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建築と都市の保存再生デザイン 田原 幸夫(編著) - 鹿島出版会
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建築と都市の保存再生デザイン (ケンチクトトシノホゾンサイセイデザイン) 近代文化遺産の豊かな継承のために (キンダイブンカイサンノユタカナケイショウノタメニ)

工業・工学
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発行:鹿島出版会
A5判
270ページ
定価 3,200円+税
ISBN
978-4-306-04673-3   COPY
ISBN 13
9784306046733   COPY
ISBN 10h
4-306-04673-7   COPY
ISBN 10
4306046737   COPY
出版者記号
306   COPY
Cコード
C3052  
3:専門 0:単行本 52:建築
出版社在庫情報
不明
書店発売日
登録日
2019年1月25日
最終更新日
2019年2月25日
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紹介

近代建築を使いながら保存していくために、文化遺産としての価値を守りつつ、現代に適した性能をいかに付加するか。

何を変え、何を守るのか――。

近年、既存建物のリノベーションが注目を集めており、近現代建築の保存再生というテーマがより身近なものになってきているが、歴史と現代が調和した真に豊かな都市環境づくりには、まだほど遠い状況にある。既存建物の価値を十分に理解していないと思われる、奇妙な保存再生例が都市には溢れている。より多様な既存建物のリノベーションにおいても、優れた「保存再生デザイン」が求められているのである。(序論より)

目次

序論:建築と都市の現在 田原幸夫
1 章:基本編―材料から考える
煉瓦造近代建築 田原幸夫
鉄筋コンクリート造近代建築 笠原一人
木造近代建築 中山利恵
近代建築の保存再生デザインにおける共通の課題 田原幸夫+笠原一人+中山利恵

2章 :実践編―現代における課題
建築史研究と保存再生デザイン 石田潤一郎
文化財行政と保存再生デザイン 北河大次郎
文化財構造物への構造補強の考え方とデザイン―文化財の耐震補強を知らずして、文化財の活用を語るなかれ― 冨永善啓

3章:座談会―Monument からLiving Heritage へ
清水重敦+中川 理+中山利恵+笠原一人+田原幸夫

オーセンティシティとインテグリティを考える
近代文化遺産における活用について考える

資料:文化遺産に関する憲章・宣言集
あとがき 笠原一人+中山利恵
「建築都市保存再生学コース」シンポジウム・特別研究会・特別講義の記録 

著者プロフィール

田原 幸夫  (タハラ ユキオ)  (編著

田原幸夫(たはら・ゆきお)
建築家/京都工芸繊維大学KYOTO DesignLab特任教授
1949 年長野県生まれ。1973 年京都大学工学部土木工学科卒業。1975 年京都大学工学部建築学科卒業。1975 年日本設計事務所(現・日本設計)入社。1984 年ベルギー政府給費留学生としてルーヴァン・カトリック大学大学院留学。同大学院「歴史的都市と建築の保存修復センター」にてディプロマ取得。ユネスコ世界遺産「グラン・ベギナージュ」の保存活用設計に携わる。2007 年5 月– 2012 年10月東京駅丸の内駅舎保存復原設計監理総括を経て、2014 年4 月より現職。著書に『世界遺産・フランダースのベギナージュヘ』(彰国社、2002 年)、『建築の保存デザイン』(学芸出版社、2003 年)など。日本イコモス賞、日本建築家協会賞、日本建築学会賞(業績)、日本建築士会連合会賞、BCS 賞などを受賞。

笠原 一人  (カサハラ カズト)  (編著

笠原一人(かさはら・かずと)
京都工芸繊維大学デザイン・建築学系助教
1970年神戸市生まれ。1998年京都工芸繊維大学大学院博士課程修了。2010–11 年オランダ・デルフト工科大学客員研究員。DOCOMOMO Japan 理事。住宅遺産トラスト関西理事。近代建築史、建築保存再生論専攻。著書に『近代建築史』(共著・昭和堂・1998年)、『関西のモダニズム建築』(共著・淡交社・2014年)、『村野藤吾の住宅デザイン』(共著・国書刊行会・2015 年)、『村野藤吾の建築』(共著・青幻舎・2015 年)など。日本建築学会賞(業績賞・共同受賞)、工学教育賞などを受賞。

