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コピュラ理論の基礎
- 初版年月日
- 2025年6月25日
- 書店発売日
- 2025年6月4日
- 登録日
- 2025年4月23日
- 最終更新日
- 2025年5月28日
紹介
【書籍の特徴】
コピュラは,多変量の確率モデルを用いるあらゆる分野で重宝されています。 なぜなら,コピュラが様々な分野に特徴的に現れる確率現象をモデル化,統計解析を行うツールとして必要不可欠だからです。 本書はコピュラ理論の基礎をまとめた本邦で最初の書籍です。 特に, 多変量の確率変数間の相関構造をモデル化するのに有用なコピュラの理論と,応用上必須となるパラメトリックコピュラの代表例を解説しています。
【各章について】
1章「確率の基礎とコピュラの概要」:確率の基礎や用語を説明し,コピュラがなぜ有用なのかを手短に概説する。
2章「コピュラの定義と基本定理」:コピュラの数学的定義,コピュラの根本をなす定理,コピュラの基本的な性質や用語を紹介する。
3章「パラメトリックコピュラ」:パラメトリックコピュラの基本的な考え方と,いくつかの具体例を紹介する。
4章「相関の尺度」:相関の一般的な概念を理解するため, "順序"について紹介する。 その後, 相関の尺度を表すケンドール順位相関係数とスピアマン順位相関係数を紹介する。 最後に,裾従属を紹介する。
5章「アルキメデスコピュラ」:生成素によって構成されるアルキメデスコピュラを定義する。 スケール混合モデルやフレイルティモデルとの関連を紹介する。 さらに, 順位相関係数の計算法などについても紹介する。
6章「多変量コピュラ」:5章までに議論してきた2変量コピュラを拡張し, 3変量コピュラ,楕円型コピュラ,多変量アルキメデスコピュラ,ヴァインコピュラをはじめとする, 多変量コピュラについて概説する。
【著者からのメッセージ】
読者の方々が,コピュラという強力な道具を理解し,使いこなし,教育・研究・実務の現場で活躍されることを期待する。
目次
1.確率の基礎とコピュラの概要
1.1 確率論の基礎
1.1.1 確率変数
1.1.2 パラメトリック分布
1.2 なぜコピュラを用いるのか
1.2.1 2変量正規分布とコピュラ
1.2.2 コピュラによる相関構造
1.3 さまざまなコピュラの種類
章末問題
2.コピュラの定義と基本定理
2.1 同時分布と周辺分布
2.2 コピュラの定義
2.3 コピュラの基本性質
2.4 スクラーの定理
2.5 コピュラの上界・下界
2.6 生存コピュラ
2.7 対称性
2.8 乱数の生成
章末問題
3.パラメトリックコピュラ
3.1 1パラメータコピュラの例
3.2 オッズ比・クロス比・ハザード比
3.2.1 プラケットコピュラ
3.2.2 クレイトンコピュラ
3.3 2パラメータコピュラの例
章末問題
4.相関の尺度
4.1 順序
4.2 ケンドール順位相関
4.3 スピアマン順位相関
4.4 裾従属
章末問題
5.アルキメデスコピュラ
5.1 生成素
5.2 混合モデル
5.3 ラプラス変換
5.4 ケンドール分布と順位相関
5.5 乱数の生成
5.5.1 逆関数法によるアルゴリズム
5.5.2 1対1変換によるアルゴリズム
章末問題
6.多変量コピュラ
6.1 3変量コピュラ
6.2 楕円型コピュラ
6.2.1 多変量正規コピュラ
6.2.2 多変量t-コピュラ
6.3 多変量アルキメデスコピュラ
6.4 ヴァインコピュラ
章末問題
あとがき
引用・参考文献
欧文論文
邦文論文
索引
上記内容は本書刊行時のものです。