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ラムからマトン 梅津庸一(文・編・絵) - アートダイバー
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ラムからマトン (ラムカラマトン)

芸術
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縦190mm 横140mm
96ページ
定価 2,000円+税
ISBN
978-4-908122-03-3   COPY
ISBN 13
9784908122033   COPY
ISBN 10h
4-908122-03-2   COPY
ISBN 10
4908122032   COPY
出版者記号
908122   COPY
Cコード
C0070  
0:一般 0:単行本 70:芸術総記
出版社在庫情報
不明
書店発売日
登録日
2015年10月27日
最終更新日
2015年11月1日
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紹介

1982年生まれの現代美術家・梅津庸一の存在感は、ここ数年、非常に高まっています。実作での評価はもちろんのこと、その鋭利でイメージ豊かな言説や、私塾「パープルーム予備校」の創設は、多くの人を巻き込みながら、美術界にひとつのうねりをおこしています。

梅津の作品は、近代洋画の様式から受験絵画メソッドなどをベースに、柔らかな色彩に溢れた官能的なものですが、その背後には一貫したコンセプトが流れています。それはデビュー作となる2005年の《フロレアル(わたし)》にすでにあらわれており、その後もバリエーションを加えながら、現在まで深化し続けています。

タイトルの『ラムからマトン』には、「ラム」(子羊の肉=デビュー時)から「マトン」(成長した羊の肉=現在)までという意味が含まれています。同様に、この本には、デビュー作から現在に至るまでの代表作をカラー図版で掲載しています。

そして、それら梅津の作品や活動に対し、気鋭の評論家やクリエイターたちがそれぞれの視点から文章を寄せていただいたのがこの書籍です。1980年代生まれを中心とした、間違いなく今後の美術批評を担うことになる論客たちによるテキストは、いかに梅津庸一を読み解き、美術に新たな展望を与えるのでしょうか。
加えて、梅津自身によるテキストで、多くの批評家に注目を浴びた「優等生の蒙古斑」も再収録。こちらも必読です。

また、デザインには『コンテンポラリー・アート・セオリー』(イオスアートブックス、2014)での美しい装丁が記憶に新しい木村稔将さんを招き、上製本+スリーブケースの豪華なつくりとなりました。ケースに貼られた表紙絵は4パターン。アートブックともいえるような美しい仕上がりになっておりますので、ご期待ください。

なお、ネット書店などでは出荷はランダムとなり、表紙絵のご 指定には対応できません。ご希望の表紙がある場合は、書店店頭で実際にお選びいただくか、アートダイバーホームページより直接お買い求め下さい。

目次

ラムからマトン
梅津庸一

美術予備校とヴィジュアル系
荒木慎也

蒙古斑と美術の余白
原田裕規

演劇ではなく絵画である
岸井大輔

梅津庸一論─アップデートする「美術」=フェティシズムの空間
筒井宏樹

無数の筆触が「私」を構成する─梅津庸一の作品(2005-2015)
星野太

梅津庸一のアトリエ観察から
坂本夏子

鏡とアザと花粉と─梅津庸一と美術史の亡霊たち
新藤淳

優等生の蒙古斑
梅津庸一

作品リスト
プロフィール

著者プロフィール

梅津庸一  (ウメツヨウイチ)  (文・編・絵

梅津庸一(1982年山形県生まれ) は東京造形大学卒業後、ラファエル・コランの代表作「フロレアル」を自らの裸像に置き換えた「フロレアル(わたし)」でデビュー。2006年には、同作品を含む「銀色の僕」で第9回岡本太郎記念現代芸術大賞展準大賞を受賞。2014年、黒田清輝の「智・感・情」をアップデートした、4枚の絵画により構成される「智・感・情・A」を発表し注目を浴びた。日本近代洋画の表層的なシミュレーションに留まることなく、絵画の制度的な側面や受験教育の痕跡を辿る試みを絶えず模索し制作を行う。並行して、「絵画説明会」 (2011 年、スプラウトキュレーション)、 「であ、しゅとぅるむ」 (2013 年、名古屋市民ギャラリー矢田) で企画された 「優等生」 などを経て、梅津は不定形の理想共同体 「パープルーム」を創設。「パープルーム」とは梅津が主宰する私塾のことで、自宅で20歳前後の生徒5名と共に制作、共同生活をし、様々なゲストを交えながら日々活動している。 2015年の展覧会「パープルーム大学物語」(2015 年、ARATANIURANO) では、集団化された芸術空間が高密度に実現された。

