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波と多項式を架橋する ~異分野が響きあう,数学史を奏でる講義~
- 書店発売日
- 2022年8月5日
- 登録日
- 2022年6月17日
- 最終更新日
- 2022年7月21日
紹介
三角関数や微分積分の基本定理など,高校で学びますが,他の数学の分野とどうつながっているのでしょうか。たとえば,微分と積分を結びつけるのが微分積分の基本定理ですが,「心から理解している」人はあまりいません。三角関数,サイン,コサインの波が多項式とどうつながっていくのかを知ると,単に公式を覚えて終わりではもったいないと気が付いてもらえるかもしれません。単元自身の枠を超えた広い視野で眺めてみると本質が見えてきます。カルダノ,ニュートン,オイラー,チェビシェフといった大数学者たちが成し遂げたことは一体何だったのか。代数や解析をこれから本格的に学ぼうとする大学生にも楽しんでもらえます。
巻頭カラーを設け,グラフと図形を分かり易くご紹介します。
目次
はじめに
【雑談】遊歴算家の歴史について
第1章 3次方程式と三角関数
3次式について探究的な学習
3次関数のグラフを描いてみる
三角関数に置き換えて考える
代数的なアプローチ
カルダノの解法
微分法,数列との関わり
立方完成という技術
社会的知識と数学的知識
第2章 微積分の基本定理
差分と微分
和分と積分
極限と離散化が接続する
解像度を上げる区分求積法
f '(x)dx とは何か
微積分の基本定理に至る
定積分が面積を表す理由
第3章 バーゼル問題
無限小の比較
不等式を成長させる
バーゼル問題
オイラーのアイデア
第4章 チェビシェフの円柱
3次関数のグラフの特徴
三角関数の公式の連鎖
三角関数の多項式
波のグラフと多項式のグラフ
グラフの振動を追いかける
かまぼこに巻きつける
定性的に理解する
後日談
第5章 チェビシェフの風車
三角関数の加法定理
加法定理から連鎖する公式
チェビシェフ多項式
第二種チェビシェフ多項式
チェビシェフの円柱に至る
3次方程式を再考
3次方程式の解の巡回
チェビシェフの風車
第6章 もう一歩前へ~演習問題
【問題3】( 5次のチェビシェフ多項式)
【問題4】(有理数と無理数)
【問題5】(関数の合成)
【問題5の改題】
【問題6】(カルダノの公式)
【問題7】(双曲線関数の加法定理)
【問題8】(チェビシェフの円柱Ⅰ)
【問題9】(チェビシェフの円柱Ⅱ)
【問題10】(正接のn倍角公式)
【問題11】(正接を用いた表現)
【問題12】(正方形内を振動する多項式)
第7章 競技数学で闘ってみる
【問題13】(三角関数の等式)
【問題14】(無限個の点集合)
あとがき
著者紹介
上記内容は本書刊行時のものです。