書店員向け情報 HELP
出版者情報
書店注文情報
介護格差
- 初版年月日
- 2024年8月20日
- 書店発売日
- 2024年8月22日
- 登録日
- 2024年7月10日
- 最終更新日
- 2024年8月9日
紹介
団塊世代が全て75歳以上の後期高齢者となり、団塊Jr.世代は50歳を超える2025年。介護問題がさらに深刻化していくのは必定とされる。経済、医療・健康、情報、地域、親類・縁者、世代間、意識の7つをキーワードとして、介護保険の実態や課題を余すところなく解説。誰もが安心した介護生活を送るための決め手を探る。
目次
はじめに
序 章 介護は「人」との繫がり次第なのか1
おカネも大事だけれども......
「ケチ」な要介護者
年金毎月10万円層が厳しい
第1章 やっぱり「おカネ」次第?
1 介護と経済力格差
老後不安を抱く高齢者
介護費用はいくらか?
介護期間は?
2 貧困/裕福な要介護者
木造アパートに住むケース
裕福なほどケチ
3 介護保険料からの貧富差
介護保険料の仕組み
保険料滞納とペナルティ
増える滞納者
介護保険料格差
4 高齢者世帯の貯蓄格差
増える独居及び老夫婦高齢者世帯
独居高齢者(単独世帯)の実態
核家族世帯の高齢者世帯
3世代家族の場合
5 老後資金2000万円不足問題
金融庁報告書
厚生年金受給者における格差
老齢基礎年金(国民年金)は厳しい
厚生年金と国民年金との格差
6 生活保護受給者は「最下位層」ではない
半数以上は高齢者
医療や介護の負担がゼロ
生活保護受給者と高齢者アパート
生活保護受給となれば介護は安心
7 格差はジニ係数で測れるのか?
ジニ係数とは
サービスに繫がらない層
民間介護保険の加入者
第2章 頼れる人がいるか否かで明暗が分かれる
1 介護格差は若いときから始まる
要介護者の人間関係?
孤独への不安
2 「おひとりさま」は気楽ではない
介護施設の3割は入居困難
身元保証人とは
医療同意が課題
援助者にとっての安心感
3 身元保証人がいない
親族以外でも
身元保証人を請け負う業者
成年後見人制度は限界がある
4 要介護者の仲間の大切さ
デイサービス等での人間関係
介護は生活である
介護は「死後」格差にも繫がる
第3章 医療と健康格差
1 健康寿命による格差
元気でいられる寿命
介護予防とフレイル
コミュニケーション力の差
輪の中に入るコツ
2 認知症を患うか否か?
年齢を重ねれば認知症になる
徘徊の介護
異食行動と排泄障害
3 病気と介護
要介護者となる疾患
医療的ケアを伴うか否か
介護施設も限られる
「がん」を伴う介護
介護保険サービスの限度額
要介護認定申請と主治医
医療と介護の連携の必要性
4 在宅介護における入院とリハビリ
一般病床の現状
退院後の行き先
在宅での「リハビリ」の現状
5 感染症にもろい介護現場
コロナ禍における経験
ワクチン接種手続きや会場へのアクセス
医療・介護連携にも課題
サービス利用控えと機能低下
衛生用品不足による混乱
介護施設のクラスター
医療機関に入院できない
面会規制下における成人式
コロナ禍の教訓
第4章 介護人材不足と地域間格差
1 介護人材不足による深刻さ
介護事業所閉鎖による影響
小規模デイサービスが閉鎖
訪問入浴介護サービスも使えない
サービス依頼を断る要因
2 地方の介護現場
徳島県三好市を訪ねる
離島では
3 住む市町村で異なる
市町村による解釈の違い
介護保険料の地域差
4 要介護認定率の差
要介護者の出現率に差
「運」も否めない
高齢者意識による違い
主治医にも頼んでおく
5 介護保険以外のサービス格差
自治体による高齢者福祉サービス
民間市場による保険外サービス
6 介護業界と他産業格差
有効求人倍率における格差
尋常ではない訪問介護の人材不足
給与格差
職場環境の格差
ケアマネジャーが見つからない!
