版元ドットコム

探せる、使える、本の情報

文芸 新書 社会一般 資格・試験 ビジネス スポーツ・健康 趣味・実用 ゲーム 芸能・タレント テレビ・映画化 芸術 哲学・宗教 歴史・地理 社会科学 教育 自然科学 医学 工業・工学 コンピュータ 語学・辞事典 学参 児童図書 ヤングアダルト 全集 文庫 コミック文庫 コミックス(欠番扱) コミックス(雑誌扱) コミックス(書籍) コミックス(廉価版) ムック 雑誌 増刊 別冊
研究叢書546 風土記考説 廣岡 義隆(著/文) - 和泉書院
..
【利用不可】

書店員向け情報 HELP

研究叢書546 風土記考説 (フドキコウセツ)

文芸
このエントリーをはてなブックマークに追加
発行:和泉書院
A5判
624ページ
定価 12,500円+税
ISBN
978-4-7576-1031-6   COPY
ISBN 13
9784757610316   COPY
ISBN 10h
4-7576-1031-9   COPY
ISBN 10
4757610319   COPY
出版者記号
7576   COPY
Cコード
C3395  
3:専門 3:全集・双書 95:日本文学、評論、随筆、その他
出版社在庫情報
不明
初版年月日
2022年5月10日
書店発売日
登録日
2022年4月22日
最終更新日
2022年5月12日
このエントリーをはてなブックマークに追加

紹介

風土記について、総論・常陸國風土記・出雲國風土記・播磨國風土記・逸文に章を分かって考究する。今後、文庫本と註解書の刊行を念頭に置いた、基礎作業的側面を有する論考集である。

