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心淋し川 西條 奈加(著/文) - 集英社
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心淋し川 (ウラサビシガワ)

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発行:集英社
文庫判
縦152mm 横105mm 厚さ13mm
重さ 160g
288ページ
定価 640円+税
ISBN
978-4-08-744565-7   COPY
ISBN 13
9784087445657   COPY
ISBN 10h
4-08-744565-8   COPY
ISBN 10
4087445658   COPY
出版者記号
08   COPY
Cコード
C0193  
0:一般 1:文庫 93:日本文学、小説・物語
出版社在庫情報
不明
書店発売日
登録日
2023年8月16日
最終更新日
2023年12月27日
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書評掲載情報

2023-10-07 朝日新聞  朝刊
評者: 吉田大助(ライター)
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紹介

【第164回直木賞受賞作】

「誰の心にも淀みはある。でも、それが、人ってもんでね」
江戸、千駄木町の一角は心町(うらまち)と呼ばれ、そこには「心淋し川(うらさびしがわ)」と呼ばれる小さく淀んだ川が流れていた。川のどん詰まりには古びた長屋が建ち並び、そこに暮らす人々もまた、人生という川の流れに行き詰まり、もがいていた。
青物卸の大隅屋六兵衛は、一つの長屋に不美人な妾を四人も囲っている。その一人、一番年嵩で先行きに不安を覚えていたおりきは、六兵衛が持ち込んだ張形をながめているうち、悪戯心から小刀で仏像を彫りだして……(「閨仏」)。
裏長屋で飯屋を営む与吾蔵は、仕入れ帰りに立ち寄る根津権現で、小さな唄声を聞く。かつて、荒れた日々を過ごしていた与吾蔵が手酷く捨ててしまった女がよく口にしていた、珍しい唄だった。唄声の主は小さな女の子供。思わず声をかけた与吾蔵だったが――(「はじめましょ」)ほか全六話。
生きる喜びと生きる哀しみが織りなす、著者渾身の時代小説。

【著者略歴】
西條奈加(さいじょう・なか)
1964年北海道生まれ。2005年『金春屋ゴメス』で第17回日本ファンタジーノべル大賞を受賞し、デビュー。2012年『涅槃の雪』で第18回中山義秀文学賞、2015年『まるまるの毬』で第36回吉川英治文学新人賞、2021年『心淋し川』で第164回直木賞を受賞。近著に『うさぎ玉ほろほろ』『とりどりみどり』『隠居おてだま』『金春屋ゴメス 因果の刀』などがある。

上記内容は本書刊行時のものです。