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近隣諸国の亡霊たちと歴史和解 ウォルター・F・ハッチ(著) - 明石書店
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近隣諸国の亡霊たちと歴史和解 (キンリンショコクノボウレイタチトレキシワカイ) なぜ日本は「過去」に取り憑かれ、ドイツは違うのか (ナゼニホンハカコニトリツカレドイツハチガウノカ)
原書: GHOSTS IN THE NEIGHBORHOOD: Why Japan Is Haunted by Its Past and Germany Is Not

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発行:明石書店
四六判
280ページ
上製
価格 3,500 円+税   3,850 円(税込)
ISBN
978-4-7503-6083-6   COPY
ISBN 13
9784750360836   COPY
ISBN 10h
4-7503-6083-X   COPY
ISBN 10
475036083X   COPY
出版者記号
7503   COPY
Cコード
C0031  
0:一般 0:単行本 31:政治-含む国防軍事
出版社在庫情報
不明
初版年月日
2026年4月6日
書店発売日
登録日
2026年3月2日
最終更新日
2026年3月27日
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書評掲載情報

2026-05-02 日本経済新聞  朝刊
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紹介

日本はなぜ韓国や中国と歴史問題で和解ができないのか?国際政治を専門とする著者が各国の膨大なデータ比較から実証的に解き明かす。そこから見えてくる問題としての米国。米国の欧州とアジア地域では異なる政策アプローチに潜む人種問題までを析出する意欲作。

目次

日本語版への序文[ウォルター・F・ハッチ]

まえがき
第1章 序論――亡霊、地域主義、和解
第2章 二つの地域の血塗られた歴史
第3章 ドイツとフランス――連合の創出
第4章 日本と韓国――敵対する同盟国
第5章 ドイツとポーランド――テントの拡大
第6章 日本と中国――愛は買えない
第7章 超大国の二面性――異なる地域主義における米国の役割
第8章 地域機構の治癒力

解説――日本の対米従属が妨げるアジア近隣諸国との和解[中野晃一]

 図解一覧
 註
 参考文献
 人物名索引
 事項索引

前書きなど

第1章 序論――亡霊、地域主義、和解

 過去はしばしば現在の国際関係に忍び寄る。虐げられた国々が、加害国による恐ろしい犯罪の記憶を思い起こすときは特にそうだ。だが残忍な侵略や植民地支配を行った国でも、時が経つにつれて、近隣諸国の怒りに満ちた追及や非難という亡霊から逃れられる国もある。かと思えば、ただ過去の亡霊に取り憑かれたままの国もある。
 二〇一八年秋の二つの場面について考えてみよう。

 ・第一次世界大戦の休戦協定が結ばれた森[仏パリ郊外コンピエーニュ]で、ドイツのアンゲラ・メルケル首相とフランスのエマニュエル・マクロン大統領は抱擁を交わし、互いの手を握り、すでに緊密な二国間関係のさらなる深化を約束した。
 ・日本の安倍晋三首相が北京を訪れ、中国の指導者と七年以上ぶりに首脳会談を行った。両国の巨大な国旗の前で、安倍首相と習近平国家主席は遠く離れて立ち、ぎこちなく握手を交わし、互いを見ることなく無愛想な面持ちでカメラに視線を向けた。

 これらは単なる一場面、単なるエピソードでしかない。だが、ここには歴史という亡霊の影響が今日の欧州とアジアにもたらす、まったく異なる現実が示されている。ドイツがフランスやポーランドといった地における血塗られた過去から多かれ少なかれ解放されてきたのに対し、日本はいまだ中国や韓国といった国々を暴力的に支配した過去にきつく縛られている。ドイツがかつて征服し、蹂躙した近隣諸国との関係修復に比較的成功しているのに対し、なぜ日本はかつての敵国や被害国と友人としてやり直すことがほとんどできずにいるのか? 大方の評者(例えば、Berger 2012)は公式談話に着目し、ドイツが「悔悟」の姿勢を適切に表明してきたのに対し、日本は過去の「罪」に対する謝罪を怠ってきたと論じている。だが私はそう思わず、むしろ次のように主張する。

 (…後略…)

著者プロフィール

ウォルター・F・ハッチ  (ウォルター エフ ハッチ)  (

コルビー大学政策学部名誉教授。
ワシントン大学で博士号を取得。専門は、国際関係論、国際政治経済学、東アジア(主に日本と中国)の政治。学術分野に進む以前には、ジャーナリストとして『The Seattle Times』をはじめとする複数の新聞へ寄稿。主な著書として“Asia's Flying Geese: How Regionalization Shapes Japan” (Cornell University Press, 2010)。また共著に“Asia in Japan’s Embrace: Building a Regional Production Alliance” (Cambridge University Press, 1996) がある。

甘糟 智子  (アマカス トモコ)  (

翻訳家。
主な翻訳書にロビン・ディアンジェロ『ナイス・レイシズム』、デビッド・クアメン『スピルオーバー』(いずれも明石書店)、ポール・コリアー『民主主義がアフリカ経済を殺す』(日経BP社)、ガブリエル・クーン『アナキストサッカーマニュアル』(現代企画室)、共訳書としてスティーヴン・ピムペア『民衆が語る貧困大国アメリカ』(明石書店)など。

中野 晃一  (ナカノ コウイチ)  (解説

上智大学国際教養学部教授。
1970年生まれ。東京大学文学部哲学科および英国オックスフォード大学哲学・政治コース卒業、米国プリンストン大学で博士号(政治学)を取得。専門は比較政治学、日本政治、政治思想。主な著書に“Party Politics and Decentralization in Japan and France: When the Opposition Governs” (Routledge, 2009),『戦後日本の国家保守主義』、『右傾化する日本政治』(いずれも岩波書店)、『野党が政権に就くとき』(人文書院)などがある。

上記内容は本書刊行時のものです。