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人権とは何か 再増補改訂版 横田 耕一(著) - 福岡県人権研究所
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人権とは何か 再増補改訂版 (ジンケントハナニカ サイゾウホカイテイバン) 人間らしく生きる社会の実現のために (ニンゲンラシクイキルシャカイノジツゲンノタメニ)

社会科学
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A5判
146ページ
並製
価格 1,300 円+税   1,430 円(税込)
ISBN
978-4-910785-25-7   COPY
ISBN 13
9784910785257   COPY
ISBN 10h
4-910785-25-6   COPY
ISBN 10
4910785256   COPY
出版者記号
910785   COPY
Cコード
C0336  
0:一般 3:全集・双書 36:社会
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2025年3月31日
書店発売日
登録日
2025年6月13日
最終更新日
2025年6月13日
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紹介

 人間らしく生きるために不可欠である「人権」がどんな権利かを知り、自分の「人権」が日々の生活の中でいろいろな形で侵害されている事実に気づくこと。
 そして、人権侵害を生んでいるものに対して、「人権」が侵害されている他者と共に闘い、「すべての人が人間らしく生きる社会」が実現することを願ってこの本は書かれています。

目次

目次
一はじめに
二「人権」という言葉
三歴史的にみた人権
 人権内容の発展のおおまかな見取り図
 人権概念の誕生
 近代革命の論理と人権
 近代憲法の論理と人権
 近代憲法における人権(権利A)
 現代憲法における人権(権利Aʼ+権利B)
 人権は衝突する
 人権は発展する
 四国際社会と人権――「国際人権」
 国連憲章と人権
 人権の共通理解へ
 人権の保障措置
 国際人権と日本
 日本の人権状況に対する国際社会の目
五差別について
 差別と人権
 「平等」の二つの意味
 区別と差別
 差別認識
 「差別をしない」から「差別をなくす」へ―アファーマティヴ・アクション
 差別解消と人権
 差別解消への二つの道
 「差別語」と「差別表現」
六人権についての基本的考え方
七人権の今後
 これまでの人権概念への挑戦(「集団的人権」)
 普遍的人権のゆらぎ
 人類が直面する課題
八おわりに・・人権学習のために

前書きなど

一 はじめに
 「人権尊重」、「人権侵害」とか、「二十一世紀は人権の世紀だ」などといった言葉を私たちはよく耳にします。十二月になれば各地で行政によって「人権週間」が設定され、さまざまな行事が行われています。しかし、あらたまって、「人権とは何か」と問われたとき、それにはっきりと答えることができる人は必ずしも多くはないでしょう。
「人権学習」を受けた経験や人権に関する講演会に出た経験のある人の中には、「差別をしてはならないことだ」とか「みんなが仲良くすることだ」とかと答える人もあるかもしれません。たしかにそれは「人権」に関する事柄ですが、「人権とは何か」という問に対する答えではありません。「人権」とは、その言葉が示すように「人の権利」です。「権利」とは何事かを他者に要求することができることであり、他者に対して何事かをしてはならない、あるいはしなければならないことを意味する「義務」の反対語です。そうであるなら、「差別をしてはならない」というのは他者に対する「義務」であって、「権利」ではありません。人には「差別をされない」という「権利」があるから、他者を「差別をしてはならない」ということになるのです。自分を含めて、人にどういう「権利」があるかしっかり理解して、それが侵害されたときに「権利」を主張することができなくて、どうして他者の「人権」を尊重することができるでしょうか。
しばしば「人権学習」や「人権講演会」に参加することは、重苦しくて、叱られているようで、暗くなっていやだという人にお目にかかります。しかし、自分の「権利」を学ぶ場が暗くなるはずはありません。「権利」は自分を守るものであり、すべての人が「権利」を持っている限り、「人権学習」は自分以外のだれか差別や抑圧を受けている人のための学習の機会ではなく、まさに自分を守るためのものなのです。もし「人権学習」の場が重苦しくなっているとしたならば、なにが自分たちの「権利」であるかをしっかりおさえないまま、他者の「権利」を守るべきことだけを聞くことになるからです。自分が他者の「権利」の侵害者であることを知ることはもちろん大事ですが、それ以前に、自分も権利が侵害されている「被害者」であることを知る必要があります。そうしてはじめて、「人権問題」は自分の問題であり、「人権侵害」に対して共に闘っていこうということになります。
したがって、私たちは、先ず何よりも、「人権とは何か」、すなわち私たちはどういう権利を持っているか、また、だれがその「権利」を侵害しがちかということを、おおまかではあれ知ることが必要です。この本はそのために書かれたものです。

版元から一言

 人間らしく生きるために不可欠である「人権」がどんな権利かを知り、自分の「人権」が日々の生活の中でいろいろな形で侵害されている事実に気づくこと。
 そして、人権侵害を生んでいるものに対して、「人権」が侵害されている他者と共に闘い、「すべての人が人間らしく生きる社会」が実現することを願ってこの本は書かれています。

著者プロフィール

横田 耕一  (ヨコタ コウイチ)  (

憲法研究者。国際基督教大学、東京大学大学院で学んだ後、1968年九州大学に赴任。2002年九州大学比較社会文化研究院を定年退職。九州大学名誉教授。

上記内容は本書刊行時のものです。