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〈帝国〉と身体 山口 みどり(編著) - 白水社
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〈帝国〉と身体 (テイコクトシンタイ) ジェンダー史からの問い (ジェンダーシカラノトイ)

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発行:白水社
四六判
286ページ
定価 2,700 円+税   2,970 円(税込)
ISBN
978-4-560-02497-3   COPY
ISBN 13
9784560024973   COPY
ISBN 10h
4-560-02497-9   COPY
ISBN 10
4560024979   COPY
出版者記号
560   COPY
Cコード
C0036  
0:一般 0:単行本 36:社会
出版社在庫情報
不明
書店発売日
登録日
2025年12月30日
最終更新日
2026年7月27日
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書評掲載情報

2026-07-25 朝日新聞  朝刊
評者: 中澤達哉(早稲田大学教授 中・東欧史)
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紹介

力による支配や専横、そして分断……。現代社会では、覇権主義や権威主義が頭をもたげ、消えていったはずの〈帝国〉がふたたび世界に影を広げている。
そうしたなかで、本書が注目するのは、帝国が「望ましい身体」を創出しようとしてきたその作用だ。帝国はトランスナショナルな移動を促し、多様な人間どうしが出会う接触の場を増殖させてきた。「他者」との対峙や葛藤のなかで、身体は創出され、序列化され、作り直され、また搾取されていったのだ。
とくに「望ましい身体」創出の強い契機となったのは、優生学、宗教、セクシュアリティといった要素である。これらを通じて帝国は人びとに「夢」や「憧れ」を提示し、しばしばジェンダー規範を揺るがした。だが、それらは同時に抑圧や搾取とも深く絡み合うものだった。
本書は歴史学、社会学、文学、国際関係論、法哲学、社会政策、スポーツ教育など、異なるディシプリンから健康や出産、スポーツやダンス、衣服や性愛など具体性を分析する。これにより、権力と欲望の交差のなかで重層的に身体が構築されていく生政治の過程を読み解き、近現代における公式・非公式の帝国をジェンダーの視点から再考する。

目次

 はじめに 山口 みどり・周東 美材
第1章 帝国、混血、白人男性性 生駒久美
 マーク・トウェインの作品を通じて
 はじめに
 一 ハワイ王国と若きトウェインの性的な視線
 二 混血の通訳者ビル・ラグズデイル
 三 インジャン・ジョーとラグズデイル
 四 ハンク・モーガンの社会改革と男性性
 おわりに
第2章 海を越える衣服の政治学 山口みどり
 イギリス国教会と女性たちの「帝国」建設
 はじめに
 一 女性たちの宣教活動
 二 「文明化」と衣服のポリティクス
 三 ミッションボックスがつなぐ世界
 おわりに
第3章 健康的であることは美しいか 春日芳美
 近代日本の美人観と女子体育振興方策の関係
 はじめに
 一 近代教育における体育
 二 価値観にみる女子体育普及の阻害要因
 三 「健康」と「美人」
 おわりに
第4章 植民統治下台湾における学校女子体育 金湘斌
 纏足、天然足から皇国民錬成まで
 はじめに
 一 纏足・解纏足下の女子体育(一八九五~一九一四年)
 二 天然足世代下の女子体育(一九一五~一九三五年)
 三 「皇国民錬成下の女子体育(一九一五~一九三五年)
 おわりに
第5章 優生学と大正デモクラシー期の家族観 吉永圭
 穂積重遠は「病める身体」をいかに論じたか
 はじめに
 一 穂積と結婚制限論
 二 穂積と精神病離婚
 三 大正デモクラシー期の家族
 おわりに
第6章 歴史のなかのジャニーズ性加害問題 周東美材
 「アメリカ」の夢と暴力
 はじめに
 一 夢の「アメリカ」
 二 暴力のアメリカ
 三 見えなくなる暴力、前景化する夢――性暴力の連続体
 おわりに
第7章 フェミニストの夢、土地、そして植民地の権力 ルーシー・デラップ
 はじめに
 一 「私たちは他人の土地を欲しがったりしない」
 二 深いつながりと両性具有
 三 驚異の証人に
 四 「女性ならではのもの」
 おわりに
第8章 植民地後東ティモールの文化と女性 井上浩子
 客体化される身体
 はじめに
 一 DVと「東ティモール文化」
 二 堕胎と「東ティモール文化」
 三 二〇〇九年刑法におけるDVと堕胎
 おわりに

著者プロフィール

山口 みどり  (ヤマグチ ミドリ)  (編著

1969年生まれ。英国国立エセックス大学社会学部大学院博士課程修了。Ph.D. (Sociology)現在、大東文化大学社会学部社会学科教授。専門はイギリス社会史、イギリス女性史・ジェンダー史。

周東 美材  (シュウトウ ヨシキ)  (編著

1980年生まれ。東京大学大学院学際情報学府修了。博士(社会情報学)。現在、学習院大学法学部政治学科教授。専門はメディア論・文化社会学。

上記内容は本書刊行時のものです。