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廊下に植えた林檎の木 残 雪(著) - 白水社
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廊下に植えた林檎の木 (ロウカニウエタリンゴノキ)

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発行:白水社
新書判
226ページ
定価 1,800 円+税   1,980 円(税込)
ISBN
978-4-560-07268-4   COPY
ISBN 13
9784560072684   COPY
ISBN 10h
4-560-07268-X   COPY
ISBN 10
456007268X   COPY
出版者記号
560   COPY
Cコード
C0297  
0:一般 2:新書 97:外国文学小説
出版社在庫情報
不明
書店発売日
登録日
2026年3月1日
最終更新日
2026年5月2日
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書評掲載情報

2026-07-19 読売新聞  朝刊
評者: 宮下遼(トルコ文学者)
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紹介

ぼくの家族はみな他人にはいえない秘密をもっていた。変わり者で、リュックを背負い、甲羅をつけた昆虫を思わせる父親。夜は姿を消し箱の中で眠るという母親は、皮膚に針を刺して水を絞りだす。喘息を治すためミミズを食べる妹は横暴で、ぼくを馬鹿にしきっている。二階の住人で妹の婚約者は医者にも探偵にもなり、天井に貼りつき床を這いまわる。廊下に住む檳榔(びんろう)売りの女は実は叔母で、かつて父と密通していたらしい。異形の家族の奇妙な日々と、鳴りわたるような孤独を超現実的手法で描き、作者が「難解ではあるが、とりわけ好きな作品」と語る表題中篇。夜、草地の外れに建つ家にたどりついた〝わたし〟が陥るカフカ的な不条理状況を綴った「帰り道」。ある日、母親がたらいの水に溶けてしまう「汚水の上の石鹼の泡」ほか全五篇。付録として「残雪との対談」、近藤直子「夜の涯の家――「帰り道」を読む」を併録。

著者プロフィール

残 雪  (ツァンシュエ)  (

1953年、中国湖南省長沙市に生まれる。湖南日報社社長を務めた父親が1957年に「右派」認定、追放され、20年にわたり一家は様々な迫害を受ける。文化大革命時には、父が収監された監獄近くの部屋で一人暮らしの傍ら、外国文学を読みあさった。医療従事、工場勤務、結婚を経て、1980年代に創作を開始、雑誌に短篇を発表。86年に第一長篇『黄泥街』(白水社)を発表し、注目を集める。斬新な言語感覚と多くの謎に満ちたその作品は、各国語に翻訳されて世界的な評価を得た。邦訳に『蒼老たる浮雲』『カッコウが鳴くあの一瞬』『廊下に植えた林檎の木』(以上白水社)、『突囲表演』(河出文庫)、『かつて描かれたことのない境地』『最後の恋人』(平凡社)、評論『魂の城 カフカ解読』(平凡社)など。

近藤 直子  (コンドウ ナオコ)  (

1950年、新潟県生まれ。中国文学者。東京外国語大学英米語学科卒、東京都立大学大学院修士課程修了。日本大学文理学部中国語中国文化学科教授。2015年死去。著書に『残雪――夜の語り手』(河出書房新社)、『有狼的風景――読八十年代中国文学』(人民文学出版社)、訳書に残雪『黄泥街』『蒼老たる浮雲』『カッコウが鳴くあの一瞬』(以上白水社)、『最後の恋人』『魂の城 カフカ解読』(以上平凡社)、瓊瑶『寒玉楼』『我的故事(わたしの物語)』(文藝春秋)などがある。

鷲巣 益美  (ワシズ マスミ)  (

1964年、静岡県生まれ。愛知大学文学部卒、東京都立大学大学院博士課程単位取得退学。専攻は中国現代文学。明治学院・中央大学・慶應大学等非常勤講師。共著に『中国現代女性作家群像』(論創社)、共訳書に残雪『かつて描かれたことのない境地』(平凡社)、『現代中国文学短編選』(鼎書房)などがある。

旧版ISBN
9784309202525

上記内容は本書刊行時のものです。