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複数の言語で生きて死ぬ 人生物語編 山本 冴里(編) - くろしお出版
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複数の言語で生きて死ぬ 人生物語編 (フクスウノゲンゴデイキテシヌ ジンセイモノガタリヘン)

語学・辞事典
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四六判
252ページ
定価 2,200 円+税   2,420 円(税込)
ISBN
978-4-8011-1017-5   COPY
ISBN 13
9784801110175   COPY
ISBN 10h
4-8011-1017-7   COPY
ISBN 10
4801110177   COPY
出版者記号
8011   COPY
Cコード
C1030  
1:教養 0:単行本 30:社会科学総記
出版社在庫情報
不明
初版年月日
2025年9月25日
書店発売日
登録日
2025年8月25日
最終更新日
2025年8月25日
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紹介

複数の言語で長く生きてきた8人の、多様に混淆した語りを活かす形でまとめたインタビュー集。権力の引く境界の暴力性に対抗し、「国民」に回収されない「あいだ」を生きる人々の声が、「日本」「日本語」のイメージの変容を迫る。

■「まえがき」より
2022年に『複数の言語で生きて死ぬ』という本を出し、複数の言語と絡みあう人間の生と死について、著者らを触発してやまない、記憶に残る人、資料、物語のことを語っていきました。
<中略>
語り手が生きた場所は、語りのなかで挙がった名称でいえば、日本、ブラジル、朝鮮、米国、ビルマ、ペルー、中国、英国、台湾、ソ連、満州など多岐にわたり、そのなかには、いまはすでに国家としては存在しない名称もふくまれています。けれどもその地は人間がどのような名をつけ区切るかに関わらずそこにあって、その地で暮らし、慈しまれた記憶は、語り手のなかに残っています。同時に、そうした暖かい思い出と引きはがせない形で、辛い記憶もまた、口にされることがあります。戦争や紛争をはじめとする過酷な対立のなかで引きしぼられる線としての境界と、分断のなかで互いを痛めつける言葉もまた、その時期を生きた語り手は記憶しているからです。
本書で語られる「人生物語」は、権力の引く線としての境界の暴力性に対抗し、「あいだ」を生きる物語だ―と、私は、考えています。

目次

まえがき

第一章 罪があるとしたら朝鮮の男を愛したことだけです
―二〇歳で海峡を渡った母さん【朴英愛(伊藤美咲)】

第二章 We have allegiance of both countries よね
―アメリカのために戦った日系二世【Takeshi Hidaka(日高 武)】

第三章 今の暮らしが、なんというか心配がないね
―満州からブラジルへ【Sugino Takashi(杉野孝)】

第四章 鳥はいいね、どこでも行けるし
―サハリン残留日本人の家族の言葉【淡中詔子(소자ソジャ、Соняソーニャ)】

第五章 私たちは、外国人かもしれないが、ウチナーンチュである
―ペルーからやってきた沖縄人【我那覇宗孝】

第六章 全部少しずつで、積み重ねでここまで来たんだ
―中国の農村から都会へ、そして日本へ【何暁毅】

第七章 言語は自由だ
―ルーツはアイルランド、いろいろな言葉とめぐりあう【ジョン マーハ】

第八章 イベタンイベチカリ、あれは母親の願いがこもってたんだろうなあ
―アイヌに生まれて、見失ったもの、見直せたもの【丸子美記子(ウタンヌヌケ)】

あとがき

著者プロフィール

山本 冴里  (ヤマモト サエリ)  (

山本冴里(やまもと さえり)
山口大学教員。専門は日本語教育・複言語教育で,特に興味のある
概念は「境界」と「周縁」。著書に『戦後の国家と日本語教育』(く
ろしお出版),『世界中で言葉のかけらを―日本語教師の旅と記憶』
(筑摩書房),『8 週間語学の旅―水先案内人はずれっちと様々な言
語の海へ』(KADOKAWA),編著書に『複数の言語で生きて死ぬ』
(くろしお出版),訳書に『言語の多様性から複言語教育へ―ヨーロッ
パ言語教育政策策定ガイド』(くろしお出版)がある。

上記内容は本書刊行時のものです。