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明治の表象空間 松浦 寿輝(著/文) - 岩波書店
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明治の表象空間 (メイジノヒョウショウクウカン) 巻次:上 権力と言説 (ケンリョクトゲンセツ)

文庫
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発行:岩波書店
縦148mm 横105mm 厚さ14mm
重さ 190g
344ページ
定価 1,600円+税
ISBN
978-4-00-600474-3   COPY
ISBN 13
9784006004743   COPY
ISBN 10h
4-00-600474-5   COPY
ISBN 10
4006004745   COPY
出版者記号
00   COPY
Cコード
C0191  
0:一般 1:文庫 91:日本文学総記
出版社在庫情報
不明
初版年月日
2024年4月12日
書店発売日
登録日
2024年3月10日
最終更新日
2024年4月17日
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紹介

学問分野ごとに仕切られた分類の枠を排し、混沌状態に立ち騒ぐ日本語言説の総体を、徹底したテクスト読解を通じて横断的に俯瞰することで、「理性」「時間」「システム」という現在に直結する近代日本の特異性を描き出し、「表象空間」のダイナミズムを浮かび上がらせる。毎日芸術賞特別賞受賞作。(全三巻)

目次

 凡 例

はじめに
  力線と結節点
  なぜ「表象」なのか
  文学と「近代性」
  特権的な「表象」の運命

序章――「国体」という表象
  国体、この神経過敏なるもの
  不変/固有/空疎
  魔王と脱構築
  改造主体としての天皇
  「表象=代表」のラディカリズム

第Ⅰ部 権力と言説
 1 予防――内務省と警察(一)
  「国ノ国タル所以ノ根元」
  土地=人民の再編成
  「予防」のシニシズム
 2 仁愛――内務省と警察(二)
  「保傅」としての警察
  巡査の身体
  洋服/和服
 3 定位――戸籍(一)
  「横」から「タテ」へ
  拷問から旅券へ
  相貌からDNAへ
 4 逸脱――戸籍(二)
  引致と説諭
  「乙号」の人々
  寅さんと「山の人」
 5 網羅性――新律綱領・刑法(一)
  新律綱領の恍惚
  民主化された「知」
  罪刑法定主義の逆理
 6 有限性――改定律例・刑法(二)
  「故失出入」という装置
  「梟の首」の恐怖
  ナンバリングの裏切り
 7 抽象化――旧刑法・刑法(三)
  「律」から「法」へ
  「合法的支配」の出現
  形象の抑圧
  象徴界と威嚇
 8 混淆――漢文体(一)
  片仮名の註
  「中国語の助けがなければ……」
  混成言語態としての「国語」
 9 アイロニー――漢文体(二)
  漢学の失楽園
  予言者は嘲笑する
  「第二のルーテル」の出現?
 10 プラグマティズム――福沢諭吉(一)
  「決定論の泥沼」をめぐって
  複数の言語態
  「此一段は悪文の例なり」
 11 啓蒙――福沢諭吉(二)
  「時節」の到来
  福沢諭吉vs.森田思軒
  「啓蒙」というイデオロギー
 12 演戯――中江兆民(一)
  理性と自由
  「啓蒙」の自壊
  「吾等の臓腑、吾等の血汁」
 13 地滑り――中江兆民(二)
  歴史と寓話
  反語・韜晦・皮肉
  明治十四年の政変
 14 正論――中江兆民(三)
  正論は威圧する
  「是れ一時遊戯の作」
  正論の脱構築
 15 新旧――中江兆民(四)
  「新」という記号
  士族の蘇生
  超越と普遍
 16 暴力――中江兆民(五)
  「皇国之兵制一般」をめざして
  法の措定、法の維持
  国民総武装のユートピア

 註

著者プロフィール

松浦 寿輝  (マツウラ ヒサキ)  (著/文

松浦寿輝
Hisaki Matsuura
1954年東京生まれ.詩人,小説家,批評家,フランス文学者.東京大学名誉教授.1988年『冬の本』で高見順賞,95年『エッフェル塔試論』で吉田秀和賞,96年『折口信夫論』で三島由紀夫賞,同年『平面論―一八八〇年代西欧』で渋沢・クローデル賞平山郁夫特別賞,2000年『知の庭園』で芸術選奨文部大臣賞(評論等部門),同年「花腐し」で芥川賞,05年『あやめ 鰈 ひかがみ』で木山捷平文学賞,同年『半島』で読売文学賞,09年『吃水都市』で萩原朔太郎賞,14年『afterward』で鮎川信夫賞,15年本作で毎日芸術賞特別賞,17年『名誉と恍惚』で谷崎潤一郎賞およびドゥマゴ文学賞,19年『人外』で野間文芸賞を受賞.著書に,『青天有月』『川の光』『不可能』『無月の譜』『香港陥落』など多数がある.

上記内容は本書刊行時のものです。