荒木慎也  (アラキシンヤ)  (

荒木慎也 1977年生まれ。成城大学、多摩美術大学、武蔵大学非常勤講師。2010年東京大学大学院博士課程単位取得退学、2013年論文「近現代日本の西洋画教育における石膏像の歴史と役割」で博士号取得。共著に会田誠・大野左紀子他『現代アートの本当の学び方』(フィルムアート社、2014年)。

原田裕規  (ハラダユウキ)  (

原田裕規 1989年生まれ。美術家。2013年武蔵野美術大学卒業。現在、東京藝術大学大学院修士課程に在籍するかたわら、慶応義塾大学アート・センターにてARCMA(Archives of Media and Art)事業に従事している。専門はExcel。海に興味がある。主な個展に「Juxtaposition」(2015)、「lighthouse vol.9 原田裕規展」(2014)。編著に『ARCMA Report 2014』(2015)、『ラッセンとは何だったのか?』(2013)、キュレーションに「心霊写真展」(2012)、「ラッセン展」(2012)、テキストに「アール・ローランのダイアグラム」(2014)、「クリスチャン・ラッセンの画業と作品」(2013)など。

筒井宏樹  (ツツイヒロキ)  (

筒井宏樹 1978年生まれ。編集、展覧会企画。愛知県立芸術大学大学院美術研究科博士後期課程修了。現在、鳥取大学講師。編著に『コンテンポラリー・アート・セオリー』(イオスアートブックス、2013)。共著に『現代アートの本当の学び方』(フィルムアート社、2014)、『キュレーションの現在』(フィルムアート社、2015)。携わった展覧会に「イコノフォビア─図像の魅惑と恐怖」(2011)、「であ、しゅとぅるむ」展(2013)、「梅津庸一 Retrospective」(2015)ほか。

星野 太  (ホシノフトシ)  (

星野 太 1983年生まれ。美学/表象文化論。東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了。現在、東京大学大学院総合文化研究科特任助教、慶應義塾大学文学部非常勤講師。著書に『奥村雄樹─ジュン・ヤン』(美学出版、2013年)、共著に『キュレーションの現在』(フィルムアート社、2015年)、『コンテンポラリー・アート・セオリー』(イオスアートブックス、2013年)、『近現代の芸術史 造形篇Ⅰ:欧米のモダニズムとその後の運動』(幻冬舎、2013年)、『人文学と制度』(未來社、2013年)など。

新藤 淳  (シンフジアツシ)  (

新藤 淳 1982年生まれ。美術史。国立西洋美術館研究員。2007年東京藝術大学大学院美術研究科修士課程修了(西洋美術史専攻)。同年より現職。共著に『版画の写像学』(ありな書房、2013年)など。展覧会企画に「かたちは、うつる」(2009年)、「フェルディナント・ホドラー展」(2014 -15年)、「No Museum, No Life ? ─これからの美術館事典」(2015年)など(共同キュレーションを含む)。

坂本夏子  (サカモトナツコ)  (

坂本夏子 1983年生まれ。画家。愛知県立芸術大学大学院美術研究科博士後期課程修了。主な展覧会に、「絵画の庭─ゼロ年代日本の地平から」(国立国際美術館、2010年)、「イコノフォビア ─図像の魅惑と恐怖」(愛知県美術館ギャラリー、2011年)、「であ、しゅとぅるむ」(名古屋市民ギャラリー矢田、2013年)、「ARKO 2013 坂本夏子」(大原美術館、2013年)、「坂本夏子の世界展」(アラタニウラノ、2014年)、「マインドフルネス!高橋コレクション展 決定版2014」(名古屋市美術館、2014年)、「パープルーム大学物語」(アラタニウラノ、2015年)など

岸井大輔  (キシイダイスケ)  (

岸井大輔 1970年生まれ。劇作家。1995年より他ジャンルで遂行された創作方法によるジャンルの形式化が演劇においても可能かを問う作品を発表し続けている。代表作「P」「potalive」「東京の条件」「好きにやることの喜劇(コメディー)」。kishiidaisuke.com

上記内容は本書刊行時のものです。