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青姫 朝井まかて(著) - 徳間書店
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青姫 (アオヒメ)

文芸
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発行:徳間書店
四六変型判
縦188mm 横128mm 厚さ22mm
重さ 381g
344ページ
定価 2,000円+税
ISBN
978-4-19-865890-8   COPY
ISBN 13
9784198658908   COPY
ISBN 10h
4-19-865890-0   COPY
ISBN 10
4198658900   COPY
出版者記号
19   COPY
Cコード
C0093  
0:一般 0:単行本 93:日本文学、小説・物語
出版社在庫情報
不明
書店発売日
登録日
2024年8月1日
最終更新日
2024年12月5日
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書評掲載情報

2024-12-28 毎日新聞  朝刊
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紹介

______________
◆ 週刊現代 24年11月9日号 
◆ 日刊ゲンダイ 24年11月29日 
◆ 週刊女性   24年12月3日号
  にて紹介されました!
______________


屈するか
逃げるか
農と自由と民の物語。



武士と悶着を起こして村を出奔した
若者・杜宇が迷い込んだのは、不思議な地。
自由経済で成り立ち、誰の支配も受けない
「青姫」の郷だった。
頭領・満姫のもと、生死を分つ選択さえも
籤で決められる。それが天意だからだが、
満姫はとんでもない気まま娘、
口も意地も悪い。
杜宇は命拾いするも米作りを命じられ、
田を墾くことから始めねばならなくなった。
生きるために「農」の芸を磨き、
民にも馴染んでゆくが、
郷には秘密の井戸がある。
そしてある日、若い武士が現れた――

「米を作れ!
わらわは姫飯が食べたい」


【著者からのコメント】
 連載時はちょうどコロナ禍でした。
むしょうに土に触れたくて、田植えの匂いや
稲刈りの景色が慕わしく、それで主人公に
米作りをさせることにしました。
舞台は、「青姫の郷」という秘境です。
とはいえすべてが幻想(ファンタジー)ではなく、
まだ幕府の支配体制が固まっていない
江戸時代初期の様相を背景にしています。
 青姫の郷は中央政権の支配がまだ及んでいない、
いわば自由都市。民による自治が行なわれ、ですが
人々がなにより重んじるのは「天意」です。
主人公の杜宇はその天意によって生かされ、
といおうか振り回されるのです。
郷の人々は姫をはじめ、クセが強い曲者揃い。
どの人物も書くのが楽しく、
今も愛着のある人々です。
ですが郷は、ある危機を迎えます。
 土地は、領土は、いったい誰のものか。
攻め込まれたとき、屈するのか逃げるのか、
それとも? --自らに問いながら書きました。
自分ならどうするか、と。連載終了後まもなく、
ウクライナ侵攻が始まりました。
この小説のラストは、
かの侵攻を予見できていない頃に書いた、
一つの願いでした。
 このちょっと不思議な物語、
どうぞお楽しみください。           
朝井まかて


一  玉結び
二  農の芸
三  田神祀り
四  赤影
五  旱(ひでり)
六  蝶
七  姫飯(ひめいい)
八  上々
九  月
十  籤(くじ)
十一 心願成就
十二 燃ゆる水
十三 杜宇

著者プロフィール

朝井まかて  (アサイマカテ)  (

1959年大阪府生まれ。甲南女子大学文学部卒業。2008年小説現代長編新人賞奨励賞を受賞し『実さえ花さえ』でデビュー。(受賞作は文庫化され『花競べ 向嶋なずな屋繁盛記』と改題) 2014年『恋歌』で直木賞受賞。同年『阿蘭陀西鶴』で織田作之助賞、2015年『すかたん』で大阪ほんま本大賞、2016年『眩』で中山義秀文学賞、2017年『福袋』で舟橋聖一文学賞、2018年『雲上雲下』で中央公論文芸賞、2019年『悪玉伝』で司馬遼太郎賞、同年大阪文化賞、2020年『グッドバイ』で親鸞賞受賞。21年『類』で芸術選奨文部科学大臣賞と柴田錬三郎賞を受賞。そのほかの著書『先生のお庭番』『御松茸騒動』『落陽』『白光』『ボタニカ』『朝星夜星』などがある。

上記内容は本書刊行時のものです。