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ウィッピング・ガール トランスの女性はなぜ叩かれるのか
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 書店発売日
- 2023年5月16日
- 登録日
- 2023年3月23日
- 最終更新日
- 2023年5月16日
書評掲載情報
2023-08-19 |
朝日新聞
朝刊 評者: 小澤英実(東京学芸大学准教授) |
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紹介
トランスジェンダー・アクティビズムとフェミニズム
両者が共闘するべき理由がある
ヨーロッパ近世において王子が受けるべきむち打ちを受ける役の少年のことをウィッピング・ボーイと言った。現代ではスケープゴートの意味で使われる。トランスジェンダーの女性には同じことが起こっていると訴えるという著者は、女性嫌悪(ミソジニー)の表出として、女性性を表現するMTFのトランスジェンダーの女性がスケープゴート化されていると指摘する。
トランスフォビアやトランス差別と、女性差別の問題の根っこは同じだ・トランスジェンダー・アクティビストの著者が、トランスジェンダーの女性をウィッピングし続けるメディア、アカデミズム、作家、医療体制、社会、えせフェミニズムを徹底追及した怒涛の20章がついに邦訳。
目次
まえがき
はじめに
トランスの女性のマニフェスト
【第一部】トランス/ジェンダー理論
第一章:トランスジェンダーとトランスセクシュアルに関する概念 ─ひとまずこれが用語集
第二章:女の尻を追う奴ら ─メディアはなぜトランス革命を口紅とハイヒールで表現するのか
第三章:ビフォー・アフター ─階級と身体の変容
第四章:ボーイガズムとガールガズム ─ホルモンとジェンダー差異に関するざっくばらんな話
第五章:死角 ─潜在意識下のセックスとジェンダー特権意識
第六章:内在的傾向とは ─ジェンダーとセックスの多様性を解説する
第七章:病的科学 ─トランスジェンダーに関する性科学・社会学モデルの誤りを暴く
第八章:シスセクシュアル特権を解体する
第九章:創作と学問の世界におけるアンジェンダリング
【第二部】トランスの女性、女性性、そしてフェミニズム
第十章:体験的ジェンダー
第十一章:脱構築的手術
第十二章:他人のための悪あがき ─伝統的セクシズムとトランスの女性排除方針
第十三章:自己欺瞞
第十四章:セクシュアル化されるトランスの人たち
第十五章:従順さの条痕
第十六章:愛について叫ぶ
第十七章:クロスドレッシング ─女性性の神秘性を取り除き、「男性特権」を再考する
第十八章:アクセサリー・マニフェスト
第十九章
フェミニンなことをフェミニズムに取り戻せ
第二十章:クィア/トランス・アクティビズムの未来
原注
クレジット
謝辞
著者について
訳者あとがき
前書きなど
トランスの女性が嘲笑や軽蔑の対象となっているのは、
男/女二元性的なジェンダー観に基づく複数の偏見が
まさに交差する場所に立っているからだ。
男に生まれて男性特権を受け継いでおきながら
女であることを「選んだ」トランスの女性ほど、
脅威と認識される存在はない。
私たちの文化は、伝統的セクシズムの武器庫にある戦術を
総動員して私たちを排除しようとする。
上記内容は本書刊行時のものです。