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核開発地域に生きる 安藤 聡彦(編著) - 同時代社
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核開発地域に生きる (カクカイハツチイキニイキル) 下北半島からの問いかけ (シモキタハントウカラノトイカケ)

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発行:同時代社
A5判
並製
価格 2,300 円+税   2,530 円(税込)
ISBN
978-4-88683-978-7   COPY
ISBN 13
9784886839787   COPY
ISBN 10h
4-88683-978-9   COPY
ISBN 10
4886839789   COPY
出版者記号
88683   COPY
Cコード
C0036  
0:一般 0:単行本 36:社会
出版社在庫情報
在庫あり
書店発売日
登録日
2024年10月24日
最終更新日
2024年12月20日
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紹介

半世紀以上に及ぶ戦後日本の〈核開発〉。そこに否応なく巻き込まれてきた下北半島でそれぞれに格闘してきた10名の〈生きざま〉と〈語り〉を丁寧に紐解き、この〈歴史と今〉を多角的に照射した稀有な好著!
寺西俊一(一橋大学名誉教授/環境経済学)

福島原発事故による放射能汚染のために、二度と戻れない故郷を作ってしまった私たちは、今後何を選択すべきなのか。本書の核開発に翻弄された歴史を学びとして、次世代への責任をはたさなければならない。
上原公子(脱原発をめざす首長会議前事務局長)


「核半島」とも呼ばれる下北半島――そこで呼吸をし、暮らしを営み、ものを考え、仕事や活動をしてきた普通の人々は何を思うのか――。
3.11後の2011年7月から下北半島に入り、現地で暮らす人々の証言を記録し、調査を重ねた執念の共同研究の成果。下北半島における核開発の歩みをふりかえるとき、今を生きる私たちに問いかけられる問題とは何か?

目次

 序 章   安藤聡彦

第Ⅰ部:核開発の始動
 第一章 原発に消えた学校――もう一つの「ふるさと剥奪」の履歴  川尻剛士
 第二章 ぼくの町に原子力船がきた――「騒動」としての核開発  安藤聡彦
 第三章 教師として地域に生きる――「生活台」としての東通村・白糠  古里貴士
  コラム① コラム1「核開発地域に生きる」人々を記録する意味  安藤聡彦

第Ⅱ部:核開発の浸透
 第四章 地域における自由な対話は、どうすれば可能か――他者の思いによりそう民主主義  澤佳成
 第五章 激変した生まれ故郷で変わらない暮らしを残したい――六ヶ所村に戻り住み続ける理由  小山田和代
 第六章 沈黙から、語り合いへ ――一発勝負で終わらない下北半島の作り方  西舘崇
  コラム② 「みえない恐怖」を語り継ぐ――一九九九年に起きたJCO臨界事故  栗又衛

第Ⅲ部:核開発の転調
 第七章 中間貯蔵施設になぜ反対し続けるのか――不可視化への抗いと市民の記録  西舘崇
 第八章 〈独りよがり〉をめぐる葛藤――核開発地域における教育改革  三谷高史
 第九章 能舞をつなぎ、白糠で生きる――暮らしの主体であり続けるために  丹野春香
 第一〇章 「原発〝も〟あるんだよ」から「廃炉でもいいんじゃね?」へ――変わらずに変わっていく  川尻剛士
  コラム③ 福島イノベーション・コースト構想の現場からポスト三・一一の核開発のあり方を問う  横山智樹 

 終 章  西舘崇 
 編者あとがき /本書関連事項年表

前書きなど

〈本書は、一九六〇年代から現在までの間に下北半島を生きた一〇人の人々の物語を記述している。その一〇人は、著名な政治家とか反対運動のリーダーといった人々ではない。教師、歯科技工士、郵便局員、消防士、自営業者、それに市民活動家といった、文字どおり核開発に揺れる下北半島で呼吸をし、暮らしを営み、ものを考え、仕事や活動をしてきた普通の人々である。かれらひとりひとりの物語を通して下北半島における核開発の歩みをふりかえるとともに、それらの物語から今を生きる私たちに投げかけられる問いかけ――そこに通底しているのは「あなたは私たちのことを忘れようとしているのではありませんか」という声だろう――に耳をすませたい〉(「序章」より)

