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アメリカから見た「シベリア抑留」 榊原(大島) 晴子(著) - 小鳥遊書房
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アメリカから見た「シベリア抑留」 (アメリカカラミタシベリアヨクリュウ) 日系収容との比較を含めて (ニッケイシュウヨウトノヒカクヲフクメテ)

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発行:小鳥遊書房
A5判
280ページ
並製
価格 3,000 円+税   3,300 円(税込)
ISBN
978-4-86780-061-4   COPY
ISBN 13
9784867800614   COPY
ISBN 10h
4-86780-061-9   COPY
ISBN 10
4867800619   COPY
出版者記号
86780   COPY
Cコード
C0020  
0:一般 0:単行本 20:歴史総記
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2024年10月30日
書店発売日
登録日
2024年9月8日
最終更新日
2024年10月8日
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紹介

シベリア抑留者はなぜ温かく迎えられなかったのか。なぜ沈黙して家族に何も語らなかったのか。
抑留経験者が少なくなっていく今、彼らの時間はこのまま消えていってよいのか。カリフォルニア在住の著者は、家族に起きた人権侵害の歴史に目覚めてから一人史実に迫った。世界史に刻まれるべき事実を風化させてはならない。抑留者とその遺族にも丹念にインタビューを重ねたオーラルヒストリーから浮かびあがるものは? 米ソ冷戦構造下で翻弄された運命、女性たちの悲劇…..
今こそ、60万人の苦悩に生きた
日本人の記憶の継承のために、
本書は若いみなさんにも読んでほしい。

目次

まえがき

第一章 カリフォルニアで暮らす
一.結婚してサクラメントへ
英語教師になる/夫・ジョナサンとの出会い/両親のこと/新しい暮らし/ゼロからの出発/サクラメントという町
二.カリフォルニア州で教える
移民の多い土地/ESL(外国人のための英語)のクラスを教える/人気のあるコミュニティーカレッジ/カリフォルニア大学デイビス校の学生たち/日本語は二倍難しい/スズキメソードピアノ研修会の通訳/世界の歴史とアメリカ移民/東アジアの文化が見える
三.日系アメリカ人とその歴史
夫の家族/日米開戦と日系アメリカ人の強制収容/歴史から学ぶ/日系人の国会議員/日本留学生との交流/じゃんけんぽ学校/日系アメリカ人の悲しみ/ジョセフは広島・長崎へ行った/日本の海外移民の歴史/北米への移民/日系アメリカ人の心のルーツ/日系社会の日本語/なぜ古い日本が残っているのか

第二章 新しいプロジェクトに取り組む
一.「シベリア抑留」への導き
写真家・新正卓氏と出会う/抑留者だった叔父を想う/健夫叔父/人生の終わりに
二.史実を伝承するために
シベリア抑留と日系アメリカ人収容/ウェブページによるデジタル化という突破口
三.たくさんの後押し
自主的な研究活動を始める/恩師からの一言/全抑協の饗庭秀男氏に会う/キャンパスからの支援/温かなウェブサイトの輪
四.相澤英之氏との交流と「シベリアの歌」
「相澤さん」へのインタビューが実現/CD「なぜ家を出るの」ができるまで/「シベリアの歌」の制作/「Japanese in Siberia-日本人のシベリア抑留」の構成/吉田勇絵画集/久芳健夫/ボルガは遠く/労苦の記録/インタビュー/舞鶴引揚記念館内蔵品とユネスコ世界記憶遺産について/女性抑留者/音楽

第三章 シベリア抑留者の苦難
一.敗戦
かき集められた戦力/戦争の終結/ソ連の参戦(日ソ戦争)
二.ソ連の国内事情
スターリンの極秘指令九八九八号/「ラーゲリ(強制収容所)経済」で国づくり/敗れた国々の捕虜たち
三.抑留者となった日本人
日本人の抑留地/「捕虜」なのか「抑留者」なのか/抑留地への移動体験/ソ連兵が繰り返した「トウキョウ・ダモイ」
四.屈辱の収容所生活とシベリア三重苦―飢餓、重労働、酷寒
収容所の粗末な施設/飢餓/重労働―その種類と過酷なノルマ/酷寒/衣服/慰め/死と埋葬
五.賞賛された日本人の労働
今も使われる建造物/伝説のナヴォイ劇場

第四章 抑留経験者の諸問題
一.日本新聞と共産主義教育(民主運動)
ソ連の計画/『日本新聞』/思想運動の展開・民主運動/揺らいだ日本軍の階級制度
二.帰国
日本からの引き揚げ支援/抑留者の帰国計画/長期滞在者とは/待ちに待ったダモイ―ナホトカ港へ/舞鶴へ/「赤旗組」の行動/日本社会と困難な就職/米国の関心/抑留者の補償問題/ロシアの謝罪/ 墓参・慰霊訪問/ 慰霊訪問参加者の経験

第五章 女性の抑留者
一.満洲国の成り立ちと女性の立場
女性抑留者の立場/満洲国/第二次世界大戦の勃発/満洲事変後の背景/南満洲鉄道株式会社(満鉄)/満洲事変(一九三一)と第一次上海事変/満洲国と日本/盧溝橋事件/北支事変(一九三七)と日中戦争への拡大/ノモンハン事件(一九三九)/日ソ中立条約(一九四一)/日中戦争(または支那事変)(一九三七―一九四五)/中国とソビエトの接近/日中戦争の終焉/歴史での位置づけ/満洲へ渡った女性たち/満洲の婦女子と満蒙開拓平和記念館/中国残留孤児
二.女性抑留者
女性の抑留者の存在/NHKの番組「女たちのシベリア抑留」/陸軍に勤務した看護婦/菊水隊の女性たち/さらなる調査/公文書に残る女性舞台の足取り/ソ連での女性労働の扱い/女囚となった人たち/赤羽文子さんのこと/女性の立場と平和

第六章 シベリア抑留・家族の証言
一.北川翔さん(ロシア音楽家)
二.トレジャー・圭子さん(友人。サクラメント市で幼稚園を主催)
三.茂里一紘さん(前東京女子大学学長)
四.山辺美嗣さん(全国抑留者協会千葉支部)
五.山村三知子さん(全国強制抑留者協会石川県支部)
六.吉川元偉さん(国際基督教大学特任教授 元国連代表)

あとがき

本書に寄せて シベリア強制抑留の記憶
(国際基督教大学名誉教授、大西直樹)


参考文献

著者プロフィール

榊原(大島) 晴子  (サカキバラオオシマハルコ)  (

日本名:大島晴子 米国名 Haruko Oshima Sakakibara
1951年東京生まれ、東京出身。カリフォルニア大学デイビス校アジア言語文化学科日本語科名誉講師。東京女子大学短期大学部英語科、国際基督教大学言語学科を卒業後、恵泉女学園高校で英語教諭を務める。日系アメリカ人と結婚により1980年渡米。カリフォルニア州立大学英語教授法修士課程終了後、サクラメントシティーカレッジ外国人のための英語講師。スズキメソッド・ピアノベイシックス米国研修会通訳。音楽、フラワーアレンジ、料理などを幅広く楽しみ、教育や異文化コミュニケーションに関心が深い。新しい学びを大切にしている。カリフォルニア州サクラメント市在住。
訳書Sensibility and Education (Piano Basics Incorporated,1993) 原著「感性と教育」片岡ハル子著(1990)
Website :日本人のシベリア抑留(Japanese in Siberia) https://japaneseinsiberia.ucdavis.edu作詞作曲:「なぜ家を出るの」「シベリアの歌」「歌があるから」など。

上記内容は本書刊行時のものです。