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ワクチン開発と戦争犯罪 倉沢 愛子(著/文) - 岩波書店
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ワクチン開発と戦争犯罪 (ワクチンカイハツトセンソウハンザイ) インドネシア破傷風事件の真相 (インドネシアハショウフウジケンノシンソウ)

歴史・地理
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発行:岩波書店
四六判
縦188mm 横129mm 厚さ25mm
重さ 436g
274ページ
定価 2,300円+税
ISBN
978-4-00-061585-3   COPY
ISBN 13
9784000615853   COPY
ISBN 10h
4-00-061585-8   COPY
ISBN 10
4000615858   COPY
出版者記号
00   COPY
Cコード
C0021  
0:一般 0:単行本 21:日本歴史
出版社在庫情報
不明
初版年月日
2023年3月14日
書店発売日
登録日
2023年2月10日
最終更新日
2024年4月9日
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書評掲載情報

2023-11-12 読売新聞  朝刊
評者: 塚原東吾(神戸大学教授・国際東アジア科学技術医学史学会会長・科学史)
2023-05-20 日本経済新聞  朝刊
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紹介

1944年8月、ジャカルタの収容所で、ワクチンを接種したロームシャが破傷風で多数死亡した。この謎の事件の背景には何があったのか。犯人として処刑されたインドネシア人医師、破傷風で命を落としたロームシャ、そして遥か離れた中国大陸で七三一部隊の人体実験に供された〈マルタ〉をつなぐ日本軍の謀略が、いま明らかになる。

目次

 はじめに

第Ⅰ部 つくられた破傷風ワクチン「謀略」事件

 第1章 ロームシャ収容所の地獄絵――破傷風患者の大量発生――
  1 事件の始まり――労務処理班からの緊急連絡(一九四四年八月六日)
  2 日本軍の対応
  3 汚染されたワクチン――ワクチン接種直後の惨事だった
  4 初めてではなかった破傷風の集団発生
  5 謀略事件と判定
  6 労務処理班関係者の逮捕と強制された自白
  7 モホタルら医学界重鎮の逮捕(一〇月七日)

 第2章 スケープゴートがつくられるまで――日本軍が捏造したドラマ――
  1 憲兵隊による取り調べ
  2 エイクマン研究所に破傷風菌はあったのか?――モホタルに向けられた容疑
  3 モホタルの“自白”からマルズキ、アリフの逮捕へ
  4 モホタル、供述を変える
  5 事件の顚末――モホタルとスレマン・シレガルの最期

 第3章 蜘蛛の巣から逃れて――マルズキの場合――
  1 マルズキの逮捕
  2 獄中からの手紙――釈放へ向けて奔走
  3 釈放されなかったマルズキ
  4 終戦――マルズキの釈放

 第4章 行われなかった真相究明
  1 連合軍による取り調べ
  2 戦後日本における認識
  3 冤罪の主張とインドネシア政府の対応
  4 なぜモホタルが狙われたのか
  5 ロームシャたちのその後

第Ⅱ部 それは人体実験だったのか――七三一部隊のワクチン戦略――

 第5章 七三一部隊は何をしたのか――ハルビンからバンドゥンへ――
  1 軍の要請によるワクチン開発
  2 ハルビンに設置された関東軍防疫給水部(七三一部隊)
  3 移動防疫給水部――石井のワクチン戦略の要
  4 細菌戦の展開とワクチン開発

 第6章 南方軍防疫給水部は何をしたのか――そしてパスツール研究所は――
  1 日本軍によるパスツール研究所接収
  2 破傷風事件の“真相”
  3 スラバヤ海軍軍医部の人体実験――オーストラリアの戦犯裁判記録から

 終 章 医師たちの戦後
  1 インドネシアの医師たちと研究所の戦後
  2 七三一部隊の医師たちはなぜ戦争犯罪の追及を免れたのか
  3 戦後日本の医療の闇
  4 コロナ禍とワクチン開発

 注
 あとがき
 参考文献・インタビュー対象者ほか

著者プロフィール

倉沢 愛子  (クラサワ アイコ)  (著/文

倉沢愛子(クラサワ アイコ)
1946年生まれ.1979年東京大学大学院社会学研究科博士課程単位取得退学,2012年博士号取得.1988年コーネル大学Ph.D.取得.現在,慶應義塾大学名誉教授.専門はインドネシア現代史.著書『日本占領下のジャワ農村の変容』(草思社,サントリー学芸賞受賞),『南島に輝く女王 三輪ヒデ――国のない女の一代記』(岩波書店)ほか.

松村 高夫  (マツムラ タカオ)  (著/文

松村高夫(マツムラ タカオ)
1942年生まれ.1969年慶應義塾大学大学院経済学研究科博士課程単位取得退学,1976年ウォーリック大学Ph.D.取得.現在,慶應義塾大学名誉教授,ロンドン王立歴史学会フェロー.専門はイギリス社会史・労働史,日本植民地労働史.著書『大量虐殺の社会史――戦慄の20世紀』(共編著,ミネルヴァ書房),『裁判と歴史学――七三一細菌戦部隊を法廷からみる』(共編著,現代書館)ほか.

上記内容は本書刊行時のものです。