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詭弁社会 日本を蝕む”怪物”の正体 山崎 雅弘(著/文) - 祥伝社
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詭弁社会 日本を蝕む”怪物”の正体 (キベンシャカイ ニホンヲムシバムカイブツノショウタイ)

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発行:祥伝社
新書判
縦173mm 横106mm 厚さ10mm
重さ 154g
216ページ
定価 930円+税
ISBN
978-4-396-11696-5   COPY
ISBN 13
9784396116965   COPY
ISBN 10h
4-396-11696-9   COPY
ISBN 10
4396116969   COPY
出版者記号
396   COPY
Cコード
C0295  
0:一般 2:新書 95:日本文学、評論、随筆、その他
出版社在庫情報
不明
初版年月日
2024年3月10日
書店発売日
登録日
2024年2月14日
最終更新日
2024年2月16日
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紹介

日本社会に跋扈する二匹の“怪物”

近年の政治報道で連日のように見聞きする「そのご批判は当たらない」
「○○の意図はなかった」「コメントを差し控えさせていただく」といった政治家の言葉。
これらは「詭弁」と言われ、相手をあざむくことを目的に使われる議論の詐術である。
詭弁は、「ウソ」と同じく人間社会の理性や良識を食い散らかして壊してしまう怪物であり、
政治の世界のみならず、言論界や我々一般社会をも静かに蝕んでいる。
本書は、近年の政治における詭弁をさまざまな角度から分析・検証し、
〝感染〟しないための免疫をつけるもの。
大手メディアが権力との戦いを放棄し、大量のウソと詭弁が溢れる時代にあって、必読の一冊である。

■目次

はじめに

第一部 現代日本社会に蔓延する「詭弁」の事例

第二部 人間の思考を狂わせる「詭弁というウイルス」
《1》そもそも詭弁とはなにか
《2》論理的に誠実な議論を台無しにしてしまう詭弁術
《3》よくある詭弁のパターン1:間違った定義から話を始める
《4》よくある詭弁のパターン2:論理的思考と情緒的思考のすり替え
《5》よくある詭弁のパターン3:間違った二項対立と極論への飛躍

第三部 過去の歴史と現代の歴史認識に見られる詭弁
《1》日中戦争期と太平洋戦争期の政府発表に見られた詭弁
《2》現実認識を歪ませ、合理的思考力を失わせる「詭弁の常態化」
《3》大日本帝国を擁護する詭弁の歴史解釈:歴史修正主義
《4》日本社会はなぜ詭弁に対してこれほど無力となったのか

おわりに

目次

はじめに

第一部 現代日本社会に蔓延する「詭弁」の事例
《1》本当はこわい「お答え/説明を控えさせていただく」という詭弁
「その質問には答えたくないのでパス」が許されるか/説明を拒絶する理由になっていない
「個別の話だから」/「強い立場」対「弱い立場」という関係の固定化

《2》説明責任放棄の呪文と化した「丁寧に説明する」という詭弁
二つの問題を内包する「丁寧に説明する」式の詭弁/客観的に評価する基準が存在しない「丁寧」/「お前ら下々の国民に説明することなど何もない」

《3》「○○の意図はなかった」と「誤解を与えたならお詫びする」という詭弁
「○○の意図はなかった」という第一の詭弁/「誤解を与えたのならお詫びする」という、謝罪に見せかけた論点ずらし/二つの詭弁の合わせ技が意味するもの

《4》自分は判断される側なのに「○○には当たらない」と主張する詭弁
山本太郎参議院議員が安倍内閣に突きつけた質問/「そのようなご批判は当たらない」理由を説明しなかった菅官房長官/国民に「疑念を抱かせた側」なのに「問題ない」と言い張る詭弁/平井卓也元デジタル大臣が受けた「NTT接待」

《5》「再調査するお考えは?」「その考えはない」という事実隠ぺいの詭弁問答
首相や閣僚の「考え」に委ねていいこと、そうでないこと/疑惑の当事者集団に「調査の必要性」を記者が問うことの愚かさ/「すでに調査は完了した」かのように見せかける「再調査」という言葉/「一度目の調査」すら公正な形ではなされていない

《6》憲法に基づく国会召集要求を「期限は書いてない」と「見送る」詭弁
憲法は「召集の決定を内閣に委ねる」とは書いていない/憲法第五三条の「明文化されていない指示」を読む/「臨時国会召集の拒否」を「見送り」と政府の話法で伝えたメディア

《7》不正疑惑から逃げる詭弁の代表格「記憶にありません」を封じる追及法
本当のことがバレて失敗した「記憶にありません」の失敗例/「不正を疑われる行為をしてはならない」という意識があったか否か/追及すべきは「不正なことをしないための努力をしたか」

《8》「始まったからには東京五輪応援を」という、善意につけ込む詭弁
東京五輪への反対意見を矮小化する人たち/開催の成否を「勝ち負け」の文脈で考える人間の発想/「始まったからには」批判をやめて全体に従え、という「同調圧力」

《9》聞けば聞くほど「不安」になる、「安全・安心」という政府の詭弁
聞き手の思考を停止させる催眠ワード「安全・安心」/「安全」と「安心」はまったく性質が異なる別の話/森喜朗組織委会長が言い放った「安全・安心の判断基準はない」

《10》「任命権者」と「人事」という言葉で批判を煙に巻く詭弁
菅首相が繰り返した「任命権者」と「人事」という詭弁/「任命」と「任命権」の意図的なすり替え/総理大臣は、推薦された候補者を任命する「機関」でしかない

《11》一つの国会答弁に五つの詭弁を仕込んだ菅義偉元首相の悪辣さ
「人事に関すること」「答えは差し控える」に仕込まれた「詭弁」/平然と論点すり替えや虚構の説明を口にした菅義偉/たちの悪い「複合的詭弁」を許してしまう日本社会の弱さ

《12》唐突にウイグル問題を持ち出す「ウイグル話法」の詭弁
川淵三郎氏の擁護で唐突に「ウイグル」に言及した音喜多議員/「ホワットアバウティズム」と「黙らせ恫喝」

《13》安倍・菅の「詭弁政治」を継承する自民党岸田内閣
事実関係について訊かれて「承知していない」と返す詭弁術/次々とボロが出る「面談した相手が誰なのか承知していない」という言葉/旧統一協会は「二〇一二年の自民党総裁選で安倍晋三を支援した」と証言/改めて問われる「安倍晋三元首相を国葬にした妥当性」

《14》日本人はなぜ権力者の詭弁を見抜けず何度もだまされてしまうのか
他国と比べて「批判的思考」を学校で教わらない日本人/「批判的思考」より「秩序維持と従順さ」が重視される社会/政治権力者との間で「波風を立てない秩序」を維持する日本のメディア

第二部 人間の思考を狂わせる「詭弁というウイルス」
《1》そもそも詭弁とはなにか
《2》論理的に誠実な議論を台無しにしてしまう詭弁術
《3》よくある詭弁のパターン1:間違った定義から話を始める
《4》よくある詭弁のパターン2:論理的思考と情緒的思考のすり替え
《5》よくある詭弁のパターン3:間違った二項対立と極論への飛躍

第三部 過去の歴史と現代の歴史認識に見られる詭弁
《1》日中戦争期と太平洋戦争期の政府発表に見られた詭弁
《2》現実認識を歪ませ、合理的思考力を失わせる「詭弁の常態化」
《3》大日本帝国を擁護する詭弁の歴史解釈:歴史修正主義
《4》日本社会はなぜ詭弁に対してこれほど無力となったのか

おわりに

上記内容は本書刊行時のものです。