目次

 はじめに
 凡例

  第一章 風土記総論
第一節 漢文脈と倭文脈
 一 はじめに―「古風土記」の文体―
 二 「訓読」とは
 三 風土記における文献性格の差異とその訓読
 四 おわりに―訓読の功罪―
第二節 風土記の原形態について
 一 はじめに―解式について―
 二 播磨國・肥前國・豊後國の風土記写本について
 三 三条西家本「播磨国風土記」
 四 三條西家本『播磨國風土記』における「妋」字
 五 猪熊本『肥前國風土記』
 六 冷泉家本『豊後國風土記』
 七 おわりに―逸文から集約できる原初形態―
第三節 原本系・副本系
 一 はじめに―風土記副本―
 二 『播磨國風土記』について
 三 『常陸國風土記』について
 四 「国名」を本文明示する逸文について
 五 おわりに―原本系『風土記』と副本系『風土記』―
第四節 風土記本文の復元について
 一 はじめに―風土記逸文研究の現在―
 二 良質のテキスト
 三 國史大系本『釋日本紀』に依拠することの問題点
 四 『塵袋』の場合
 五 残存本文における汚染
 六 おわりに―相互に関連を有する拙稿について―
第五節 残存本文について
 一 はじめに―「逸文」の概念規定と「残存本文」について―
 二 『常陸國風土記』松下見林本について
 三 『出雲國風土記』倉野本について
 四 『播磨國風土記』三條西家本について
 五 『肥前國風土記』猪熊本について
 六 『豊後國風土記』冷泉家本について
 七 おわりに―残存本文の価値―
第六節 風土記の文字世界―書評―
第七節 「伊香小江」と「竹生嶋」
 一 はじめに―『帝王編年記』に載る該当本文―
 二 古風土記ではない
 三 「伊香刀美」について
 四 A・B二文の点綴
 五 「天羽衣」の語について
 六 Cの「竹生嶋」条
 七 おわりに―逸文ではない古伝―
第八節 古代の天女説話
 一 はじめに―風土記の逸文について―
 二 「伊香小江」と「竹生島」の話
 三 「天の羽衣」という語
 四 「領巾」について
 五 おわりに―天女―
  第二章 常陸國風土記考説
第一節 「俗」字と割注について
 一 はじめに―四風土記における「俗」字―
 二 『常陸國風土記』における「俗」字
 三 『常陸國風土記』中の「俗」字と割注の機能
 四 逸文中に見られる留意してよい事例
 五 おわりに―漢文体作品として―
第二節 「ころもでひつ」考
 一 はじめに―国号由来三条―
 二 「衣袖漬つ」か「衣袖漬ちの國」か
 三 常陸国について
 四 三通りの「ヒタチ」の地名由来
 五 おわりに―『萬葉集』の枕詞例について―
第三節 にひばりの をつくはのやま
 一 はじめに―行方郡香澄里条「新治洲」―
 二 「新治洲」の所在
 三 山の行政所属
 四 「新治のクニ」の「筑波山」
 五 にひばりの をつくはのやま
 六 おわりに―隠れ古伝―
第四節 道のくち・道のしり
 一 はじめに―国名呼称として―
 二 郡単位の事例
 三 地点表示の用例
 四 普通名詞の用法
 五 『古事記』『日本書紀』の応神天皇条の事例
 六 おわりに―広狭の三義―
第五節 『常陸國風土記』における地名掲出
 一 はじめに―各国風土記における地名掲出―
 二 『常陸國風土記』の概要
 三 『常陸國風土記』における地名記載様式について
 四 行方郡に省略が存在しない理由
 五 おわりに―前任国司の指示―
  第三章 出雲國風土記考説
第一節 副本としての『出雲國風土記』
 一 はじめに―国府における副本について―
 二 副本ということについて
 三 「編纂序」について
 四 「記」ということについて
 五 「名号由来」条について
 六 おわりに―「解」から「記」への変貌―
第二節 蓬左文庫本『出雲國風土記』について
 一 はじめに―蓬左文庫本『出雲國風土記』―
 二 親本のままに書写すること
 三 「透き写し」に関わる問題
 四 書写時誤写の修訂
 五 頭書について
 六 押紙と紙面の汚損
 七 おわりに―尾張徳川藩の学問―
 八 付言―蓬左文庫本『出雲國風土記』の価値―
第三節 『出雲國風土記』の会話文体
 一 はじめに―会話の三様式―
 二 双括式会話文体から
 三 頭括式会話文体から
 四 尾括式会話文体から
 五 おわりに―『出雲國風土記』における会話の三様式のまとめ―
第四節 郷家における素稿の作成
 一 はじめに―「郷家」について―
 二 秋鹿郡恵曇郷に関わる記述
 三 「改恵曇字叄」の解明
 四 郡家における編集
 五 おわりに―地域の文化―
第五節 現地産品と行政文書
 一 はじめに―その多彩な産品―
 二 「無魚」の意味
 三 「有魚」について
 四 「礒」が意味するもの
 五 「鳥獣」記述について
 六 ブランド産品
 七 「土體豊沃」について
 八 おわりに―行政文書による執筆―
第六節 「嚴堂」について
 一 はじめに―「嚴堂」の用例―
 二 諸注釈書から―「嚴堂」について―
 三 諸注釈書から―「教堂」について―
 四 「嚴堂」と「金堂」
 五 「嚴堂・金堂」について
 六 おわりに―「不立嚴堂」について―
第七節 仁多郡三澤郷条の複層的存在
 一 はじめに―写本用字上の問題―
 二 三澤郷条について
 三 会話文体から見えてくること
 四 「尒時」の使用から
 五 原説話について
 六 おわりに―『常陸國風土記』の一条―
第八節 佐太大神条をめぐって
 一 はじめに―佐太大神縁起―
 二 佐太大神誕生譚の展開
 三 佐太御子社について
 四 『出雲國風土記』の編纂
 五 郡提出草稿の分断
 六 おわりに―佐太大神縁起の移設―
第九節 『出雲國風土記鈔』の本文について
 一 はじめに―『出雲國風土記鈔』とその本文―
 二 『鈔本文』の年代について
 三 補訂本文について
 四 欠脱本文について
 五 一行の字詰から
 六 その他の日御碕本との関連事項について
 七 おわりに―『鈔本文』の位置付け―
第一〇節 士清本『出雲國風土記』について
 一 はじめに―士清本について―
 二 「川」字と「田」字から
 三 「蓬左文庫本――日御碕本」の独自本文から
 四 「日御碕本」の独自本文から
 五 留意される他の事項
 六 『鈔本文』について
 七 おわりに―「Y本」について―
第一一節 河村本『出雲國風土記』について
 一 はじめに―河村秀穎旧蔵書―
 二 不思議な「河村本」と「X本」
 三 「河村本」における「日御碕本」の影
 四 おわりに―他に留意される事項―
  第四章 播磨國風土記考説
第一節 『播磨國風土記』の国府編集
 一 はじめに―国府における編纂の手―
 二 「尒時」と「於是」
 三 おわりに―国庁での第一次編集と未精撰稿の問題―
第二節 異剣譚寸考
 一 はじめに―釼について―
 二 仲川里条の釼の話
 三 層をなす時の列挙
 四 時の観念―行政における文書管理―
 五 おわりに―パーマー・エドウィーナ氏の発表など―
  第五章 風土記逸文考説
第一節 風土記逸文の考究
 一 はじめに―「逸文」とは―
 二 「逸文」本文の採択
 三 引用態度
 四 文体的特質
 五 西海道風土記における甲類乙類
 六 おわりに―逸文に見られる独自性―
第二節 乙類風土記から甲類風土記へ
 一 はじめに―乙類風土記について―
 二 四字句が基本の文体―乙類風土記―
 三 甲類風土記について
 四 おわりに―再度の編纂に関する臆測―
第三節 「冬葍」の語について
 一 はじめに―「瑦舸水門」条の「冬葍」の語―
 二 諸注の情況
 三 「冬葍」について
 四 おわりに―漢方と果実―
第四節 「海臣之勲」寸攷
 一 はじめに―「肥後国号」の本文―
 二 「侶」か「臣」か
 三 「海臣」について
 四 おわりに―山の民と海の民―
第五節 「嶋子説話」―生成と展開―
 一 はじめに―幻の原話―
 二 嶼子説話における『別巻』について
 三 逸文「筒川村」条の分析
  三a 会話による叙述展開
  三b 神仙小説としての位置
  三c リアリティをもたせた表現
  三d 一般的な説話性
  三e 海洋文学としての性格
 四 倭歌の増補について
 五 高橋虫麻呂の作品について
 六 おわりに―創作された漢文作品とその流伝―
第六節 二島と江川―紀行小文―

収録論文の原拠について
おわりに
書後に

要語索引

上記内容は本書刊行時のものです。