中山 利恵  (ナカヤマ リエ)  (編著

中山利恵(なかやま・りえ) 
京都工芸繊維大学 大学院工芸科学研究科建築学専攻助教
金沢美術工芸大学美術工芸学部卒業。東京芸術大学大学院修士課程修了後、東京大学工学系研究科博士課程、有限会社 金沢設計(降幡建築設計事務所金沢分室)勤務、公益社団法人金沢職人大学校修復専攻科を経て、2012 年「日本の木造建築における『洗い』の歴史的研究―木肌処理技術からみた建築の経年に対する美意識の変遷―」により博士(工学)学位取得。2015 年12月より現職。

石田 潤一郎  (イシダ ジュンイチロウ)  (

石田潤一郎(いしだ・じゅんいちろう)
武庫川女子大学客員教授・京都工芸繊維大学名誉教授
1952年鹿児島市生まれ。1976年京都大学建築学科卒業。1981 年同大学大学院博士課程修了。工学博士。京都大学助手、滋賀県立大学助教授、京都工芸繊維大学教授を経て2018 年より現職。専攻は日本近代建築史。著書に『日本の建築〔明治大正昭和〕7 ブルジョワジーの装飾』(三省堂、1980年)、『屋根のはなし』(鹿島出版会、1990年)、『都道府県庁舎―その建築史的考察』(思文閣出版、1993 年)、『関西の近代建築ウォートルスから村野藤吾まで』(中央公論美術出版、1996 年)、『建築を見つめて、都市に見つめられて』(鹿島出版会、2018 年)など。建築史学会賞、日本建築学会賞(論文)などを受賞。

北河 大次郎  (キタガワ ダイジロウ)  (

北河大次郎(きたがわ・だいじろう)
(独)国立文化財機構 東京文化財研究所 室長1969年静岡生まれ。1992 年東京大学工学部土木工学科卒業。1999 年フランス国立土木学校博士課程修了。フランス国博士(国土整備・都市計画)。同年より、文化庁で主に近代化遺産の調査、指定等を担当。2010年から2 年間イタリアの[31]ICCROM(文化財保存修復研究国際センター)でプロジェクトマネージャーを務める。2016年4月より現職。著書に『近代都市パリの誕生』(河出書房新社、2010 年)、“Ilrestauro in Giappone: architectture, città,paesaggi”( 共著、Alinea Editrice 、2010年)、『図説近代日本土木史』(共著、鹿島出版会、2018 年)など。サントリー学芸賞、交通図書賞、土木学会論文奨励賞などを受賞。

清水 重敦  (シミズ シゲアツ)  (

清水重敦(しみず・しげあつ)
京都工芸繊維大学教授
1971 年東京葛飾生まれ。東京大学工学部建築学科卒、同大学大学院工学系研究科博士課程単位取得満期退学。奈良文化財研究所景観研究室長を経て、2012 年京都工芸繊維大学准教授、2017 年より現職。博士(工学)。東アジア建築史、文化遺産論を専攻。著書に『建築保存概念の生成史』(中央公論美術出版、日本建築学会賞・建築史学会賞・日本イコモス奨励賞受賞)、『辰野金吾 美術は建築に応用されざるべからず』(共著、ミネルヴァ書房、日本建築学会著作賞受賞)など。

冨永 善啓  (トミナガ ヨシアキ)  (

冨永善啓(とみなが・よしあき)
株式会社文化財構造計画代表取締役
1974年大阪府堺市生まれ。1999 年に京都大学大学院修了後、文化財修理の設計事務所、構造設計事務所を経て、2006 年に財団法人文化財建造物保存技術協会に入会。構造担当として多くの文化財建造物の耐震診断・構造補強設計に関与する。2011 年に株式会社文化財構造計画を設立。文化財建造物の耐震診断・補強設計とともに保存活用計画策定も行っている。これまでに約200 棟の文化財建造物の耐震補強に実務者として関わった。2017 年に日本イコモス奨励賞を受賞。

中川 理  (ナカガワ オサム)  (

中川 理(なかがわ・おさむ)
京都工芸繊維大学教授
1955 年横浜生まれ。1980年京都大学工学部建築学科卒業。1988 年京都大学大学院建築学専攻博士課程修了。工学博士。1992 年京都工芸繊維大学准教授。2003 年から現職。専攻は近代都市史・建築史。著書に、『偽装するニッポン―公共施設のディズニーランダゼイション』(彰国社、1996)、『京都と近代―せめぎあう都市空間の歴史』(鹿島出版会、2015 年)、『京都 近代の記憶』(思文閣出版、2015)、『近代日本の空間編成史』(編著、思文閣出版、2017 年)など。日本都市計画学会論文奨励賞、日本建築学会教育賞、日本建築学会賞(論文)など受賞。

上記内容は本書刊行時のものです。