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賄賂と民主政 古代ギリシアの美徳と犯罪 橋場 弦(著) - 講談社
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賄賂と民主政 古代ギリシアの美徳と犯罪 (ワイロトミンシュセイ コダイギリシアノビトクトハンザイ)

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発行:講談社
文庫判
168ページ
定価 900円+税
ISBN
978-4-06-536405-5   COPY
ISBN 13
9784065364055   COPY
ISBN 10h
4-06-536405-1   COPY
ISBN 10
4065364051   COPY
出版者記号
06   COPY
Cコード
C0122  
0:一般 1:文庫 22:外国歴史
出版社在庫情報
不明
書店発売日
登録日
2024年5月28日
最終更新日
2024年7月22日
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紹介

参政権の平等と民衆の政治参加という理想を追い求めた古代ギリシアの人々。しかし、政治の暗黒面を避けて通ることはできなかった。それが賄賂である。では賄賂とは、いつから、なぜ、「犯罪」とされるようになったのだろうか――。
紀元前5世紀なかばに直接民主政の骨格を完成した都市国家アテナイを、国力の絶頂期に導いたペリクレスは、「賄賂になびかない政治家」として知られる。友人からの供応を嫌い、宴会の招きに応じることもなかったという。それが贈収賄の温床になることを知っていたのである。
しかし、賄賂と贈与はどう違うのか。古代ギリシアはもともと、贈与交換が重視される社会だった。贈与の機能は多様であり、現代ならば、それは謝礼、賃金、報償、あるいは賄賂となるが、それは総じて「贈り物」と呼ばれたのである。そのなかで、私的な利益を誘導する賄賂への態度は、民主政の始まりによって一変したわけではなかった。賄賂を断罪する姿勢があらわれるのは、ギリシア人がペルシア戦争という未曽有の困難に直面し、賄賂が公共性にとって破壊的な結果をもたらすことに気づいたときだった。アテナイのパルテノン神殿の建設という大公共事業に際しても、贈収賄事件を実証する記録は1件も見当たらないという。
〔原本:『賄賂とアテナイ民主政――美徳から犯罪へ』山川出版社、2008年刊〕

目次
1 賄賂と贈与
2 贈り物は神々をも説得する
3 ペルシア戦争という転機
4 さまざまな賄賂
5 罪と法
6 賄賂と民主政
あとがき
学術文庫版あとがき

目次

1 賄賂と贈与
2 贈り物は神々をも説得する
3 ペルシア戦争という転機
4 さまざまな賄賂
5 罪と法
6 賄賂と民主政
あとがき
学術文庫版あとがき

著者プロフィール

橋場 弦  (ハシバ ユヅル)  (

1961年、札幌市生まれ。東京大学文学部卒業。同大学院人文科学研究科博士課程修了。博士(文学)。現在、東京大学大学院人文社会系研究科教授。著書に『アテナイ公職者弾劾制度の研究』(東京大学出版会)、『民主主義の源流――古代アテネの実験』(講談社学術文庫)、『古代ギリシアの民主政』(岩波新書)、『西洋古代史研究入門』(共著、東京大学出版会)ほかがある。

旧版ISBN
9784634491991

上記内容は本書刊行時のものです。