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わたしのコミュニティスペースのつくりかた 土肥 潤也(著) - ユウブックス
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わたしのコミュニティスペースのつくりかた (ワタシノコミュニティスペースノツクリカタ) みんとしょ発起人と建築家の場づくり (ミントショホッキニントケンチクカノバヅクリ)

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A5変形判
縦203mm 横148mm 厚さ15mm
重さ 280g
184ページ
並製
価格 2,200円+税
ISBN
978-4-908837-13-5   COPY
ISBN 13
9784908837135   COPY
ISBN 10h
4-908837-13-9   COPY
ISBN 10
4908837139   COPY
出版者記号
908837   COPY
Cコード
C0036  
0:一般 0:単行本 36:社会
出版社在庫情報
在庫あり
書店発売日
登録日
2022年10月17日
最終更新日
2023年6月21日
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紹介

朝日新聞「天声人語」やNHK総合などでも取り上げられ、3年間で全国約50館に広がった民営図書館「みんとしょ」の発起人、そして話題の小商い建築「ARUNŌ」の設計・運営を手掛ける若手建築家による自分流コミュニティスペースづくりのガイドブック。
イメージづくりからオープン準備、運営までの困りごとにQ&Aで答えるほか、民営図書館「みんなの図書館さんかく」、地域の文化複合拠点「ARUNŌ」の完成までのストーリー、全国のコミュニテイスペース運営者の体験談、軌道に乗せるまでのハウツウなど盛りだくさんの内容を優しい語り口でまとめた1冊です。

目次

Ⅰ 悩み相談
・なんかやってみたいなあ
01 場づくりをしたいと思っています。まずは何から始めたらよいですか? |02 手持ちの物件をどんなふうに使えますか?|03アイデアはありますが、うまくいくでしょうか…。不安です。|04家族から反対されているのが悩みです。|05自分で運営するか、それとも誰かに任せるか?

・よし! やってみよう
06どうしたら仲間が集まりますか?|07チームで運営するときに気をつけないといけないことは?|08公共性と事業性のバランスはどうやって取ればよいですか?|09用途に応じて、それぞれどんなことに気をつけなければならないですか?|10コンセプトをデザインにどう表現すればいい?

・これ、困ったなあ
11不測の事態に陥ったらどうしたらいい?|12中学・高校生に来てもらいたいと思っています。どうしたらいいですか?|13ご近所さんとの付き合いがうまくできません。地元からの理解も得られていないようです。|14仲間内だけで盛り上がっているように感じます。内輪ノリにしないためには?|15利用者や外部からの提案をどこまで実現すべきですか?|16場を開いたけど人が来ません。どんな宣伝をしたらよいですか?|17行政からの支援はどうしたら得られますか? 行政との付き合い方を教えてください。|18困ったひとが入り浸っています。どうしたらよいでしょう?|19やっている意味がわからなくなりました。疲弊してしまったようです…。|20やりたいことと求められること、どちらを優先すべきですか?

・アドバイス事例
場所はあるけれど、忙しすぎて。どうしたらいいのか、わからなくなってしまいました。
「暮らり」をつくる@広島県三原市 橋本康太/「暮らり」主宰

知名度の高い場所か、事務所に併設するか。オープンするならどちらがいい?
「みんなの図書館 本と一筆」をつくる@鹿児島県錦江町 馬場みなみ/NPO法人たがやす

短期間で場をつくるにはどうしたらいい?
「みんなの図書館 ぶくぶく」をつくる@新潟県燕市 白鳥みのり/「みんなの図書館 ぶくぶく」館長

中学・高校生に来てもらうにはどうしたらいい?
「放課後スペースINBase」をつくる@岡山県備前市 守谷克文/備前若者ミライプロジェクト

Ⅱ プロセス
・民営図書館「みんなの図書館さんかく」をつくる
・地域の文化複合施設「ARUNŌ」をつくる

・場をつくる15ステップ
01事例収集を始めよう |02物件を探そう|03予算を準備しよう|04事業計画をつくろう|05コンセプトを考えよう|06 ターゲットを定めよう|07スケジュールを組もう|08不動産契約を結ぼう|09場のハードをつくろう|10名称を考えよう|11宣伝しよう| 12取材対応について考えよう|13イベントの企画を考えよう|14運営しよう|15事業の継続性を考えよう

