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出版者情報
歴史,文化,慣習から考える開発経済学
- 書店発売日
- 2025年1月17日
- 登録日
- 2024年11月27日
- 最終更新日
- 2024年12月25日
紹介
「歴史、文化、慣習」といった要素に着目し社会経済や人々の行動にどのような影響を及ぼすのかを綿密な実証分析を用いて解き明かす。
標準的な経済理論や実証研究において、ややもすると組み込み難い要素である「歴史、文化、慣習」が、人々の社会経済活動にいかように影響を及ぼしているかに関する実証分析を東・東南アジアの国々のケーススタディを用いて示す。多くのケースで、人間は歴史、文化、慣習といった要因から無関係ではいられないことが明らかとなった。
目次
まえがき
初出一覧
第1章 イントロダクション
第2章 ベトナムの皇帝試験の遺産(1075年から1919年まで)――儒教文化の教育投資及び男女不平等への影響
1.はじめに
2.データ
3.皇帝試験(1075―1919)の合格者数の出身地区(district)レベルでの持続的相関関係
4.計量経済学的手法
5.儒教文化の現代の教育投資への影響:推計結果及びメカニズム
6.儒教文化の現代の男女不平等への影響:推計結果及びメカニズム
7.結論:研究の限界及び残された課題
補論1.ベトナム皇帝試験(1075年から1919年まで)
補論2.現在の教育制度(1992年以降)
補論3.2009年のNEEU
第3章 仏教における輪廻感と商業的性行為の関連
1.はじめに
2.仏教と輪廻転生
3.データと実証モデル
4.推計結果
5.結論
第4章 共産党中央部の幹部による出身地贔屓・縁故主義――ベトナムにおける企業活動との関係からの証拠
1.はじめに
2.政治家による出身地贔屓とCPV中央委員会
3.データ
4.計量経済学的手法と定式化
5.推計結果と潜在的メカニズム及び動機
6.結論
補論 データ構築に関して
第5章 医療現場における賄賂の慣習――患者の厚生及び公的医療保険加入との関係
1.はじめに
2.既存研究と本章の貢献
3.本研究の背景
4.データと分析手法
5.推計結果
6.考察及び政策的含意
7.結論
第6章 家庭内出生順序効果の変遷――3回の国勢調査を用いたカンボジアの事例
1.はじめに
2.出生順序効果の潜在的メカニズム
3.データ
4.グラフを用いた分析
5.計量経済学的手法
6.分析結果
7.結果の考察及び議論
8.結論
補論1.サンプルの構築
補論2.もともとの出生順序と相対的出生順序
第7章 丙午年における出生行動への影響――親の子に対する性別嗜好の研究
1.はじめに
2.データ
3.歴史的背景と記述的データの結果から得られる情報
4.概念的枠組み
5.計量経済的モデル及び手法
6.実証分析結果
7.結論
補 論 丙午年に生まれた女性は本当に不運なのか?――1966年の丙午年生まれの女性の社会・経済的環境に関する分析
1.はじめに
2.1996年の丙午年,概念的枠組み,関連文献
3.データ
4.丙午年生まれの女性は,その周辺の年に生まれた女性と大きく異なるのだろうか?
5.差の差分析を用いた丙午年生まれの男女間の比較
6.ディスカッション:予想通りか,不可解か,それとも何か考慮が欠けているのか?
7.結論
第8章 歴史,文化,慣習と開発経済学
参考文献
索 引
上記内容は本書刊行時のものです。