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子どもが性被害をうけたとき キャロライン・M・バイヤリー(著) - 明石書店
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子どもが性被害をうけたとき (コドモガセイヒガイヲウケタトキ) お母さんと、支援者のための本 (オカアサントシエンシャノタメノホン)
原書: The Mother's Book: How to Survive the Molestation of Your Child

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発行:明石書店
四六判
228ページ
並製
定価 2,000円+税
ISBN
978-4-7503-3268-0   COPY
ISBN 13
9784750332680   COPY
ISBN 10h
4-7503-3268-2   COPY
ISBN 10
4750332682   COPY
出版者記号
7503   COPY
Cコード
C0036  
0:一般 0:単行本 36:社会
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2010年9月
書店発売日
登録日
2010年12月21日
最終更新日
2012年5月28日
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紹介

自分の子どもが性虐待をうけた時、母親には対処の指針と支援が必要であるにもかかわらず、そのための情報はあまりにも少ない。原書はアメリカのロングセラーであり、また日本の読者に向けて専門家による日本の法律・制度面の解説も加筆されている。

目次

 日本の読者のみなさんへ
 監訳者からの注意書き
 はじめに

第1章 子どもへの性的虐待に関する情報
 子どもへの性的虐待の定義
 社会問題としての性的虐待
 子どもの虐待に関する統計資料
 加害者の人間像
 虐待が被害者に与える影響
 虐待の社会的文脈

第2章 事実の発覚
 母親の反応
 感情面での反応は多様である
 現実的な問題
 事実の発覚に向き合い対処する
 事実発覚後のはじめの数歩

第3章 自分自身へのいたわり
 虐待の発覚のあとに
 記憶と向き合うということ
 加害者との関係
 もしもあなたがバタード・ウーマン(痛めつけられる女性)なら
 男の子への虐待
 母親のあなたがレズビアンである場合
 自分自身をいたわるためのプラン
 記録しておくこと

第4章 法的問題
 虐待の通報
 ある母親の成功事例
 犯罪の定義
 刑事手続にどうかかわるか
 児童保護局
 家庭裁判所
 司法手続における親の権利
 加害者に対しておこす民事裁判
 連邦法・州法における最近の進展

第5章 文化と階級
 文化と階級とは何か
 文化的バックグラウンドが役立つときと伝統を改革するとき
 文化的バックグラウンドの負の側面
 虐待を乗り越えることと文化・階級
 社会経済的にみた母親たちの経験
 さいごに

第6章 宗教の問題
 罰と苦しみ
 相手を赦すこと
 別居と離婚について
 教会やシナゴーグから支援を受ける
 ユダヤ教の儀式をどう考えるか
 怒りについて
 聖職者による虐待
 教会やシナゴーグの責任

第7章 トラウマからの回復
 様々な問題を話し合う
 カウンセラーを選ぶ
 母親の回復事例

第8章 親としてできること
 よくある質問
 近親姦のあった家庭の母親たちに特有の質問
 さいごに

 法的観点からみた日本における性的虐待の対応(後藤弘子)
 監訳者解説(宮地尚子)
 参考資料
 日本語で読めるお勧め文献リスト

前書きなど

日本の読者のみなさんへ

 この本が日本語に訳され、日本の方々に役立つことを、心から誇らしく、うれしく思っています。この本はもともと、わが子が性的虐待をうけた母親たちのために書かれました。彼女たちが自分の置かれたつらい状況について理解し、乗り越えられるよう、必要な情報を集めたのです。けれども月日がたつにつれて、より広い読者を得るようになり、性的虐待の被害当事者、ソーシャルワーカー、セラピスト、法律関係者などにも役立ててもらえるようになりました。この本は米国以外の人たちにも読まれており、国際的な影響力ももっていますが、今回、英語圏以外の人にも読んでもらえるのは、とても意義のあることだと思っています。
 この本の着想は、私が働いていたレイプ救援センターにやってきた母親たちから得ています。彼女たちは、困難な状況を乗り越えるために役立つものならなんでも手に入れたいと願い、自分たちにおきたことやそれにまつわる様々な感情についても、心を開いて語ってくれました。
 この本がきっかけになって、日本の女性たちが自らの経験を語りはじめることを願ってやみません。そうすることで、この問題が文化を超えてどのようにおきているかを、私たちは理解することができるでしょう。

 敬意をこめて。 キャロライン・M・バイヤリー

著者プロフィール

キャロライン・M・バイヤリー  (バイヤリー,キャロライン・M)  (

ワシントンD.C.にある、ホワード大学コミュニケーション学部(School of Communications, Howard University)教授。大学院で、調査方法論、マスコミュニケーション理論などを教えている。研究テーマはメディアにおけるジェンダー、人種、文化。共著に『女性とメディア:批判的入門(Women and Media: A Critical Introduction)』(Blackwell, 2006)、『女性とメディア:国際的視点から(Women and Media: International Perspectives)』(Blackwell, 2004)他、分担執筆や論文多数。現在も、性的虐待やドメスティック・バイオレンスの被害者支援に関わり続けている。ワシントンD.C.近郊在住。

宮地 尚子  (ミヤジ ナオコ)  (監訳

一橋大学大学院社会学研究科地球社会研究専攻・教授。精神科医師、医学博士。専門は文化精神医学、医療人類学、ジェンダーとセクシュアリティ。著書に『トラウマの医療人類学』2005年・『環状島=トラウマの地政学』2007年(共にみすず書房)、『傷を愛せるか』(大月書店、2010年)、編著書に『トラウマとジェンダー』(金剛出版、2004年)、『性的支配と歴史』(大月書店、2008年)、『医療現場におけるDV被害者への対応ハンドブック』(明石書店、2008年)など。監訳書にコーエン『多重人格者の心の内側の世界』2003年・ガートナー『少年への性的虐待』2005年(共に作品社)がある。

菊池 美名子  (キクチ ミナコ)  (

一橋大学社会学研究科博士課程。論文に、「現代社会における自傷行為の類型化とその課題」(『一橋研究』33(2)、2008年)など。

湯川 やよい  (ユカワ ヤヨイ)  (

一橋大学社会学研究科博士課程。著書に、『シリーズ「大学評価を考える」第2巻 アカデミック・ハラスメントと大学評価』(共著:シリーズ「大学評価を考える」編集委員会編、晃洋書房、2007年)など。

上記内容は本書刊行時のものです。