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耐え難いもの フィリップ・アルティエール(編) - 人文書院
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耐え難いもの (タエガタイモノ)

哲学・宗教
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発行:人文書院
四六判
縦188mm 横132mm 厚さ28mm
重さ 435g
388ページ
並製
定価 5,000 円+税   5,500 円(税込)
ISBN
978-4-409-03138-4   COPY
ISBN 13
9784409031384   COPY
ISBN 10h
4-409-03138-4   COPY
ISBN 10
4409031384   COPY
出版者記号
409   COPY
Cコード
C3010  
3:専門 0:単行本 10:哲学
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2025年6月30日
書店発売日
登録日
2024年12月10日
最終更新日
2025年7月8日
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紹介

囚人たちは何を語ったか

1970年代初頭、フランス監獄における「耐え難い」状況を囚人自身に語らせ、それを社会に伝えるため、監獄情報グループ(GIP)が結成された。ミシェル・フーコー、ジル・ドゥルーズ、ジャン・ジュネ、ピエール・ヴィダル=ナケ、ジャン=マリー・ドムナック、エレーヌ・シクスー、ジャック=アラン・ミレールら数々の哲学者や知識人も参加したこの集団は五つの冊子を発行した。本書はそのすべてを初邦訳。囚人の人権問題はもちろん、黒人運動、現代思想など、多分野にかかわる貴重な歴史的ドキュメント。


「GIP(監獄情報グループ)は

様々な監獄について囚人たちに代わって

語ることを任務としない。

それは反対に

囚人たちが自分自身について語ること

そして監獄で起きていることを語ること

その可能性を彼らに与えることを任務とする。」(本書より)

◎目次
はじめに(フィリップ・アルティエール)

『耐え難いもの』第1号――GIPは20の監獄で調査を行う
『耐え難いもの』第2号――GIP はモデル監獄、フルリー=メロジスで調査を行う
『耐え難いもの』第3号――ジョージ・ジャクソンの暗殺
最近の反乱で監獄から発出された権利要求書
『耐え難いもの』第4号――監獄の自殺(1972年)

遺贈される道具(フィリップ・アルティエール)
 (複数の)歴史 / 言語の道具 / 長い時間

解説 監獄における「耐え難いもの」(佐藤嘉幸)
 1 監獄情報グループ(GIP)とは何か
 2 『耐え難いもの』が扱った諸問題

目次

はじめに(フィリップ・アルティエール)

 年表(1968年7月7日―1971年5月28日)

『耐え難いもの』第1号――GIPは20の監獄で調査を行う
 Ⅰ.質問表
  1.サンテ / 2.地方
 Ⅱ.語り
  1.サンテ / 2.ヌヴェール
 Ⅲ.回答
  1.面会 / 2.手紙、検閲 / 3.権利、規則 / 4.独房 / 
  5.食事 / 6.労働 / 7.散歩、余暇 / 8.医療 /
  9.監視、虐待 / 10.(身体)検査 /11.懲罰審と懲罰房 /
  12.自殺、ストライキ、反乱
 年表(1971年5月29日―1971年6月初旬)

『耐え難いもの』第2号――GIP はモデル監獄、フルリー=メロジスで調査を行う
 1.それは5月1日、とても天気の良い日のことだった
 2.決意を持った人々ならすぐに拘禁を無力化できる
 3.彼らは新しい監獄を建てる!
 4.モデル監獄に関する調査
 5.タバコとパンのための68年5月反乱
 6.フルリーにおける最近の反乱――1971年5月5日
 7.獄内で書かれたテクスト
 8.ある若者の話
 資料
  1.内規の抜粋 / 2.教育士の質問表
 年表(1971年6月9日―1971年11月10日)

