュルンベルク継続裁判第三号事件・法律家裁判を事例として……紀愛子
イギリス優生学はなぜ優生保護法を肯定したのか
――C・P・ブラッカーの思想と実践……寺尾範野

第2部 優生保護法と過剰人口という問題
「腐敗した西洋の倫理」
――占領期の優生保護法に対するオーストラリアの反応……クリスティン・デ・マトス(寺尾範野訳)
第三世界の出現
――戦後日本の人口政策における国際情勢……マシュー・コネリー(小原理乃訳) 
戦後日本の再/生産とトランスナショナルな科学の実践
――優生保護法再考……保明綾

第3部 純血政策と「混血問題」
日本における「混血」と優生思想の貫戦史(トランスウォー)……竹内愛子
戦後日本における「混血児」パニック……サラ・コブナー(小原理乃訳)
かれらが暮らすべき国はどこか
――戦後日本における日米混血児の国際養子縁組事業をめぐって……有賀ゆうアニース

第4部 「モデル」としての優生保護法
アメリカ統治下の沖縄における優生保護法……豊田真穂
韓国優生学の貫戦史的起源
――科学者たちと日本の優生保護法……玄在煥(斉藤すみれ訳)

おわりに

著者プロフィール

豊田 真穂  (トヨダ マホ)  (

豊田 真穂(とよだ・まほ)
1975年生まれ。早稲田大学文学学術院教授。『占領下日本の女性労働改革――保護と平等をめぐって』(勁草書房、2007年)、「戦後日本のバースコントロール運動とクラレンス・ギャンブル――第5回国際家族計画会議の開催を中心に」(『ジェンダー史学』6)、「占領下の「人口政策」――優生保護法の中絶条項を中心に」比較家族史学会(監修)、小島宏・廣嶋清志編著『人口政策の比較史─ せめぎあう家族と行政』(日本経済評論社、2019年)など。

上記内容は本書刊行時のものです。