版元ドットコム

探せる、使える、本の情報

文芸 新書 社会一般 資格・試験 ビジネス スポーツ・健康 趣味・実用 ゲーム 芸能・タレント テレビ・映画化 芸術 哲学・宗教 歴史・地理 社会科学 教育 自然科学 医学 工業・工学 コンピュータ 語学・辞事典 学参 児童図書 ヤングアダルト 全集 文庫 コミック文庫 コミックス(欠番扱) コミックス(雑誌扱) コミックス(書籍) コミックス(廉価版) ムック 雑誌 増刊 別冊
音楽でつながる 塚原康子先生東京藝術大学退任記念論文集編集委員会(編) - 株式会社音楽之友社
.
【利用不可】

音楽でつながる (オンガクデツナガル) 日本とアジア・都市と周縁・近世と近現代

芸術
このエントリーをはてなブックマークに追加
A5判
436ページ
上製
定価 6,000円+税
ISBN
978-4-276-11023-6   COPY
ISBN 13
9784276110236   COPY
ISBN 10h
4-276-11023-8   COPY
ISBN 10
4276110238   COPY
出版者記号
276   COPY
Cコード
C1073  
1:教養 0:単行本 73:音楽・舞踊
出版社在庫情報
在庫あり
書店発売日
登録日
2025年2月4日
最終更新日
2025年3月19日
このエントリーをはてなブックマークに追加

紹介

2025年3月に東京藝術大学を退任する塚原康子教授と、東京藝術大学大学院音楽研究科の日本音楽史研究室において学び、藝大やその他の大学院で博士号を取得した卒業生を中心とする23名による研究論文集。
塚原教授のおもな研究テーマは、 現在の日本の音楽界の直接の出発点となった明治期の伝統音楽の変容と西洋音楽の受容についてである。過渡期の日本の音楽を多角的に見つめた研究手法はまさにフロンティアであり、その薫陶を受けたゼミ生も、近世(江戸時代)古代・中世・近世から近現代、日本からアジア、都市から周縁へと、異なる時代や地域にまたがる幅広い研究テーマと取り組んでいる。
本書では、その成果の一端が「つながる/つながり」をキーワードに5つの章にわけて示されている。

目次

第一章 近現代日本の音楽文化とつながる
昭憲皇太后と音楽 塚原康子
音楽取調掛・東京音楽学校における外国人教師たちの活動――近代日本における音楽教育史の再考に向けて―― 仲辻󠄀真帆
高峰琵琶三楽奏と新絃楽――高峰筑風による新たな琵琶楽の試み―― 曽村みずき
近衞秀麿の演奏論 ――未刊行の「演奏法稿」に基づく 三枝まり
守田正義と盲学校――大正・昭和初期の作曲と視覚障害教育の交差―― 熊沢彩子

第二章 江戸時代の音楽文化とつながる
蟹養斎の俗楽論――『日本楽説』『猿瞽問答』をもとに―― 中川優子
近世中後期の歌舞伎にみる在郷唄点描 前島美保
新樂定著『琴家畧傳』の二つの自筆本 鳥谷部輝彦
安倍季良作「新之律板」「律呂図板」の構造と理論 高瀬澄子

第三章 音楽構造・楽器文化とのつながり
琵琶譜に見る《三十二相》の音曲構造──『声明譜妙音院御作』をめぐって── 近藤静乃
室町後期から江戸初期の能管の「音取」――旋律の特徴を中心に―― 森田都紀
鳴物の拍、三味線の拍――リズムパターンの音価選択をめぐって―― 鎌田紗弓
三味線における「スリ」「コキ」のスライド奏法――現行演奏における時代・地域・ジャンルをめぐって―― コリーン・シュムコー
近代日本におけるアマチュア向け楽器としてのマンドリンの流通 葛󠄀西 周

第四章 音楽文化にみる都市と周縁のつながり
江戸期吉原遊廓における音楽文化の研究――江戸文学の記述をめぐって―― 青木 慧
明治期の京都における演奏会――京都音楽会に着目して―― 丸山 彩
『那須与市西海硯』の諸相――関西と東京、大歌舞伎と小芝居―― 土田牧子
持続可能な無形民俗文化財の在り方に向けた一考察 ――福岡市での取り組みを通じて―― 柴田真希

第五章 東アジアの音楽文化とつながる
算賀と朝覲行幸における奏楽――平安前期の記録類から―― 平間充子
戦時下北京における日本人音楽家の軌跡――北京における西洋音楽受容の一側面―― 鄭󠄀 暁麗
日韓近代音楽史からみる植民地朝鮮の音楽文化と日本人の音楽活動 金 志善
植民地期朝鮮に日本から贈られた「雛人形」が担ったもの――昭和六(一九三一)年の事例からの考察―― 山本華子
一九八〇年代に日本に伝えられた中国の合奏曲 孫 瀟夢

著者プロフィール

塚原 康子  (ツカハラ ヤスコ)  (

東京藝術大学楽理科教授。1990年東京藝術大学大学院博士後期課程修了(学術博士)。専門は江戸後期から近代を中心とする日本音楽史。主著に『十九世紀の日本における西洋音楽の受容』(1993)、『明治国家と雅楽―伝統の近代化/国楽の創成―』(2009)、共著に『ブラスバンドの社会史』(2001)、『日本の伝統芸能講座―音楽―』(2008)、近年の論文に「明治維新後の東京での舞楽上演をめぐって」「明治期の陸軍軍楽隊再考」(2022)、「西洋の音楽理論に向きあう―江戸後期からの100年―」(2025)など。東洋音楽学会理事・会長、日本音楽学会委員、楽劇学会理事、文化審議会委員、芸術選奨選考委員などを歴任。

著者(掲載順):
塚原康子、仲辻真帆、曽村みずき、三枝まり、熊沢彩子、中川優子、前島美保、鳥谷部輝彦、高瀬澄子、近藤静乃、森田都紀、鎌田紗弓、コリーン・シュムコー、葛西周、青木慧、丸山彩、土田牧子、柴田真希、平間充子、鄭暁麗、金志善、山本華子、孫瀟夢

上記内容は本書刊行時のものです。