著者プロフィール

安藤 聡彦  (アンドウ トシヒコ)  (編著

安藤 聡彦(あんどう・としひこ) 埼玉大学教育学部教授
1959年生まれ。主要業績に『公害スタディーズ:悶え、哀しみ、闘い、語りつぐ』(林美帆・丹野春香と共編、ころから、2021年)、「教育資源としての公害資料館:困難な歴史を解釈する場となるために」(共著書『公害の経験を未来につなぐ』ナカニシヤ出版、2023年)、「問題としての公害教育研究」(『環境教育』2024年)、等。

西舘 崇  (ニシタテ タカシ)  (編著

西舘 崇(にしたて・たかし) 共愛学園前橋国際大学国際社会学部准教授。
1978年生まれ。主要業績に「むつ市における直接請求運動と地域民主主義」(『民主教育研究所年報』2018年)、「3.11直後の青森県政と原発関連施設の工事等再開をめぐるポリティクス」(『環境思想・教育研究』2022年)等。

川尻 剛士  (カワジリ ツヨシ)  (編著

川尻 剛士(かわじり・つよし) 山口大学教育・学生支援機構助教。
1993年生まれ。主要業績に「水俣病患者の「水俣病を伝える」実践に関する史的研究・試論:杉本栄子(1938-2008)のライフヒストリーを通して」(『環境教育』2020年)、「医療講座・竹の子塾(1977-1979):水俣環境教育史断章」(『水俣学研究』2024年)、「公害反対運動と住民の学習活動」(共著書『増補改訂版 ノンフォーマル教育の可能性』新評論、2024年)等。

古里 貴士  (フルサト タカシ)  (

古里貴士(ふるさと・たかし) 東海大学資格教育センター准教授
1979年生まれ。主要業績に「公害記録運動の成立とその性格」(『社会教育研究年報』2011年)「公害教育論:生存権・環境権からのアプローチ」(共著書『民主主義の育てかた』かもがわ出版、2021年)等。

澤 佳成  (サワ ヨシナリ)  (

澤佳成(さわ・よしなり) 東京農工大学大学院農学研究院講師
1979年生まれ。主要業績に『開発と〈農〉の哲学――〈いのち〉と自由を基盤としたガバナンスへ』(はるか書房、2023年)「環境へのマニフェスト」(時代をつくる文化ラボ編『リアル世界をあきらめない』第4章、はるか書房、2016年)等。

小山田 和代  (オヤマダ カズヨ)  (

小山田和代(おやまだ・かずよ) 民間シンクタンク勤務
1984年生まれ。主要業績に「核燃・原子力論の周辺から描く東京/青森/六ヶ所」(共著書『「辺境」からはじまる:東京/東北論』明石書店、2012年)等。

栗又 衛  (クリマタ マモル)  (

栗又衛(くりまた・まもる) 民主教育研究所勤務、茨城県歴史教育者協議会会長
1957年生まれ。主要業績に「『通学路線』を守ったかしてつ応援団」(共著書『地域を変える高校生たち』かもがわ出版、2014年)等。

三谷 高史  (ミタニ タカシ)  (

三谷高史(みたに・たかし) 宮城教育大学大学院教育学研究科准教授
1980年生まれ。主要業績に「『開かれた、参加と共同の学校づくり』の系譜」(『季刊・教育法』、2022年)、「『地域と教育』論:コミュニティ・スクールは誰のために」(共著書『民主主義の育てかた』かもがわ出版、2021年)等。

丹野 春香  (タンノ ハルカ)  (

丹野春香(たんの・はるか) 埼玉大学(非常勤講師)、明治大学・立教大学(兼任講師)
1987年生まれ。主要業績に『公害スタディーズ:悶え、哀しみ、闘い、語りつぐ』(安藤聡彦・林美帆と共編、ころから、2021年)、「水俣病歴史考証館の生成史」(『明治大学社会教育主事課程年報』2023年)等。

横山 智樹  (ヨコヤマ トモキ)  (

日本学術振興会特別研究員PD、高崎経済大学ほか(非常勤講師)
1994 年生まれ。主要業績に『被災者発の復興論 3・11以後の当事者排除を超えて』(山下祐介と共編、岩波書店、2024年)等。

上記内容は本書刊行時のものです。