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居場所をつくる
引きこもりでも、中卒でも。明日からはじめるコミュニティづくり。
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 書店発売日
- 2025年3月20日
- 登録日
- 2024年6月29日
- 最終更新日
- 2025年3月22日
書評掲載情報
2025-03-28 |
note
評者: 高橋一彰 |
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紹介
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連続起業家 家入一真と、10年間の運営で100軒を超えたシェアハウス「リバ邸」代表の片倉廉が語る新時代の居場所の作り方
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お金、恋愛、宗教勧誘ーー実際の出来事をもとにしたケーススタディを中心に、コミュニティを必要とするすべての人に贈る居場所づくりのバイブル。
祖母と手をつながないと眠れなかった少年が、家族の離散、暴走族、世界一周、夜の世界を経てたどりついた「シェアハウス」という道。気づけば10年で100軒を超えた「リバ邸」はなぜ、生きづらさを抱える若者たちに支持されるのか。
リアルな経験談がベースとなった、居場所づくりやコミュニティ運営の必読書。
失敗とトラブルだらけの運営から、今すぐ始められる居場所の作り方を学ぼう。
目次
プロローグ――引きこもりが産んだ「現代の駆け込み寺」
第1章 コミュニティをはじめよう
資金や人脈のなさで諦めるのはもったいない
外部に左右されない環境を整えよう
お互いさまな関係をつくれるメンバーを探そう
運営は気が合うより遠慮しないで済む仲間とやろう
第2章 お金は人を狂わせる
人の食べ物を勝手に食べないで
お金がなくても盗みは犯罪
お金ではない価値への幻想
お金のトラブルから学んだ居場所のつくりかた
お金を超えるコミュニティの価値
みんなの居場所はつくれない
第3章 コミュニティは人間関係がすべて
コミュニティで不幸になる人たち
多様性とは、弱さのことなのかもしれない
コミュニティで幸せになれる人の法則
駆け込み寺の功罪
コミュニティに必要なのはカリスマではない
第4章 すべてを“許す”コミュニティ、リバ邸ができるまで
ひいおばあちゃんと手をつながないと眠れなかった幼少期
おばあちゃんっ子、暴走族になってボコボコにされ続ける
スピった母親と、世界一周への船出
新人ホスト、歌舞伎町でボコボコにされる
ガールズバー店長、八王子でボコボコにされる
不動産営業マン、池袋でボコボコにされる
道具ではなく、個人として
非日常の居場所づくり
許しあうコミュニティのつくりかた
コミュニティを継ぐためのアクション
第5章 究極のさみしがり屋が向かう先
誰かが別の誰かに石を投げなくてもいいコミュニティ
人生を切り拓く場所になったリバ邸
リバ邸が僕にのこしたもの
何も言えなくなった僕と、言わなくてもいいコミュニティ
僕らはまるで月と太陽。夫婦経営のパートナー、ぼりさんのこと
片倉廉の再出発
この本を読んでくれたあなたへ
家入×片倉の居場所論
リバ邸創業者の今
居場所づくりへの欲求
十年で変化する居場所の概念
コミュニティの分断と結束
運営者の物語がコミュニティを次のフェーズに送り出す
フランチャイズというコミュニティの広げ方
友達力の高い仲間とコミュニティを続けていく
エピローグ――「リバ邸」を一番近くで見てきた男
前書きなど
コミュニティには、いろんな人がやって来ます。
同じコミュニティ内で浮気する人。
共用のリビングでデカい虫を繁殖させる人。
酒瓶を片手に部屋の内見に来る人。
社長が相手ならお金を盗んでもいいと思っている人。
飲み会の次の日に原付だけ置いて蒸発した人。
退居後も粘り強く宗教の勧誘を続ける人。
これらはすべて、僕が運営するシェアハウス「リバ邸」で出会った人たちのこと。どれもこれもめちゃくちゃな話です。
もちろん悲しんだり、傷ついたり、怒ったり、悩んだり、いろんな感情で忙しかったはずですが、今思い返している自分の心は不思議と平穏そのもの。むしろ全員に感謝すらしているかもしれません。
それはきっと、リバ邸だからこそ出会えた人たちだったから。
そして自分も、リバ邸と出会って居場所を手に入れた一人だから。
「誰かといる」ことは、僕にとって命を左右するほど重要なことです。
子どもの頃から常に誰かと一緒にいないと安心できなかった僕は、大人になっても誰かと過ごしたくてシェアハウスをはじめました。
暴走族、ホスト、不動産営業、いろんな居場所を見つけては苦しくなって、次の居場所に期待しては裏切られてまた次を探すーーそんな堂々巡りの人生から抜け出すきっかけになったのが、リバ邸との出会いだったんです。
リバ邸をはじめてからも、たくさんの無茶苦茶な人たちや出来事が降りかかる毎日でした。逃げ出したくなるようなトラブルばかりだったし、正直なにひとつ「成功した!」なんて言えることはありません。上場してもいなければタワマンにも住んでいないし、いまだに軽トラを乗り回しています。
それでもリバ邸をやっていてよかったと、心から思っています。
自分のためにつくった場所が、誰かの居場所になる。
居場所を得た誰かが、他の誰かの居場所をつくる。
この本は、僕たちリバ邸が経験してきたたくさんの失敗やトラブルをもとに、シェアハウスをはじめとした居場所づくり・コミュニティ運営のヒントになるようなお話ができればという思いでまとめました。
ほんとうにしょうもない失敗ばかりだった僕らの歩みが、次の「居場所づくり」につながることを願っています。
上記内容は本書刊行時のものです。