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異教のローマ ミトラス教とその時代 井上 文則(著) - 講談社
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異教のローマ ミトラス教とその時代 (イキョウノローマ ミトラスキョウトソノジダイ)

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発行:講談社
四六判
264ページ
定価 1,950円+税
ISBN
978-4-06-538007-9   COPY
ISBN 13
9784065380079   COPY
ISBN 10h
4-06-538007-3   COPY
ISBN 10
4065380073   COPY
出版者記号
06   COPY
Cコード
C0322  
0:一般 3:全集・双書 22:外国歴史
出版社在庫情報
不明
書店発売日
登録日
2024年12月25日
最終更新日
2025年4月8日
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紹介

世界がキリスト教化する前、ローマ帝国は伝統的なギリシア・ローマの神々に加え、オリエントの神々、さらにはキリスト教、ユダヤ教の一神教に至るまで多彩な信仰や宗教で賑わっていた。そのなかでひときわ勢力を誇ったのがミトラス教である。
キリスト教最大のライバルとまで言われながらも消滅したこの宗教の実態は、文献史料の乏しさゆえに今も謎に包まれている。最新の発掘成果や研究を踏まえつつ、その全体像に迫る。
なぜミトラス教は帝国の数ある信仰のなかで隆盛し、そしてキリスト教に敗れたのか――。
壮大なスケールで異教にぎやかなりし帝国の姿を描き、ヨーロッパ世界の深層を照らし出す。

「もしキリスト教が何らかの致命的疾患によってその成長を止めていたならば、世界はミトラス教化していただろう」。19世紀フランスの宗教学者エルネスト・ルナンはこのように述べて、キリスト教最大のライバルとしてミトラス教を名指しした。
ユピテルやマルスなどの伝統的な神々にエジプトのイシスやアヌビス、小アジアのキュベレアッティスなどのオリエントの神々、さらに一神教のキリスト教、ユダヤ教に至るまで、数多くの信仰で賑わった異教時代のローマにおいて、なぜミトラス教は信仰を広めることができたのか。そして、なにゆえキリスト教に敗北したのか――。
古代オリエントの神々のなかでも例外的に広く東西に伝わったミトラ(ミスラ)の存在は、中央アジアを越えて日本にも伝播しており、平安貴族に日記としても使われた具注暦にその痕跡を残している。
この古代オリエント、ヘレニズム時代に始まるミトラ崇拝とローマ帝国の密儀宗教ミトラス教は、どのような関係にあるのか。いつ、どこでどのようにミトラス教は誕生し、拡大したのか。宗教組織や儀式、神話、信者がこの宗教に求めたものに至るまで、異教時代のローマ帝国の姿とともにその全貌に迫っていく。
オリエントを射程にいれた大きなスケールで歴史を捉え、ヨーロッパ世界の深層が浮かび上がる!

【本書の内容】
はしがき――宗教的カオスの中で
序章 謎の宗教への挑戦――一歴史学者のみた夢
第1章 古代オリエント世界の信仰――密儀宗教化前夜
第2章 亡国の王族か、解放奴隷か――教祖の存在と教線の拡大
第3章 密儀と七つの位階――ギリシア神話との関係
第4章 孤独と忍従――ローマ帝国の兵士と奴隷の人生
第5章 異教の時代の終焉――キリスト教の圧力
終章 世界はミトラス教化したのか――ヨーロッパ世界の深層へ                                                                                                           

目次

はしがき――宗教的カオスの中で
序章 謎の宗教への挑戦――一歴史学者のみた夢
第1章 古代オリエント世界の信仰――密儀宗教化前夜
第2章 亡国の王族か、解放奴隷か――教祖の存在と教線の拡大
第3章 密儀と七つの位階――ギリシア神話との関係
第4章 孤独と忍従――ローマ帝国の兵士と奴隷の人生
第5章 異教の時代の終焉――キリスト教の圧力
終章 世界はミトラス教化したのか――ヨーロッパ世界の深層へ   

著者プロフィール

井上 文則  (イノウエ フミノリ)  (

1973年、京都府生まれ。京都大学大学院文学研究科博士後期課程修了。博士(文学)。現在、早稲田大学文学学術院教授。専門は古代ローマ史。著書に『軍人皇帝時代の研究―ローマ帝国の変容』(岩波書店)、『軍人皇帝のローマ』(講談社選書メチエ)、『天を相手にする――評伝 宮崎市定』(国書刊行会)、『シルクロードとローマ帝国の興亡』(文春新書)など。

上記内容は本書刊行時のものです。