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人はいかに学ぶのか
授業を変える学習科学の新たな挑戦
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 初版年月日
- 2024年4月20日
- 書店発売日
- 2024年4月12日
- 登録日
- 2023年12月19日
- 最終更新日
- 2024年7月25日
重版情報
3刷 | 出来予定日: 2024-08-08 |
2刷 | 出来予定日: 2024-06-17 |
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『How People Learn(邦題:授業を変える)』から20年の間で明らかになった知見に基づき再構成された最新版。脳科学・神経科学,動機づけ研究,文化的多様性やICT等の切り口から人の「学び」に迫る。 |
紹介
教育界に大きなインパクトを与えた『How People Learn(邦題:授業を変える)』から20年。この間に明らかになってきた研究知見に基づき再構成された待望の最新版。脳科学・神経科学の進展や動機づけ研究の発展,さらに文化的多様性やICT等といった多様な切り口から,人の「学び」の謎に迫る。
[原書]National Academies Of Sciences, Engineering, And Medicine (2018). How People Learn II: Learners, Contexts, and Cultures, National Academies Press.
学びはダイナミックないとなみであり、越境する科学である。
人はどこでどのように何を学ぶのか。本書は、全米科学アカデミー、医学アカデミー、工学アカデミーの総力を挙げ、脳科学と教育テクノロジーの最新の知識を盛り込んで編集された。前著『授業を変える――認知心理学のさらなる挑戦』と併読すれば、学習科学の全貌の最先端を知ることができるだろう。
―――佐藤 学(東京大学名誉教授)
目次
全米科学・工学・医学アカデミーについて
全米科学・工学・医学アカデミーの成果および活動について
How People Learn II:The Science and Practice of Learning委員会 委員名簿
行動・認知・知覚科学委員会 委員名簿
科学教育委員会 委員名簿
謝 辞
▶要 旨
Chapter1 導 入
▶委員会への任務
(1)『HPLI』の貢献
(2)任務の解釈
(3)任務に取り組むためのエビデンスの収集
▶エビデンスの取り扱い
▶本報告書のガイド
Chapter2 文脈と文化
▶学習の文化的性質
(1)文化を定義する
(2)学習と発達における文化の役割
(3)社会的活動としての学習
▶文化,生物学的特徴,そして文脈のダイナミックな相互作用
(1)社会的および情動的な影響
(2)物理的な影響
①栄養/②睡眠/③運動/④環境中の有害物質
▶結 論
Chapter3 学習のタイプと発達していく脳
▶学習のタイプ
(1)3つの学習シナリオ
(2)学習の基本的なタイプ
①習慣の形成と条件づけ/②観察学習/③暗黙的なパターン学習/
④知覚・運動学習/⑤事実の学習/⑥推論による学習
(3)学習タイプの統合
▶学習と脳
(1)出生前期と生涯にわたる脳の発達と成熟
(2)学習に対応した脳の適応
①神経組織の共有と再利用/②新しい要件への“チューニング”/
③適応のための時間枠の変化
(3)生涯を通じ学習に関連して脳内が変化することのエビデンス
▶結 論
Chapter4 学習を支えるプロセス
▶学習の組織化
(1)実行機能
(2)学習の自己調整
▶記 憶
(1)記憶の再構築
(2)ワーキングメモリと長期記憶
①ワーキングメモリ/②長期記憶
(3)学習時のエピソードの記憶
▶結 論
Chapter5 知識と推論
▶知識ベースの構築
▶知識と熟達化
(1)熟達化の利点
(2)知識の自然な副作用としてのバイアス
▶知識の統合と推論
(1)推 論
(2)知識と推論の年齢による変化
(3)推論に対する文化の影響
▶学習を支援するための方略
(1)知識を保持するための方略
①検索練習/②分散練習/③交互練習と多様性練習
(2)理解と統合のための方略
①要約と作図/②説明の展開
▶結 論
Chapter6 学習への動機づけ
▶理論的視座
▶学習者の信念と価値観
(1)自己効力感
(2)価値観
(3)興 味
(4)内発的動機づけ
(5)外的報酬
(6)選択の効果
▶目標の重要性
(1)目標の種類
(2)教師が学習者の目標に与える影響
(3)学習目標とその他の目標
(4)将来のアイデンティティと長期的な粘り強さ
▶動機づけに対する社会文化的影響
(1)学習者の自己観における文化間差
(2)社会的アイデンティティと動機づけプロセス
(3)ステレオタイプ脅威
▶動機づけを向上させるための介入
▶結 論
Chapter7 学校での学習への示唆
▶学校での文化と学習
(1)学校と教室の文脈
①学習環境/②バイアスの負の影響
(2)“欠陥” から “よさ” モデルへの移行
▶学問領域固有の学習
(1)数 学
(2)科 学
(3)歴 史
▶学習者を参加させ,力を与える
(1)自己調整学習
(2)学習者を参加させる教授アプローチ
①問題基盤型・プロジェクト型学習/②協働学習
▶学習評価
(1)学習者にフィードバックを与える
(2)学習者がいかに学ぶかについてのエビデンスを評価につなげる
①ラーニング・プログレッションに基づく評価/
②エビデンス中心のデザインによる評価のアプローチ
▶結 論
Chapter8 デジタルテクノロジー
▶学習目標に合わせたテクノロジーの利用
(1)学習テクノロジーのアフォーダンス
(2)反復による学習
(3)モデルを使った深い学習
(4)協働・協同学習
(5)テクノロジーに支援された自己調整学習
▶能動的な学習を促進するテクノロジー
(1)ゲームを通して学習する
(2)ストーリーや人気キャラクターを活用する
(3)学習者をプロデューサー,クリエイターとして力づける
(4)ものづくり(創作)
(5)身体性認知
(6)対話型エージェント
▶授業設計のためのテクノロジー
(1)フォーマルな学習とインフォーマルな学習を結びつける
(2)指導の組織化
(3)ライティングの指導
▶学習の機会と課題
(1)デジタルダッシュボード
(2)遠隔学習
(3)個人用モバイルデバイス
(4)テクノロジーの問題点
(5)ユニバーサルデザイン
(6)高齢者の学習用テクノロジー
(7)デジタル・デバイド(情報格差)
(8)導入のための体系的アプローチ
▶結 論
Chapter9 生涯にわたる学習 241
▶加齢に伴う変化
(1)推論と知識
(2)学習への動機づけ
(3)学習活動と環境
(4)認知能力
▶学習障害
(1)学習障害の原因
(2)読字障害
(3)算数障害
(4)成人における学習障害
(5)成人の読み書き能力
(6)介入方法
▶高校卒業後の教育経験
▶人材育成
(1)職場での学習を判断する根拠
(2)研修の転移
(3)職場における自律的な学習
(4)職場での自己調整学習
(5)積極的なエンゲージメントの重要性
▶生涯学習の促進
▶結 論
Chapter10 研究課題
▶学習のダイナミックな性質
▶研究課題
文 献
付録1 『How People Learn』についての研究とその使用の歴史
付録2 学習に関する研究の母集団
付録3 委員・スタッフ略歴
監訳者あとがき
索 引
上記内容は本書刊行時のものです。