『耐え難いもの』第3号――ジョージ・ジャクソンの暗殺
 序文(ジャン・ジュネ)
 Ⅰ.監獄での戦い 00
 Ⅱ.ブラックパンサー党の政治
 Ⅲ.隠蔽された暗殺
  第一のオペレーション:「疑惑の弁護士」
   1.時間軸
   2.持ち込まれたリボルバー
  第二のオペレーション:「黒人の陰謀」
  第三のオペレーション:「平和的な看守たち」
   1.面会時に渡されたリボルバー
   2.髪の中は武器庫だった
   (aジャクソンはどんな髪型をしていたか b 武器庫には何があったか)
   3.リボルバーの発見
  第四のオペレーション:黒人による虐殺
   a)ジャクソンの参加 / b)虐殺の残忍さ / c)白人囚人たちの死
  第五のオペレーション:無責任なリーダー
 Ⅳ.暗殺後
 Ⅴ.監獄運動におけるジャクソンの位置づけ
 年表(1971年11月11日―1972年4月2日)

最近の反乱で監獄から発出された権利要求書
 Ⅰ.権利要求書
 Ⅱ.行刑システムは改革可能か
 Ⅲ.改革の実行――警棒による殴打
 年表(1972年4月4日―1973年1月16日)

『耐え難いもの』第4号――監獄の自殺(1972年)
 H. M. の手紙
 H. M. の手紙について
 自殺についての5つの資料
 フリー医師へのインタビュー報告
 囚人権利擁護協会により提出された訴状の一例
 年表(1973年2月2日― 1975年12月31日)

遺贈される道具(フィリップ・アルティエール)
 (複数の)歴史 / 言語の道具 / 長い時間

解説 監獄における「耐え難いもの」(佐藤嘉幸)
 1 監獄情報グループ(GIP)とは何か
 2 『耐え難いもの』が扱った諸問題

著者プロフィール

フィリップ・アルティエール  (フィリップ アルティエール)  (

【編者】フィリップ・アルティエール
Philippe Artières/1968年生まれ。フランスの歴史家。現在、フランス国立科学研究センター研究ディレクター。1995 年から2014 年まで、フーコー・センター所長を務めた。

佐藤 嘉幸  (サトウ ヨシユキ)  (

【訳者】佐藤 嘉幸(さとう・よしゆき)
1971年、京都府生まれ。筑波大学人文社会系准教授。京都大学大学院経済学研究科博士課程を修了後、パリ第10大学にて博士号(哲学)取得。著書に、Pouvoir et résistance : Foucault, Deleuze, Derrida, Althusser,(L’Harmattan, 2007)、『権力と抵抗――フーコー・ドゥルーズ・デリダ・アルチュセール』(人文書院、2008年)、『新自由主義と権力――フーコーから現在性の哲学へ』(人文書院、2009年)。訳書にジュディス・バトラー『権力の心的な生―――主体化=服従化に関する諸理論』(清水知子との共訳、月曜社、2012年)、ミシェル・フーコー『ユートピア的身体/ヘテロトピア』(水声社、2013年)。

箱田 徹  (ハコダ テツ)  (

【訳者】箱田 徹(はこだ・てつ)
1976 年生まれ。神戸大学大学院国際文化学研究科准教授。著書に、『フーコーの闘争』(慶應義塾大学出版会)、『フーコー研究』(共著、岩波書店)、『今を生きる思想ミシェル・フーコー』(講談社現代新書)など。訳書に、ロス『68 年5月とその後』(航思社)、マルム『パイプライン爆破法』、ロス『コミューン形態』(以上、月曜社)など。

上尾 真道  (ウエオ マサミチ)  (

【訳者】上尾 真道(うえお・まさみち)
1979年福岡県生まれ。京都大学大学院人間・環境学研究科博士後期課程修了。博士(人間・環境学)。現在、京都大学人文科学研究所非常勤研究員。著書に『ラカン 真理のパトス 一九六〇年代フランス思想と精神分析』(人文書院)、共訳書にランシエール『平等の方法』(航思社)、フーコー『悪をなし真実を言う ルーヴァン講義1981』(河出書房新社)、フィンク『「エクリ」を読む』(人文書院)など。

上記内容は本書刊行時のものです。