ケアマネジャー不足の要因
7 市町村の財政力と首長次第
地方政治の差
ヘルパー資格に自治体が責任を持つ
8 地域の互助組織力の違い
ボランティア不足も深刻
民生委員不足の実態
第5章 介護は情報戦!
1 知っているか否かで違う!
情報の取得次第で変わる!
介護事業所が喫茶店経営
2 SNSなどの情報
メリットとデメリット
介護サービス情報公表制度の活用
間違わない介護施設の選び方
疑念があれば役所などへ
3 民間介護施設相談センター
地域包括支援センターの限界
民間介護施設相談センターの活用
1件契約成立30万~50万円
貧困ビジネスについて
天涯孤独の要介護者の住まい
市内の処遇困難ケースが集まる
特養が空いている
有料老人ホームの細分化
4 高級有料老人ホームのメリット
高級有料老人ホームを訪ねる
現役時代は高収入層が多い
5 自助の意識も重要
介護のイメージを抱いておこう
苦情を述べることも重要
第6章 団塊ジュニア世代の介護危機
1 人口減少社会と介護問題
団塊世代と団塊ジュニア世代
DXへの期待と課題
40年後も未知数
2 年金格差
保険料と給付額
年金給付額は目減りする
3 団塊ジュニアと親の介護
ケアラー(家族介護者)とは
ダブルケア
借金が増える孫世代
シングル介護
多重介護
家族介護者の格差
家族介護者の集いの場
増えている男性家族介護者
4 注目されるヤングケアラー
介護がもたらす児童間格差
お手伝いとの差異?
千葉県調査研究委員会に携わる
セルフケアの視点
外国人のシングルマザー
ケアラー支援と介護保険
5 仕事と介護の両立格差
ビジネスケアラーによる経済損失
介護休業の充実
介護離職の実態
6 先進的な企業
大企業を訪ねる
浸透しつつある介護課題
7 家族介護者における世代間格差
世代間で異なる家族介護
介護保険創設時とのギャップ
第7章 厳しい2024年改正介護保険
1 禍根を残す2024年改正
抜本改正とは程遠い
老人保健施設等の自己負担増
福祉用具の「選択制」導入
2 介護事業者には期待外れ
誤解される介護報酬引き上げ
在宅介護は幻想化する
訪問介護の基盤が崩れる
地域包括支援センターは限界
ケアマネ更新制度は廃止に
有料老人ホームによる配置基準の緩和
3 2027年改正が正念場!
給付サービス抑制の動き
ケアプランの自己負担導入
2割負担層は現状維持にすべき
第8章 格差是正のための処方箋
1 勝負の10年!
2 競争原理の再検証
過度な競争原理
市場と準市場の違い
保険者機能を強化
特養ホーム施策の変革
3 「契約制度」の限界
旧「措置制度」の評価を見直すべき!
自治体責任が低下
自己決定権は錦の御旗?
4 このような変革を!
ヘルパーの公務員化
介護は「雇用の創出」
10%程度の介護報酬引き上げを!
高額介護サービス費の優遇
新たな「療養介護福祉士」の創設
准看護師との比較
介護人材紹介業の規制
5 立ちはだかる財源論
新たな公費の投入
法人税の引き上げを
資産に基づく負担増
消費税増税は?
6 介護は経済政策!
発想の転換
外国人介護職員と日本経済
介護は「負担」ではなく「投資」
終 章 「介活」で格差を乗り切ろう!
1 「介活」をやってみよう!
2 「介活」とは
支えられ上手に
ハラスメントの加害者にならない
良し悪しは「口コミ」から
元気なうちから親子で考えよう
介護相談機関などを調べておこう
「かかりつけ医」を持とう!
元気なうちは働こう!
3 災害と要介護者
避難行動要支援者名簿
個別避難支援計画
4 介護に関する価値観
世代間に応じた価値観
どうして介護が必要か?
おわりに
上記内容は本書刊行時のものです。