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出版者情報
財産を相続するということ
遺贈と正義の政治哲学
- 書店発売日
- 2026年5月1日
- 登録日
- 2026年3月24日
- 最終更新日
- 2026年4月23日
紹介
富の相続は社会正義と両立しうるのか。世代を超えた財産移転への課税は、どのようになされるべきか。「相続」をめぐる政治哲学的探究
自分の子供に富を残したいと思う人は多い一方、社会的不平等の原因である相続は規制すべきだとも主張される。本書は平等主義政治哲学の観点から自由主義、功利主義、自由至上主義などを活用し、その正当性を検討するとともに、相続額ではなく経時的な累進性を考慮する課税方式を擁護。資本主義社会の道徳的基礎を「相続」から問い直す。
【原著】Daniel Halliday, Inheritance of Wealth: Justice, Equality, and the Right to Bequeath(Oxford University Press, 2018, first edition)
目次
日本語版への序文
謝辞
第1章 序論
1・1 正義を徐々に蝕むもの
1・2 主な議論の要約
1・3 今日における相続された富と不平等――実証的証拠についてのコメント
1・4 本書の概略
1・5 現代政治哲学における相続研究――さらなる解説
1・6 相続と資本主義の道徳的基礎
第2章 初期自由主義の著作における相続
2・1 自由主義の起源における反封建主義
2・2 ロック――財産対政治権力
2・3 アダム・スミス――限嗣相続と「富裕への進歩」
2・4 ペイン――土地と補整的租税
2・5 ゴドウィン――貴族制、社会的分断、幸福
2・6 ミル――遺贈権の制限
2・7 いくつかの一般化
第3章 反復的遺贈に対する功利主義的な反論
3・1 ミル――課税とインセンティブ
3・2 リニャーノの提案とその文脈
3・3 経時的な累進性
3・4 いくつかの問題
3・5 リニャーノ方式復活の見込み
第4章 相続と運
4・1 直観的な考え
4・2 素朴な運の平等主義――いくつかの問題点
4・3 多元主義と個人の特権
4・4 制度的なアプローチ
4・5 互恵性と怠惰
4・6 仮想保険
第5章 不平等と経済的分断
5・1 分断と平等
5・2 現代の社会的平等主義――手短な概略
5・3 分断と非金融資本
5・4 分断と運――いくつかの理論的優位
5・5 経済的分断と不正な帰結
5・6 経済的分断の頑強さ――課税か他のタイプの制度改革か
第6章 相続と世代間で繰り返される不平等
6・1 いくつかの疑念
6・2 親による有利さの付与
6・3 家族を規制することの問題
6・4 相続の累積効果(1)――親による有利さ付与の違いにもたらす効果
6・5 複合化
6・6 相続の累積効果(2)――非金融資本を引き寄せる要因としての効果
6・7 相続された富についての平等主義者による問題提起――要約
第7章 さまざまな自由至上主義
7・1 自由至上主義の伝統に関する予備的考察
7・2 「特別なものではない」という議論
7・3 徳、残酷さ、家族経営農場
7・4 左派自由至上主義と遺贈権の廃止
7・5 永続的貯蓄
第8章 課税
8・1 税制の哲学的評価について
8・2 贈与による課税逃れ――正しい課税標準をどう選ぶか
8・3 課税逃れ対策としてのリニャーノ方式
8・4 慈善的遺贈
8・5 資産税ではいけないのか?
8・6 税の使途特定
8・7 遺産相続のポリティクス
監訳者あとがき
原注
参考文献
索引
【監訳者・訳者[担当章]一覧】
大澤 津(おおさわ しん)[監訳・第1章・第3章(共訳)]
北九州市立大学法学部政策科学科教授.
原田 健二朗(はらた けんじろう)[監訳・第2章・第3章(共訳)]
南山大学外国語学部英米学科准教授.
阿部 崇史(あべ たかふみ)[第4章]
拓殖大学政経学部准教授.
宮本 雅也(みやもと まさや)[第5章]
明治大学政治経済学部専任講師.
辻 悠佑(つじ ゆうすけ)[第6章]
早稲田大学教育・総合科学学術院社会科公共市民学専修助手.
榊原 清玄(さかきばら きよはる)[第7章]
東京大学大学院総合文化研究科国際社会科学専攻博士課程在学.
石田 柊(いしだ しゅう)[第8章]
広島大学大学院人間社会科学研究科寄付講座助教.
上記内容は本書刊行時のものです。