前書きなど

本書を手に取っていただき、ありがとうございます。
 この本を手に取ってくださったあなたは、コミュニティスペースづくりに興味をもち、自分でも挑戦し始めていたり、もしくは既に運営していて問題にぶつかっていたり、より良いものにしたいと張り切っているのではないかと想像します。
 コミュニティを生み出す場づくりには、ほかの場所、たとえばお店をつくるのとはまた違った苦労がたくさんあります。もちろんそれ以上の楽しさや面白さがあるからこそ多くの方が挑戦するわけですが、何人ものつまずいてしまう方を見てきたのも事実です。そんなコミュニティスペースづくりへのチャレンジャーを応援したいと立ち上げたのが本書です。
 著者二人はこの分野ではまだまだ若手であり、「こうすれば必ずうまくいく!」といった完璧な解答を皆さんに伝授できるほどのキャリアは積めておらず、またあくまでも実践者であり、研究者ではありません。しかし今まさに現場でもがきながら活動している二人の目線だからこそお伝えできることもあるのではないかと考え、体系的な知識を伝えるための本というより、現場にいる方の気持ちに添いながら実践に活かせることを強く意識して本づくりに取り組んできました。
 本書の構成は大きく二つに分けることができますが、「I 悩み相談」では、場づくりの状況ごとに以下の三つの節に分け、問いに答えていきました。「なんかやってみたいなあ」ではプロジェクトを始める前段階での問いに、「よし! やってみよう」ではオープンさせるまでの問いに、「これ、困ったなあ」では運営に関わる問いについての答えをまとめています。「II プロセス」では、土肥が共同代表を務める(一社)トリナス運営の「みんなの図書館さんかく」と、若林が代表を務める(株)ウミネコアーキが企画・設計から運営まで手掛ける地域の文化複合施設「ARUNŌ -Yokohama Shinohara-」のそれぞれができ上がるまでのプロセスを紹介し、さらに場づくりのハウツウを「場をつくる 15ステップ」にまとめました。
 「I 悩み相談」の執筆に取り掛かる際には、まず場づくりで抱えがちな悩みごとのリサーチのため協力者を募り、新潟・岡山・広島・鹿児島の計四ヵ所のコミュニティスペースづくりにアドバイスというかたちで伴走させていただきました。これら四ヵ所のコミュニティスペースは、巻頭の口絵や、エッセイにて紹介しています。このような経緯を経てでき上がった本書は、とても臨場感に溢れ、また著者二人がコミュニティづくりと建築という異なる専門領域をベースにしていることから、幅広い視点でまとめることができたと自負しています。
 この本をきっかけに、イキイキとしたコミュニティが溢れる場所がまちのあちこちに広がっていくことを期待して。

土肥潤也・若林拓哉

版元から一言

山崎亮氏(studio-L代表/コミュニティデザイナー)推薦の言葉

「民間のカフェ」に不思議はない。「行政の図書館」にも不思議はない。最近、不思議だなと思うのは「民間の図書館や公民館」が各地に登場していることだ。私的に運営される公的空間である。
「公共というのは行政だけが担う領域ではない」という言葉を耳にすることがある。そのとおりなのだろうけど、本書に登場する「私設公共」という言葉を目にすると、「なんでそんなことやってるの?」「どうやって続けるの?」「やってて辛いことはないの?」など、次から次へと疑問が湧いてくる。こうした疑問に一つずつ答えてくれるのが本書である。著者はいずれも「私設公共」の運営者だから説得力がある。
書名からして不思議である。「わたしのコミュニティスペース」という言葉がすでに不思議なのに、その「つくりかた」と銘打っているのだ。「民間の私的空間」や「行政の公的空間」だけでは何かが足りないと感じている人がいたら、本書を読んで「私設公共」の運営に挑戦してみてほしい。地域社会との新しい関係性が生まれるはずだ。

著者プロフィール

土肥 潤也  (ドヒ ジュンヤ)  (

土肥潤也(どひ・じゅんや)
1995年静岡県焼津市生まれ。早稲田大学社会科学研究科修士課程修了、修士(社会科学)。在学時から若者の社会・政治参加に関する活動に参加。2015 年NPO 法人わかもののまちを設立(現在は代表理事)。静岡県内を中心にユースセンター、ユースカウンシルの発足・運営に携わるほか、全国各地で子ども・若者の地域参加、政治参加に関わる研修や実践支援に取り組む。2020 年に(一社)トリナスを共同創業、現在は代表理事。「みんなの図書館さんかく」の立ち上げのほか、商店街を遊び場にする「みんなのアソビバプロジェクト」など幅広く参加のデザインに取り組んでいる。また「みんなの図書館さんかく」のシステムを利用した民営図書館「みんとしょ」のネットワークは全国50館近くに広がる。おもな受賞に第15回 マニフェスト大賞 優秀マニフェスト推進賞〈市民部門〉優秀賞、第14回 日本まちづくり大賞など。そのほかにNext Commons Lab理事、セブンセンスグループ執行役員など。

若林 拓哉  (ワカバヤシ タクヤ)  (

若林 拓哉(わかばやし・たくや)
1991年神奈川県横浜市生まれ。2016年芝浦工業大学大学院理工学研究科修了、修士(工学)。同年よりフリーランスとして活動開始。2022年法人化。現在、(株)ウミネコアーキ代表取締役・つばめ舎建築設計パートナー・(株)NODパートナー。建築設計だけでなく企画・不動産・運営の視点からトータルデザインし、建築の社会的価値を再考する。(株)ウミネコアーキのおもなPJに、旧郵便局を改修した地域の文化複合拠点「ARUNŌ -Yokohama Shinohara-」(2022年)、高知市・菜園場商店街のまちやど「まちの別邸 緝」(2022年)、地域のための食の拠点「新横浜食料品センター」(計画中)など、(株)NODでのおもなPJに「KDDI research atelier」(2020年)など。受賞に「グッドデザイン賞2019」ベスト100(欅の音terrace)など。共著に『小商い建築、まちを動かす!』(ユウブックス)がある。

上記内容は本書刊行時のものです。